ページ

2014年5月9日金曜日

奈良県立美術館「アメリカ現代絵画の巨匠達」

奈良県立美術館で開催中の「アメリカ現代絵画の巨匠達」〜CCGA現代グラフィックアートセンター所蔵版画名品展〜を観てきました。
ジェームス・ローゼンクイスト「時の瞳」(約11メートル)↑と
フランク・ステラ「泉」(約8メートル)↓の超巨大作が日本初の競演と話題の展覧会。会場全体が躍動感に溢れて観ているだけで楽しいです。
今回の展覧会では驚いたことが二つ。
まずは、ブロガー心をくすぐる「写真撮影可」であったこと。
(但しストロボの使用や、各作品の単独撮影は不可ですが)
一般的には、作品や文化財保護という立場から撮影不可の展覧会が多いのですが、このような撮影可の展覧会があるとブログやツイッターやFBなどにアップできて、相乗効果でかえって集客にはいい影響があるのではと思います。
もう一つの驚きは展示のための壁を特設して空間構成に工夫をされていたこと!いつもいつも県美のガラスケース内での(壁に掛けるだけという旧態依然の)展示方法に、何とかならないのと思っていたので、これは「おおー!」という驚きとともに、やればできるのだから、これからもどんどん展示空間を遊んでほしいと思いました。(できるなら照明の工夫もよろしくお願いします!)
この写真↑の右端の作品がジョセフ・アルバースの正方形のシリーズ。
クレーやカンディンスキーらとともにバウハウスで教鞭を執ったという作家の作品がかなり好みでした。展覧会の中で好きな作品と出会えると嬉しいですね。
アメリカの版画と並んで、県美所蔵の写楽や広重など浮世絵版画のコーナーもありました。アメリカの版画にも手漉き和紙が使われている(上↑の写真の作品のほとんどが和紙に刷ってある)ことを知り、和とポップアートの関連性、そして版画技法の奥深さに色々刺激を受けた展覧会でした。

「アメリカ現代絵画の巨匠達」
会場:奈良県立美術館
会期:5/25まで(月曜日休館)
開館時間:9:00~17:00(金・土曜日は19:00まで開館。入館は閉館の30分前まで)