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2013年3月5日火曜日

建仁寺→何必館→先斗町ますだ

2月の終わりのある日、午後から京都へ出かけました。
第一の目的は、祇園にある京都現代美術館「何必館」で始まった
「上野憲男展」を観に行くことです。

その前に、四条通りを南に入ったところにある建仁寺へ。
建仁寺には、東大寺本坊の襖絵を描かれた小泉淳作さんの天井画があり
一度見てみたいなと思っていました。
いつもお馴染みの奈良のお寺とはまた趣きが全然違って
京都の禅寺の風格ある佇まいは落ち着きがあっていいものですね。
枯山水のお庭を望みながら、ゆっくりさせていただきました。
そしてお目当ての双龍図は、大きく立派な建物「法堂」の天井一面に
勢いのある筆致で描かれていて、ちょっと圧倒されました。
東大寺本坊の桜や蓮の花を描かれた襖絵とはまたイメージが違いすぎて
小泉淳作さんの幅広い画風にあらためて惹き込まれました。
そうそう、日本最古の禅寺・建仁寺の開山栄西禅師は、鎌倉時代の東大寺復興の際に重源上人の後継として、東大寺勧進職に就かれていましたね。(京都のお寺でもつい奈良との関連を見つけてしまうのです)
※建仁寺内は写真撮影OKでした。また当日の私のFBで「双龍図」は 2月末までの特別公開ですと間違った情報を記載してしまいましたが、法堂天井画「双龍図」はいつでも拝観できます。

<<ここで、奈良関連のお知らせです>>
今年の東大寺本坊襖絵の特別公開は 4/10(水)〜4/14(日)です。
同じ頃に特別開扉中の戒壇院千手堂(4/8~4/14)の本尊厨子絵・背面も本坊で公開されます。詳細はこちら→

さて、では本日の第一目的地「何必館かひつかんへまいりましょう。
2005年に何必館で個展をされた時に偶然知って、それ以来、このような絵の世界を 私も表現できればと憧れの画家である上野憲男さん。
2008年以来5年ぶりの展覧会。今年81歳という年齢を感じさせない瑞々しい感性。そして、作品のタイトルが詩的なところも相変わらずで素敵でした。いつか、私も上野さんが描く絵の世界に近づくことができればと思っています。(※ブログ内関連記事はこちら→

そして、夕闇迫る頃の先斗町・・・
奈良に帰るにはまだちょっと早い時間。
少し寄り道でもしましょう・・・と、友人のお店「ますだ」へ。
司馬遼太郎や草野心平、秋野不矩・・・と、この店を愛した文人画人たちの作品がさり気なく飾られていて、京都眼福巡りの最後は秋野不矩さんの作品で締めたアートな一日でした。