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2010年7月31日土曜日

「光とあかり祭」*光絵画 奈良限定版登場!

奈良国立博物館が七変化♪(下段に追記あり)











「OSAKA光のルネッサンス」
昨日の試験点灯で気になっていた「光絵画」の演出は・・・
時間を区切って、7分間。音楽と映像で奈良博の壁一面に
素晴らしい光の絵が描かれていきます。
色とりどり美しく模様が変わっていく様子に
わくわく夢中になって楽しめました。
写真はそのほんの一部ですがご覧下さい。(順番はばらばらです)
光絵画は19:00~ / 19:30~ / 20:00~ / 20:30~ / 21:00~ 各7分間

追記:
「OSAKA光のルネッサンス」の光絵画。今回は奈良限定版絵画です
奈良に培われた素晴らしい歴史に思いを馳せ、水都大阪の象徴、水や
川の流れと時代の流れを描いたものだそうです。
歴史的建造物をスクリーンに見立てて、光で美しく彩る「光絵画」。
奈良仕様の映像、初めてこういうのを見たからかもしれませんが
素敵すぎて、今回限りだけでは勿体無い気もします。
またいつかどこかで使ってほしいなぁ。是非。

「光とあかり祭」は8/4まで開催されています。19:00~21:30
光の宴をどうぞお楽しみにお越し下さいませ☆

8月のお出かけ情報①〜「祈りの回廊 秘宝秘仏公開」

8月の奈良で行われる特別公開や行事やイベント情報を、
これから3回に分けてご案内します。
真夏の奈良はたっぷり暑いのですが、お寺の伽藍の中はひんやりして
奈良公園の木々の葉陰を吹き抜ける風は涼やかです。
夏こそ奈良へ!どうぞお越し下さいませ☆

では8月中に開催されている「秘宝秘仏特別公開」ですが
その前に、ちょっとお知らせを・・・。

10/17~11/13に特別公開される元興寺禅室(国宝)の屋根裏探検☆
申込みは8/2から!往復はがきで先着順です。詳細はこちら


◇8/1より 東大寺「法華堂拝観再開
但し、日光・月光両菩薩、弁財天、梵天・帝釋天、地蔵菩薩、
不動明王の七躰のみで礼堂からの拝観となりますが、
間近に拝することが可能ということです。

◇8/1~8/12 五劫院「思惟阿弥陀仏」 9:00~16:00
通称アフロヘアの仏さまが、今年の夏も一般公開されますよ。
奈良倶楽部の隣の隣 五劫院にて。 

◇8/7 室生寺慶雲殿「曝涼展」9:00~15:00
一年に一度、立秋の日に室生寺では絵画を虫干しされます。
慶雲殿にて一般公開される絵画の中には胎蔵界・金剛界の
両曼荼羅もあり、毎年訪れてみたいと思っています。

◇8/8~8/15 室生寺表書院「秘宝特別公開 」9:00~16:00
「曝涼展」に展示された宝物の一部が秘宝展でも
期間延長して展示されます。

◇〜8/31 室生寺「金堂外陣から特別拝観」
昨年6月に訪れた様子はこちらです→

◇〜10/31  薬師寺「東塔初層内陣」8:30~17:00(16:30)

◇〜11/15 西大寺「愛染堂客殿室内」8:30~16:30(16:00) 


・・・さすがに、夏場の特別公開の数はぐんと少なくなりますね。
でも。そのかわり、お盆の行事も含めて寺社の伝統行事や
夏休みのイベントは目白押しですよ!(「お出かけ情報」次回に続く)

それから、リニューアルになった「なら仏像館」での
法華堂の国宝・脱活乾漆金剛力士像の展示の仕方のすごさったら!
仏像拝観ではこの夏一押しの素晴らしさですよ。
(「なら仏像館」鑑賞記も後日に記しますね。)

2010年7月30日金曜日

「光とあかり祭」試験点灯*

明日から始まる「全国 光とあかり祭 in 奈良 」
あかり関連のイベント主催者が全国から集まってのサミットが
今年は1300年祭で賑わう奈良で開催されます。
国立博物館前広場と奈良公園登大路園地で繰り広げられる光の宴☆
今日は少しだけ試験点灯されていました。
たまたま通りかかったのが7時過ぎ。
もっと暗くならないと、イルミネーションも映えないと思いますが
夕暮れ時はこんな感じでした。「OSAKA光のルネッサンス」

※光絵画は毎晩時間を区切って演出されるようです。
 19:00~ / 19:30~ / 20:00~ / 20:30~ / 21:00~ 各7分間

こちらは、ハート形にキャンドルを並べて
一つ一つ手作業で点灯していきます。なら燈花会と同じですね。
「横浜キャンドルカフェ」です。
よく見るとキャンドルには蓋がついています。
横浜の会場では浜風がきついので、風速20mでも飛ばされないような
仕組みになっているそうです。同じキャンドルでも地域の特性があるのですね。
こちらも横浜のキャンドルです。手作業で人出が必要なので
なら燈花会のメンバーがお手伝いされていました。

この鳥かごのようなものは何でしょう?
ひょっとするとこの作品が「神戸ルミナリエ」かもしれません。↓

道路を渡って、興福寺側。奈良公園登大路園地では和の灯りが。

この瑠璃色は「なら瑠璃絵」かな?
興福寺の五重塔の水煙が遠くに見えます。↓
私のお気に入りは「美濃和紙あかりアート展」の作品群。
力作揃いが並んでいますよ。






夫は「山陰KAMIあかり」の作品がかっこいいと評してます。↓


今日は試験点灯ということで全ての灯りがついていたのかどうか。
明日からの本番では、もっと大掛かりなものになるのか
会期中にもう一度訪れてみたいと思います。

「全国 光とあかり祭 in 奈良 」
7/31(土)〜8/4(水)19:00〜21:30
詳細はこちらで→

紀寺借家限定カフェ*

古い町並みが残る奈良町の南の端っこ、紀寺町。
ここに大正初期に建てられた借家があって、このたび
民家の再生を手がける藤岡建築研究室によって
伝統構法で、ちょっと素敵に改修されました。
来年には、1棟貸しの宿となってお披露目される予定ですが
この夏2週間だけの限定カフェとしてオープンしています。

*7/29(木)〜8/12(木)11:30〜18:00






築100年の町家は、中に入ると、暑さを忘れるくらい。
なぜかほっとする懐かしい落ち着いた空間でした。
限定カフェを企画されたのは「AO TAKE」さん。 
木津川市山城町の竹林の中でカフェとギャラリーをされています。


「紀寺借家限定カフェ」についての詳細や地図はこちらで。

2010年7月28日水曜日

奈良国立博物館*特別展「仏像修理100年」

奈良博新館で開催中の特別展「仏像修理100年」に行ってきました。


明治30年に「古社寺保存法」が制定されてから110年余り。
それまで信仰の対象として捉えられてきた仏像は、それ以降
貴重な文化遺産を守るという理念の下で、保存修理をされる
ことになりました。

この展覧会では仏像修理110年余りの歴史の中で

一つの歴史を築いた修理や、記憶しておくべき修理などを取り上げ、
それらの修理にはどのような難しさがあったのか、
修理に携わった技術者たちはそれをどのように克服したのか、
新しい修理材料はどのように改良・工夫されて使用されたのか
といった観点から、およそ100年の修理の歴史を振り返ってます。
修復された仏像10件のほかに、展示できない大型の仏像については
模造・ 模型・写真パネルで展示紹介されています。HPより引用)

明治時代の仏像修理は、岡倉天心が創設した「日本美術院」が行い
東京美術学校の卒業生だけでなく、奈良在住の大工、仏工、金工なども
修理に参加したのでした。
岡倉天心の死後「日本美術院」は二部制となって、国宝修理を担当する
第二部は奈良に本拠を置き「奈良美術院」と呼ばれます。  そして、
現在も、岡倉天心の構想を受け継ぐ修理技術者の団体「美術院」が
京都奈良の国立博物館の「文化財保存修理所」で修理を行っています。

※今年の2月に「文化財保存修理所」を見学した様子はこちらです。

今回展示されている中で、その時に見学した仏像だったと思うのが
薬師寺の四天王像の内の3体です。
この四天王像には、ちょっとした逸話があり。
二天王像(持国天・多門天)と頭部のない天王像が
薬師寺に残っていて、調べると持国天の右腕部材が四体目の仏像の
ものであると推定されたそうです。それで、この右腕に取り付ける
第四の天王像を今年度新作されるということで、すごいですよね。

このように複数体の仏像では、過去の修理で
「あっちの部材をこっちへ、そっちの部材をあっちへ」と
取り付けることが多かったようです。(平等院の雲中供養菩薩像も)

52体ある雲中供養菩薩像も、明治の修理で、すべての像が解体され
鳳凰堂の扉絵や壁画の例を参考にして、
各部材は正しい位置にと、修復されたのでした。

すべての仏像修理にはそれぞれドラマがあるのですね。
特に私が印象に残ったのは大分県臼杵市の磨崖仏郡の中の
「古園石仏」の修理についてです。
こちらが修理前の姿です。(写真は図録より)
江戸時代の地震で落下したままの頭部を元に復元するかどうかで
地元の観光関係者の間で意見が分かれたそうです。

人々の中には頭部が間近にあってそこに風情も感じられ
現状のままでという意見もあったのですが
尊い信仰の対象である仏様の頭が地に落ちているのは忍びない
という判断で復元を決定されたそうです。

客観的に見れば、絶対に元に戻すべきと思うのですが
現状の状態が観光の目玉になっているようなら、現状維持を
支持したかもしれないなぁと・・・。
話は飛躍しますが、東大寺の七重塔を復元する話に、
現状の東塔跡の自然の素晴らしさが壊されるのでは?と
アレルギー反応を起こしている私は、それに重ねて考えてしまって
少々複雑な気持ちで見てしまいました。

こちらにも後日談があって。図録に掲載されていたのですが
修理完成後、臼杵市長がこの大日様を拝めば「首がつながる」と
話されたので、以後勤労者の参拝が増加したそうです。

自然の岩壁に刻まれた仏さまの劣化の最大要因は
冬場の放射冷却によるのだそうで、大きい屋根もかけて
劣化損傷を防いでいるようです。

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ほとんど修理する前と変わらない状態で戻すという「現状保存」が
仏像修理の基本であるのですが、中には現状維持ではなく
当初の姿に復元する修理もあります。

またこの展覧会では、仏像の模造が、伝統的な技術の継承と
修理技術者の養成という点で大きな意義があると
幾つかの模造品も展示されています。
法隆寺百済観音立像のように現状の姿を模造したものもあれば
興福寺阿修羅立像のように1300年前当時のままに
復元模造されたものもあって、今とイメージが違いすぎて
びっくりするやら感心するやらでした。

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また、会場を出た所には「手に触れる展示」として仏像の用材が
クスノキからカヤ、ヒノキへと時代とともに変わっていく過程の
解説コーナーがあり、それぞれの材質の仏像を手でなでられたり
木の香りを嗅いだりすることができるようになっていました。
実際、すごく手触りが違うことが実感できて楽しかったですよ。

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『仏像修理100年』展は、西新館一室のみの展示でしたが
一つ一つ丁寧に観ていくと、非常に見応えのある展覧会でした。
鑑賞で感じた印象を心に留めておきたかったので、当日は
「なら仏像館」での『至宝の仏像』展 鑑賞を後日にして、
この展覧会だけで博物館を後にしました。

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余談ですが・・・
こちらは奈良倶楽部のある通りの、一本南の通りにある
「武蔵野美術大学奈良寮」の建物です。
 「奈良美術院」総責任者、新納忠之介(にいろちゅうのすけ)氏の
旧宅で、かつてフェノロサ、岡倉天心、ウォーナー も訪れたところ、
明治期に建てられた伝統的な大和棟高塀造りの建物です。
(10年前に中を見学させてもらったことがあるのですが
裏庭の西側に蔵があって、そこにフェノロサだったか天心だったかが
描いたエジプトの壁画があったのを覚えています。)

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奈良国立博物館 特別展「仏像修理100年」 

会期:7/21(水)〜9/26(日)
休館日:毎週月曜日(8/16・9/20は開館し、9/21は休館)
開館時間:7月8月は9:30〜18:00。9月は9:30〜17:00
               ただし7/31〜8/15 と、毎週金曜日は19:00まで。
入館は閉館の30分前まで
公開講座や関連行事も盛り沢山ですよ!詳細はこちらこちら

2010年7月27日火曜日

夏休みに入ると*

家族旅行の方がぐんと多くなります。
子供さん達とサイクリングを楽しまれるご一家もいらっしゃいました。

奈良倶楽部のファミリールームは、3人部屋と4人部屋が一室ずつ。
昨年夏のブログ記事で登場した「ムフフのファミリールーム♪」 も
夏休みに入って99%近くのフル稼働で、結局今年も改装せず終い。

こうして親子仲良く楽しく一緒に旅行ができるのも
長い人生の中では、ほんのひとときのこと。
仲良しご家族を見ていると、子供達が巣立った我が家では
親子4人が並んで寝られるのもちょっぴり羨ましくあったり♪

と思っていたら本日は小さなお孫さん連れでドライブ旅行の方。
ふんふん♪次回の楽しみはこっちかな?とか。(気の早いことで)

何はともあれ。夏休みの、家族の思い出旅行の一こまに
奈良倶楽部を選んでいただきまして、ありがとうございます!

::

上の写真は「サイクリングツアーズジャパン」 の
『古都めぐりサイクリング』に参加されたAさんご一家とFさん。
(ブログ掲載は許可を得ています。)
前日は京都駅から自転車で伏見稲荷と宇治を観光して
流れ橋から木津川サイクリングロードを走って奈良入り。
翌朝は、これから奈良公園を通り抜け平城宮跡、西ノ京から
法隆寺まで途中で観光もしながらサイクリングするのだそうです。
夏の思い出、奈良の思い出をいっぱいつくって下さいね☆

2010年7月26日月曜日

夏の朝さんぽ*東塔跡と飛火野

朝日がきらきら輝いて木々の間から木漏れ日が降りそそいでいます。
東大寺東塔跡の雑木林。
朝の時間はまた格別に美しく感じます。

休日明けの朝、ちょっと早起きして奈良公園を歩いてきました。
今の時期、お昼間は暑さが厳しくて散策どころではありません。

そんな夏のお客さまにお奨めしているのが
朝食前の奈良公園散策です。東大寺境内だけなら1時間ちょっと。
夏場は、大仏殿も7:30から拝観できますので
そのようなお客様にはゆっくり時間の朝食をご用意いたします。

今朝は、飛火野までも足を延ばしました。(2時間以上のコースです)

こちらは、木漏れ日降りそそぐ春日大社参道。
何と光は美しくて神々しいのでしょう。

飛火野の朝。御蓋山に向かって思わず深呼吸ー。



飛火野に人は誰もいず、鹿の群れだけ。静かに朝食中でした。

朝の空気や陽の光は、一日の始まりなだけあって
何か新鮮な気がします。
今日も暑くなりそうだけれど元気に過ごせそうです☆

この下に、奈良倶楽部から東大寺境内への散策コース
写真で説明しています。よろしければ参考にして下さい。
↓  ↓  ↓