ページ

2018年12月30日日曜日

今年も一年、どうもありがとうございました*

今年もたくさんの方にご宿泊いただきありがとうございました。
新たなご縁をいただいたり、一年に何度もお越しいただいたり、久しぶりに思い出してご宿泊下さったり、お客様方からのあたたかな励ましに支えられて今年も奈良倶楽部を続けることができました。
本当にどうもありがとうございます。
来年春には新しい元号となり、平成最後の大晦日、来る新春は平成最後のお正月・・・奈良倶楽部オープンが平成元年であることから、丸々平成の30年間を共に歩んで参りましたので、感慨深く色々思い出すことも多々ありの平成最後の年の瀬ですが、それでもこうして年の暮れに一年を振り返って、仕事と暮らしの中で、心を引き締めたり新たな気持ちになったり、感謝の気持ちで満たされたりしております。

トップの画像は、10月中旬に大神神社境内の「大美和の杜」に登って大和三山を眺望し、夕方のオレンジに染まる空とやわらかな陽光を浴びながら撮影したもの。
ブログを通して、奈良の美しい風景や自然をお届けしたいと思いながらも、仕事があるとそうそう叶いません。でも時々ですが、自分自身も満たされながら美しい風景をお届けできると嬉しかったりします。
限られた行動範囲の中でのブログアップになっていますが、今年も一年ご愛読いただいてどうもありがとうございました。

それでは皆さま、どうぞ佳いお年をお迎え下さい。
2019年、新しい年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

2018年12月29日土曜日

「ちとせ祝ぐ寿ぐまつり」宿泊プラン*

奈良倶楽部宿泊者特典として、下記の講座について500円の割引きと「大立山てぬぐい」のプレゼントが付いています。

特典付きの講座は・・・
「地域に根付く信仰を伝える写真とことば 神饌からひもとく奈良の祭り」
『神饌 供えるこころ』著者が奈良大和路の祭りを語ります。
1500円を1000円

◆「奈良時代に生きた若者たち ─ 平城京式部省大学寮を識る ─」
平城京を舞台にした小説の作家と発掘調査をした研究員による対談
2000円を1500円

「古から今へ、こころとからだを救うということ~中将姫と薬草の奈良をめぐって」
中将姫伝説の残る當麻寺と、中将姫が伝授したという薬を作る株式会社ツムラの対談です。
1500円を1000円

◆「南都の寺のお坊さん講話」
・藤原不比等と興福寺 興福寺 夛川良俊師
・称徳天皇と四天王 西大寺 笹尾正憲師
・元興寺創建千三百年を振り返って 元興寺 辻村泰道師
対談!鑑真和上、律宗のことからお坊さんの暮らしまで 唐招提寺 松浦俊昭師
・幻の大寺~日本初の天皇立寺院、大安寺概説~大安寺 河野裕韶師
・東大寺の冬の行事~修二会を中心に~ 東大寺 佐保山曉祥師
各回 2000円を1500円

※講座への申込みは奈良倶楽部から申込みますので、ご希望の講座名をお知らせください。(→ktnaraclub@gmail.com)
※すでに、WEBから申込み済みの方はそちらをキャンセルして、宿を通して申し込みますので、お知らせください。
※宿泊者特典は、奈良倶楽部ご宿泊のお客様と「ホテル サンルート奈良」「松前旅館」にご宿泊のお客様でご利用いただけます。
※奈良倶楽部ご宿泊料金はこちらを参照ください。
1/25(金)はオフシーズン料金・1/26(土)は平日料金です。

(トップの画像は『神饌 供えるこころ』より)

2018年12月28日金曜日

「ちとせ祝ぐ寿ぐまつり」 講座ご案内③

ちとせ祝ぐ寿ぐまつり」の講座をブログでご案内しています。
講座ご案内に続いて第3弾は「南都の寺のお坊さん講話」!
「南都の寺のお坊さん講話」開催日は、すべて1/27(日)です。
会場は「天平うまし館 tokijiku kitchen 平城京」
参加費は各回2000円/おやつ飲み物「アイスコーヒーの靴下」付き
定員、各40名。

1/27当日の時間と講師、講話内容は・・・

◆ 11 時~ 11 時40 分
「藤原不比等と興福寺」
講師:興福寺 夛川良俊師
内容:平城京遷都の立役者、藤原不比等が建立した興福寺。
不比等を中心とした興福寺の成り立ちから、2018年の中金堂再建に至るまでのお話を教わりましょう。

◆ 12 時~ 12 時40 分
「称徳天皇と四天王」 
講師:西大寺 笹尾正憲師
内容:称徳天皇が、恵美押勝の乱の戦勝を祈願し四天王像を安置したことにはじまる西大寺四王堂。四天王像にかけられた天皇の思いと西大寺について伺います。

◆ 13 時~ 13 時40 分
「元興寺創建千三百年を振り返って」 
講師:元興寺 辻村泰道師
内容:2018年は元興寺創建千三百年の年。元興寺ではさまざまな慶讃行事が執り行われました。その1年を振り返り、奈良時代から続く元興寺の歴史を紐解きます。

◆ 14 時~ 14 時40 分
「対談!鑑真和上、律宗のことからお坊さんの暮らしまで」
講師:唐招提寺 松浦俊昭師
内容:鑑真和上はどんな方? 律宗ってどんな宗派?という問いや、お坊さんの暮らしの不思議。素朴な疑問・率直な質問にお答えいただく気さくなQ&A式対談。(※対談相手は決まり次第お知らせします)

◆ 15 時~ 15 時40 分
「幻の大寺~日本初の天皇立寺院、大安寺概説~」
講師:大安寺 河野裕韶師
内容:度重なる移転と寺の名前の変更を経て、平城京遷都後に大安寺となり、奈良時代には国家筆頭寺院として栄えた大安寺。創建時から現在までの変遷を辿ってみると。

◆ 16 時~ 16 時40 分
「東大寺の冬の行事~修二会を中心に~」
講師:東大寺 佐保山曉祥師
内容:奈良に春を呼ぶ行事「東大寺修二会」。練行衆の目線で語っていただく修二会の意味と魅力とは。
::
トップの画像は、「ちとせ祝ぐ寿ぐまつり」の新しくできた冊子の表紙です。イベントの詳細やあったかもん、伝統芸能、wsや講話の情報などなど、まつりの全容が掲載されています。
WEB版で見ることもできます→
特に、あったかもん(奈良県下39市町村の特産品やあったか献立)や、伝統芸能が冊子にまとまって見やすいですね。是非ご覧くださいね。
::
そして、ちょこっとお知らせ!
今回の「ちとせ祝ぐ寿ぐまつり」には、県外からもたくさんの奈良好きさんがお越しくださいます。奈良倶楽部にもこのお祭りを目的にご予約して下さって、どうもありがとうございます。
ご宿泊して下さる方のために、一部の講座で割引特典が付きました。
詳細は明日のブログでご案内致しますので、よろしくお願いします。

2018年12月27日木曜日

「ちとせ祝ぐ寿ぐまつり」 講座ご案内②

先日のブログでご案内したイベントに
あらたに2件の講座が追加されました。

◆「奈良時代に生きた若者たち-平城京式部省大学寮を識る-」
内容:平城京式部省大学寮を舞台とした歴史小説『孤鷹の天』作者の澤田瞳子氏と、同寮の発掘調査に携わった杉山洋氏による対談。『孤鷹の天』より、澤田氏が選んだ一節の朗読も行います。
日時:1/27 11:00~12:30
参加費:2000円
定員:180名
申込み:http://nara-experience.com/detail/index/363

◆「古から今へ、こころとからだを救うということ-中将姫と薬草の奈良をめぐって-」
内容:中将姫伝説の残る當麻寺中之坊院主・松村實昭師と、中将姫が伝授したという薬を作る株式会社ツムラ執行役員・村田亮市氏の対談。
中将姫ゆかりの寺・當麻寺中之坊は日本最古の和漢薬「陀羅尼助」発祥地の一つ。ツムラが創業以来作り続けるのは中将姫が伝授したとされる薬「中将湯」。姫がもたらした癒しの神髄に思いを馳せて。
日時:1/27 13:30~15:00
参加費:2000円
定員:180名
申込み:http://nara-experience.com/detail/index/372
::
ところで、予約有料企画参加者には、ちとせ祝ぐ寿ぐまつりオリジナルグッズ『アイスコーヒーの靴下』がもれなくプレゼントされるのですがこれがまた可愛いのです!(プレゼントの色はランダム。)
靴下生産量日本一の奈良県広陵町で、奈良県の鳥こまどりをデザインしてつくられたもので、アイスコーヒーだけでなく、ホットコーヒーや、暖かいペットボトルにも使えます。

当日は「珈琲の香豆舎ブース」でも販売されています(800円)が
是非、有料企画に参加して可愛いくつしたをgetしてくださいね!

2018年12月26日水曜日

1月のお出かけ情報②~秘宝秘仏公開


◇1/1~1/3 10:00~16:00 霊山寺薬師三尊特別公開
かや材一木造りで62cmの薬師如来が公開。
脇侍の日光・月光菩薩の光背には十二神将が描かれている。

◇1/1~1/3 9:00~17:00 慈光院鳴き龍 本堂絵天井特別公開

◇1/1~1/3 法隆寺「舎利殿・絵殿特別公開」
南無仏舎利を納める南無仏舎利塔は13:00〜14:00の間参拝可能。

◇1/1~1/3  9:00~16:00 聖林寺秘仏・宝蔵天、弁財天特別開扉

◇1/1~1/10 9:00~16:00 信貴山朝護孫子寺毘沙門天王秘仏御開帳
※祈祷中は拝尊できませんのでご注意下さい。

◇1/1〜1/3 薬師寺国宝・吉祥天女画像特別公開
◇1/4~1/15 薬師寺平成の吉祥天女像」が公開。
◇1/1~1/8「玄奘三蔵院伽藍・大唐西域壁画殿特別公開

◇1/1~1/15 9:00~16:00 喜光寺宇賀神特別開帳
毎年7月の暁天講座の時にだけ公開されていた、人頭蛇身の姿の宇賀神がこの時期にも特別公開されます。

◇1/1~1/15 10:00~16:00 浄瑠璃寺秘仏吉祥天女像特別開扉
◇1/8~1/10 10:00~16:00 浄瑠璃寺「大日如来特別公開
1/1~1/31/8~1/10  10:00~16:00 浄瑠璃寺「三重塔特別開扉」

◇1/1~1/31 9:00~16:30 石光寺弥勒堂開帳

◇1/1~1/31 松尾寺「松尾山七福神開扉」「大黒天念持仏公開」
1/1は0:00~17:00 1/2~1/5は8:00~17:00
1/6~1/31の平日は9:00~16:00、土日祝日は8:00~17:00

◇1/1~2/28 8:30~16:30 談山神社「新春特別公開」

◇1/1~2/28 9:00~17:00 當麻寺中之坊布袋尊百童子屏風ご開帳
◇1/16 9:00~17:00 當麻寺中之坊「導き観音ご開帳
※當麻寺の金堂および講堂では正月に修正会が厳修されます。
秘仏の牛王像が祀られる期間は一般の入堂できないため、拝観ができません。拝観不可の期間は以下の通りです。
・金堂:1/1・1/2の終日と1/3の午前中まで拝観不可
・講堂:1/4・1/5の終日、拝観不可

◇1/6~2/28 8:30~17:00 壷阪寺「本尊御前立秘仏厄除観音ご開帳」

◇1/15~2/4 9:00~16:30 西大寺 「愛染明王/聚宝館」特別公開

2018年12月25日火曜日

1月のお出かけ情報①~初詣と寺社新春行事

奈良県内の寺社で行われる越年行事や初詣、お正月の伝統行事など
奈良倶楽部にご宿泊のお客様にお奨めしやすいところをご案内致します。(同じ寺社での行事はまとめて紹介しています。)
また、県内の社寺新春情報はこちらもご参照ください。

春日大社「初詣」
・1/1は0時~20時 1/2、1/3は6時30分~19時が開門時間です。
・1/1  5:00 歳旦祭 摂末社巡拝 (※拝観は不可)
・1/2 10:00〜「日供始式並興福寺貫首社参式
神仏習合時代の神前読経が偲ばれる珍しい行事です。
・1/3 11:00〜「神楽始式」
御巫により本社中門前で神楽が奉納されます。
・1/4、1/5の開門時間は6時30分〜18時です。

◇東大寺「大仏殿無料拝観
・1/1 0:00~8:00
大仏殿中門を開扉。鏡池付近では「とんど」
中門内側大仏殿参道両側の水路では篝火が焚かれます。

◇東大寺二月堂「観音経読経
・1/1 0:00
鏡池辺りの参道から二月堂まで135基の石灯籠に灯が入ります。
またこの時から3日間、二月堂内では万灯明を灯しています。
・1/3と1/5 10:00~ 「大般若法要」
11:00~13:30 お雑煮ふるまい(万灯明、お鏡餅の申込み者)

興福寺「新春護摩祈祷」
・1/1~1/3 14:00頃~ 南円堂そばの不動堂にて(要申込)
・1/1~1/7 中金堂安置「厨子入り木造吉祥天倚像」ご開帳
・1/2 「春日社参式

護国神社「御火焚祭」
・12/31 から1/3まで
除夜祭の後、浄暗の中、県下一の「大とんど」に点火( 23:30点火)
天高く立ち上る炎のもとでの年越し。
・1/3 11:00〜新春祈願祭 祭典後、古式包丁式を奉納
「大とんど」は3日間絶えることなく燃え続けます。
三が日の参詣者には白神酒が振舞われます。

大安寺除夜の竹明かり
・1/1 0:00~
除夜の鐘の響きとともに、本堂では大般若会が修されて
松三宝昆布挟みの儀が執りおこなわれ
護摩堂では越年の護摩が焚かれます。
また境内には108本の竹明かりが灯されます。
・1/1~1/3 9:00~16:00「修正会」

元興寺
・1/1 0:00〜「修正会」
・1/1   9:00~ 五重小塔前にて立身出世祈願

唐招提寺修正会
・1/1 0:00~ 修正会護摩供
・1/3 18:00~ 修正会護摩供 餅談義

薬師寺修正会 吉祥悔過法要
・12/31 23:45~ 「国宝吉祥天女画像」を本尊として金堂にお祀りし、一年の吉祥招福などを祈願する法要。
(771年より1000年を超えて続く法要)
・1/1~1/3 13:00~ 一般の参拝も可

霊山寺修正会
・1/1 0:00~5:00(奥の院、本堂、弁天堂)17:00~(本堂)
・1/2・1/3 17:00~(本堂)
・1/1~1/3 10:00~16:00 聚楽殿にて初福茶
・1/1~1/3 10:00~16:00「本堂薬師三尊の特別開扉

帯解寺修正会
・1/1 0:30~2:00

率川神社「御神火拝戴祭」
・1/1 0:45~
本社・大神神社の繞道祭の御神火を受けて大松明に点火。
火縄に移して家庭に持ち帰り新年の火種にしていただきます。

大神神社繞道祭にょうどうさい
・1/1 1:00~
拝殿奥・ご神体山三輪山でご神火が切り出され(0:00)
灯篭から大松明と火が移され
三輪山麓の摂社末社18社を大松明を担いで巡拝する。

石上神宮「新春初太鼓 神火祭」
・1/1 0:00〜
・1/1 5:00〜「歳旦祭」

信貴山朝護孫子寺「修正会」
・1/1〜1/3 17:00〜本堂にて
一山総出仕により、うるしの木を打つ行事はダイナミックです。
・1/1〜1/10 9:00〜16:00 「毘沙門天王秘仏御開帳」
・1/5 4:00「新年初寅」

宝山寺「初聖天」
・1/1 0:00~7:00 1時間おきに秘法の不動護摩が焚かれる
・1/1〜1/3 福財布の授与
・1/1〜1/15 午前中〜14:00 新年特別祈祷会

松尾寺「七福神祭」
・1/1 0:00~17:00  1/2~1/6 8:00~17:00
   1/7~1/31 9:00~16:00(日祝は8:00~17:00〉
・1/3 10:00~歳旦祭(松尾山神社にて)神楽奉納も。

長谷寺 「観音万燈会 」
・12/31 19:00〜 1/1 5:00
仁王門から登廊、本堂に明かりが灯ります。
・1/1~1/3は17:00~20:00(登廊 釣り灯籠のみ)
※大晦日16:30より1/3までは入山無料

法隆寺「舎利講」
・1/1~1/3 13:00~(夢殿北、東院舎利殿にて。参拝可) 

聖林寺「新春特別公開」
・1/1 ~1/3 「秘仏宝蔵天・秘仏弁財天特別開扉」(通常拝観料要)

橿原神宮 「新春行事」
・1/1 0:00 初太鼓 6:00~歳旦祭
・1/1~1/7 9:00~17:00(3日は正午から)「御垣内特別参拝」
・1/3 10:00~ 元始祭
・1/1~1/7 9:00~日没 開運招福健康延寿新春初神楽祈祷

大和神社 「新春行事
・1/1 2:30~「歳旦祭」
・1/1 14:00~「御神楽祭」
・1/3 10:00~「元始祭」
・1/4 13:00~ 「御弓始祭」
※「御弓始祭」祭典前(11:50)から参拝者にぜんざいの接待あり。
(500食限定で、無くなり次第終了。)

談山神社「新春行事」(1/1~1/3:入山無料・内庭特別参拝)
・1/1 0:00 開門、初太鼓
・1/1 10:00~「元旦祭」
・1/2 13:00~「神楽式 談山翁」
・1/3 9:00「元始祭」11:30「福禄寿大神新春大祭」

金峯山寺蔵王堂「新春行事
・1/1 0:00~ 蔵王堂内で初護摩供 
・1/1~1/3 11:00~ 修正会 

正暦寺修正会
・1/3~1/5 13:00~16:00
年頭祈願、五穀豊穣を祈る薬師悔過法要。
正暦寺に古くから伝わる独特の声明によって法要を勤修。

◇1/5 10:30~ 率川神社阿波神社「初戎祭」
奈良市内最古の夷さま。吉兆福笹授与、お神酒・甘酒の振舞い有り。
(1/4 15:00 宵戎祭)

◇1/5 7:00~ 南市恵毘須神社「初戎 」

2018年12月24日月曜日

12月のお出かけ情報③〜大晦日の行事

まずは大晦日に行なわれる「年越大祓式」 のご案内を**
春日大社 15:00〜 春日大社内 祓戸神社
(大祓詞を唱える会12:30~15:30も→詳細
護国神社 15:00〜
大神神社 14:00〜 祈祷殿前斎庭
石上神宮 15:30〜
談山神社 15:00〜


次に「除夜の鐘」のご案内ですが**
このブログでは、奈良倶楽部にご宿泊のお客さまが徒歩や車で動ける範囲のお寺で撞ける除夜の鐘のみご案内しています。その他、奈良県下の寺院の除夜の鐘につきましてはこちらをご参照下さい。

◇「五劫院」の除夜の鐘◇
奈良倶楽部の2軒お隣、23:45より参加者全員が順番に撞けます。
甘酒・福酒の振舞いや合格鉛筆、破魔矢の授与
また、五劫思惟阿弥陀仏像も拝観できます。


◇「東大寺」の除夜の鐘◇
22時半頃より整理券配布され、先着800名まで。
元旦の0:00より、8人一組で撞きます。
※整理券配布時間は人出の具合で決めるため前後する可能性あり。
また、列から離れると整理券は無効になります。


◇「興福寺」の除夜の鐘◇
南円堂と菩提院大御堂の2ヶ所で撞けます。
23:00より各先着100名(計200名)に整理券配布。

◇「薬師寺」の除夜の鐘◇
23:00より東僧坊で番号札を全員に配布。(越年写経の方優先)
23:45より5人一組で鐘を撞きます。
鐘を撞いた方にはお餅の接待もあり(数量限定です)

◇「唐招提寺」の除夜の鐘◇
23:00より南大門で先着108名に番号札を配布。
23:40より鐘をつくことができます。
参詣者には千手観音の御守札を授与。(拝観無料)

◇「西大寺」の除夜の鐘◇
23:45頃より先着順で開始。
・・・・・・・・・・・・・・
大晦日から元旦にかけて、奈良倶楽部は門限フリーにしております。
奈良で迎える新年をどうぞお楽しみ下さい。

2018年12月23日日曜日

『にっぽん縦断こころ旅』奈良からスタート

NHK-BSプレミアムで放送中の人気番組「にっぽん縦断こころ旅」
“2019春の旅”は、奈良県からスタート!
奈良県の放送は4/1(月)から4/5(金)の予定で、その後、三重・静岡・長野・山梨・埼玉・群馬・を北上、日本海側の新潟・山形・秋田から北海道へ…と、13週間の旅をします。
この番組では、俳優・火野正平さんが番組に寄せられたこころの風景やそのエピソードを元に、地元の人々とふれあいながら自転車でこころの風景を訪ねます。
皆さんの「何気ない風景」「思い出の風景」「忘れられない風景」「みんなに伝えたい風景」とそれにまつわるエピソードが、旅人のルートを決めるのだそうで、番組では、奈良県内の「こころの風景とエピソード」を只今募集中!

応募方法:はがき・封書、FAXまたは番組HPから受付
記入内容:
①住所、②氏名(ふりがな)、③電話番号、④性別、⑤年齢、⑥思い出の場所・風景、⑦場所にまつわるエピソード
応募先:
葉書/封書:〒150-8001 「こころ旅」係 ※住所記載不要
FAX:03-3465-1327
番組HP:http://nhk.jp/kokorotabi の投稿フォーム
お便り締切日:2月12日必着

奈良県内の「こころの風景」・・・
どのようなところが紹介されるのか、楽しみですね!
(※火野正平さんの画像はNHK提供・奈良県のHPより拝借)

2018年12月22日土曜日

12/22~1/15「篠山紀信 X 東大寺」写真展


12月22日から新年1月15日まで
東大寺総合文化センター小ホールで「篠山紀信 東大寺写真展」開催!
期間中はお休みなし / 入場無料 / 9:30~17:00(入館は16:30まで)

東大寺HPより
東大寺総合文化センター内 小ホールにてシルクロードの旅の出発地である東大寺作品を東大寺で見ることができる初めての写真展を行います。本展出品のシルクロードシリーズは、1981年~1982年に東大寺をはじめとして壱岐・対馬を経て、ヴァチカンまでシルクロード関連の取材を敢行しました。日本仏教美術史を代表する仏像彫刻や建築の迫力を余すことなく再現されています。ぜひこの機会にお越しください。
横幅6mを超える「シノラマ」写真!大迫力の写真が楽しみです。
::
東大寺総合文化センター入口より、本坊・若草山の方を向いて↑

2018年12月21日金曜日

年末の奈良関連のテレビ情報

新薬師寺の中田定観ご住職よりご連絡頂きました。
12/26(水)18:30よりフジテレビで放送の「林修のニッポンドリル」で、新薬師寺の香薬師如来像の右手の事のついて放映されるそうです。
※「香薬師像の右手」については『LINEトラベルjp』に書かれた、いずみゆかさんのこちらの記事がわかりやすいです。
また大晦日23:45からのNHK「ゆく年くる年」では興福寺中金堂よりの生中継が入るそうです。楽しみですね!
(画像はそれぞれブログ内過去記事 より)

2018年12月20日木曜日

「柏木円・福森道歩 陶磁器展」へ*

2/17に奈良倶楽部で開催の福森道歩さんの「土鍋の会」。
ブログで参加申込みを開始して、あっという間に満席になった、とても人気のイベントで、道歩さんの土鍋でつくるお料理を皆さんがとても楽しみして下さっていることと思います。
料理家としての一面ばかり見てしまいますが、伊賀丸柱の窯元「土楽」8代目を継いでらっしゃる陶芸家としての福森道歩さん。
只今、お姉さまの柏木円さんとの姉妹展「柏木円・福森道歩 陶磁器展」が高島屋京都店で開催中で、早速行ってまいりました。
会場のお花は、お父様の福森雅武さんによって生けられたもの。
円さんは、白磁を中心に凛とした清潔感のある作風。
道歩さんの作品は、焼き〆や自然釉の素朴で大らかな土ものが多い中で、とても美しい織部の器も。

茶器や花器、酒器もさることながら、普段使いの器も多く
美味しい洲濱をいただきながら、どれをいただこうかと迷うのも楽しい作品展でした。
::
柏木円・福森道歩 陶磁器展
会場:高島屋京都店6階 美術画廊
会期:12/19(水)~12/25(火)
開場時間:10:00~20:00(※最終日は16:00閉場)

2018年12月19日水曜日

韓日芸術交流展「三人行」展*

大阪韓国文化院ミリネギャラリーで開催中の
韓日芸術交流展「三人行」展に行ってきました。
会場に入ったところに鹿の木版画作品!
こちらは、韓国の 刺し子「ヌビ」の作品展にお伺いしたことのある(過去記事)中谷省三先生の作品です。
ヌビ展の折に販売されていた封筒に木版された先生の木版画があまりにも素敵すぎて、今回の木版画作品展を楽しみにお邪魔したのでした。
 とても素敵な木版画がいっぱい。
この図案は韓国大邱のカステラメーカーが包装紙にされたそうです。
 韓紙に刷ると、いっぺんに韓国らしくなります。
三人展では、木材に文字を刻むことにより芸術となった書刻作品や、躍動感あふれる書芸作品、韓国の風景が描かれた版画作品などが展示されています。



韓日芸術交流展「三人行」展
会場:大阪韓国文化院ミリネギャラリー
会期:~12/22(土)
開場時間:10:00~18:00/最終日(12/22)は17時まで
入場無料

ちなみに中谷先生の「鹿」は、奈良公園へ取材にこられたそうです。

2018年12月18日火曜日

おん祭2018*雨の「遷幸の儀」

12月16日 予報通り夕刻には雨が降り始め、夜遅くには「遷幸の儀」に出かけるのも躊躇うような雨になりましたが、せっかくだから行きますという希望者のお客様方と今年も行ってまいりました。
こんな雨では参列者も少ないのではと、いつもの年より少しゆっくり目に奈良倶楽部を出発。一の鳥居から参道を進んで、参列の最後尾には23:15頃に到着。その場所は例年の位置より二の鳥居に近かったので、ゆっくり目に出てきても大丈夫だったと、ちょっと安心したのです。(暁祭が行われる御旅所に入れる位置のはず)
途中のお旅所。
鼉太鼓にはカバーがかけられ、芝舞台にも屋根が作られていました。
::
17日の0時少し前。すべての灯りが消されて辺りは漆黒の闇。
ざわざわとしていた場が静寂に包まれ、暫くすると、遠く若宮社の方から道楽の演奏が聴こえてきます。
でも雨は益々ひどくなり、この雨の中を、若宮様をお旅所の行宮あんぐうへとお遷しされるのに、傘をさしたり足元もぬかるんで滑りやすいし、松明の火は消えないのかと、そんなことを心配しながら待っていると、先頭の松明がやってきました。
見ると、松明から掻き出される火の粉は消えずにとても長く美しい軌跡を描いて、若宮様の通る道を浄めていきます。
続いて「ヲー、ヲー」という警蹕みさきの声が聞こえ、大勢の神官たちに囲まれた若宮様がお旅所へと参道を遷幸されていかれます。
浄闇にかすかに漂う沈香の香りを感じると、不思議なもので「あ、神様」と、とても有難いものが込み上げてくるのです。
若宮様を囲う神官たちの後には、道楽の慶雲楽を奏でながら楽人たちがお供をするのですが、雨の今年は楽器が濡れないようにと楽人たちの演奏がなく、少し寂しく思いました。

雨の遷幸の儀の様子としては、皆さんビニールのレインコートを着用されていて、松明を持つ人や松明から火の粉を掻き出す人は大きな菅笠のようなものを被り、若宮さまを囲む神職の皆様方は傘をさされてました。神官の後に楽人、御巫みかんこ達が続かれたかどうかはわかりませんでした。というのは、神官の方達の後の皆さんは、白装束にビニールのレインコートという様子で、その方たちが楽人や御巫かどうかがわからなかったのです。
(篤信者として参列されたお客様にお聞きした話では、楽人達は若宮様がご出発される時に少し演奏してお見送りした後は、先に御旅所に向かわれて、遷幸の儀にはお供されなかったそうです。)

人出は例年より圧倒的に少なかったのですが、傘を差しているためにお旅所内には、なかなか入れず。これもしばらく待っていると例年なら入れるのですが、雨が一向に止む気配もなく、待っているのがつらくなって、今年は暁祭を諦めて戻ってまいりました。
それにしても暖かい夜でした。
そして雨が降っているのに、何故か空が明るかったのです。

2018年12月17日月曜日

2019年の修二会練行衆発表*

12月16日
この日は東大寺開山 良弁僧正の開山忌であり、また来年の修二会に参籠される練行衆が発表される日でもあります。

平成31年修二会参籠の配役は以下の通りでした。
和上=筒井寛昭長老
大導師=正観院・橋村公英師
咒師=持寶院・上司永照師
堂司=真言院・上野周真師
北座衆之一=祥明寺・尾上徳峰師
南座衆之一=寶珠院・佐保山曉祥師
北座衆之二=龍松院・筒井英賢師
南座衆之二=隔夜寺・中田定慧師
中灯=上生院・狹川光俊師
権処世界=中性院・北河原公慈師
処世界=公仁房・清水公仁師
 良弁僧正ゆかりの良弁杉と執金剛神のいらっしゃる法華堂と。
開山忌に合わせてお地蔵さんの前掛けも真新しくなっていました。
法華堂参拝の前に、大和士・流鏑馬児の宵宮詣が行われる手向山八幡宮にもお参り。こちらにも懸物がお供えされています。
::
それにしても、ぐっと底冷えの寒い一日でした。
まだ冬の入り口に立ったところですが、春を呼ぶ修二会の配役を聞いて、心はすでにお水取りへ。3月が待ち遠しくなっています。

2018年12月16日日曜日

12/16・12/17 當麻寺西塔見学会

直前のご案内ですが、12/16・12/17に當麻寺では、保存修理中の国宝・西塔の現場見学会が開かれます。
来月1月に工事用の足場の解体が始まるため、塔を覆う足場に上がって、屋根や組み物を間近に見られるのは今回が最後になります。
西塔は平安時代初めの建立とされ、高さ約25メートルの木造三重塔。


画像は2010年に當麻寺東西両塔を見学させていただいた時に撮影したもの。)

入場受け付けは午前9~11時と午後1~3時に随時。
終了はそれぞれ午前11時半と午後3時半。
一度に30人までしか入れないため、混雑時は入れ替わりで見学。
事前申し込み不要。小学生以下は保護者の同伴が必要。
写真撮影可、動画撮影不可。参加無料。荒天中止
問合せ:文化財保存課(0742-27-9865)

また、12/16 14:00からは、さまざまな仏さまの御名をお唱えし、起居の礼拝を繰り返し、一年の罪過を清める「當麻曼荼羅礼拝会らいはいえ」が當麻寺中之坊で行われます。

以下、サイトより・・・
中将姫さまの発願日にあわせて毎月16日に行われている「導き観音祈願会」で、一年最後の12/16は、當麻曼荼羅の中台三十七尊や二十五菩薩、導き観音さまなどの御名をお唱えし、それにあわせて起居の礼拝を繰り返す「當麻曼荼羅礼拝会」が行われます。
今年一年を振り返り、反省すべきことを懺悔し、心新たに新年をお迎えください。
当会の礼拝行は、五体投地ではなくイスでの礼拝です。今年は121礼の予定です。121回の起居はけっこういい運動になります。ふだん運動不足の方にはちょうどよいくらいかもしれません(*^_^*)。体力に自信のない方やお身体のご不自由な方は、座ったまま頭を下げるだけの礼拝もできますし、合掌してお唱えするだけでも構いません。どうぞお気軽にご参加くださいませ。

また起居の礼拝数については・・・サイトより
昨年まで、この祈願会の礼拝数は計93礼でした。當麻曼荼羅の真ん中におられる三十七尊や、二十五菩薩、そして導き観音さまを21遍などです。しかし今年は、導き観音さまを7遍に減らしますが、かわりに42仏加えて、計121礼を勤める予定です。。。
中之坊では今年の春より、中将姫さまの書かれたお写経『称讃浄土経』を皆さまにもお写経していただけるようになりました。それに因み、この『称讃浄土経』の中で、阿弥陀仏の極楽浄土を称讃される仏さまたち、十方(東方、南方、西方、北方、東南方、東北方、西南方、西北方、上方、下方)におわします42の佛さまのお名前をお唱えに加えます。

私もお写経に通っています称讃浄土経から、今年は42の仏様が加えられたそうです。そして當麻寺さんでは、僧侶の方だけでなく、一般参拝者も起居の礼拝や仏名お唱えも一緒にできるのですね。

2018年12月15日土曜日

「ちとせ祝ぐ寿ぐまつり」講座ご案内①

奈良ちとせ祝ぐ寿ぐまつり」の
一部のワークショップ、講話、ツアーの予約が開始になりました!
取り急ぎ予約開始したものを一覧にしました。
より詳しい内容は申込み先のリンクをご覧ください。
◆「銅鏡チョコレート作りワークショップ」
内容:チョコレートを使って銅鏡の鋳造方法を学びます。
開催日時:1/26のみ 14:00~15:30/15:30~17:00
参加料金:3500円
定員:各回10名
申込み:http://nara-experience.com/detail/index/369

◆「地域に根付く信仰を伝える写真とことば 神饌からひもとく奈良の祭り
内容:『神饌 供えるこころ』著者が奈良大和路の祭りを語ります。
開催日時:1/26のみ 16:00~17:30
参加料金:1500円
定員:180名
申込み:http://nara-experience.com/detail/index/362

◆「天平の絵師体験! 繧繝彩色のかんざしワークショップ」
内容:天然顔料を使用し、かんざしに古代の技法で彩色をします。
開催日時:1/26  11:00~13:00・1/27  14:00~16:00
参加料金:3500円
定員:各回10名
申込み:http://nara-experience.com/detail/index/370

◆「天然香木・天然香原料でのお香作り」
内容:鑑真和上ゆかりの天然香木・天然香原料を使用して香りを作ります。
開催日時:1/26 11:00~13:00/15:00~17:00(円錐香)
                1/27 11:00~13:00/16:00~18:00(塗香)
参加料金:3500円
定員:各回18名
申込み:http://nara-experience.com/detail/index/371

◆「甘葛ブンブン 古代のかき氷を味見しよう!」
内容:古代の甘味料「甘葛煎」の講座とワークショップです。
開催日時:1/27のみ13:00~14:30
参加料金:2500円
定員:30名
申込み:http://nara-experience.com/detail/index/368

◆「遣唐使からの贈り物 天平茶体験」
内容:遣唐使が日本にもたらしたというお茶を学び、喫しましょう!
開催日時:1/26 11:00、12:00、13:00、14:00、15:00
1/27 11:00、12:00、13:00、14:00 (所要時間40分)
参加料金:2500円
定員:10名
申込み:http://nara-experience.com/detail/index/367

◆「たべる・みる・まとう 奈良時代体験 むつきの饗」
内容:天平時代のしつらえの中で「天平の宴」のフルコースをどうぞ!
開催日時:1/26 16:00~18:00/17:00~19:00
1/27 15:00~17:00/16:00~18:00
※着付けに時間がかかるので、開始時間の1時間半前に来場願います。
参加料金:30000円
定員:各回4名
申込み:http://nara-experience.com/detail/index/366

◆「仏師と行く!時代で見る、四天王ツアー」
内容:東大寺戒壇堂・浄瑠璃寺・岩船寺・般若寺の四天王を
仏師・折上稔史さんの案内で巡るツアーです。
開催日時:1/26  9:00集合 15:30解散
参加料金:5500円(昼食はあ志び乃店で)
定員:25名
申込み:こちらから
申込期限:1/18 17:00まで

◆「万葉浪漫を心で感じる飛鳥藤原ツアー」 
内容:倉橋みどりさんの案内で万葉集の故地をめぐるツアーです。
ミニ講座も開講予定です。
開催日時:1/27 9:00集合16:00解散
ルート:大和八木→飛鳥京・藤原京万葉集古地めぐり→平城宮跡
参加料金:7000円(昼食は祝戸荘の古代食「葉盛御膳」を予定)
定員:25名
申込み:こちらから
申込期限:1/18 17:00まで

2018年12月14日金曜日

「お坊さんと読む日本霊異記」vol2

「ことのまあかり」さんで開催の、薬師寺僧侶・喜光寺副住職の高次喜勝さんによる シリーズ「お坊さんと読む日本霊異記」。第2回目は、東大寺の初代別当良弁ろうべん僧正と執金剛神像についてのお話でした。
まもなく12/16は東大寺の良弁忌で、一年に一度その日だけ秘仏の良弁僧上坐像と執金剛神像がご開帳されますので、直前に勉強させていただこうと参加致しました。
(画像はツイッターのヒースさんよりお借りしました)
ところで、『日本霊異記』とは如何なるものなのでしょうか?正式名称は『日本国現報善悪霊異記』といい、平安時代初期に書かれた最古の仏教説話集だそうです。雄略天皇の時代から平安初期まで善悪の行いが仏力によって現実に報われたことを語る説話が合計116話、収められているのだそうで、その書物の名前は聞いたことがあっても、恥ずかしながら中身については全く知らなかったので、一から勉強することがとても新鮮でした。

『日本霊異記』の著者は薬師寺の僧・景戒さん。
「ことのまあかり」さんでは、景戒と同じ薬師寺僧侶の高次喜勝師に『日本霊異記』についてのお話をシリーズでお願いして、今回は第二回目でした。(ちなみに一回目は「行基菩薩」について、3回目は3/8に「日本霊異記と悔過」が開催されます。)
::
さて、良弁さんといえば、赤ん坊の時に鷲にさらわれて東大寺二月堂の大きな杉の木におろされたという「良弁杉」のお話があまりにも有名ですよね。
二月堂の手水舎西面にも、赤ん坊の良弁さんが鷲にさらわれるところの様子が彫刻されていますね。
ただ良弁さんの前半生については史料がなく、鷲にさらわれて二月堂下の杉の木に落とされて・・・の伝承(いわゆる「良弁伝説」)は、明治20年初演の浄瑠璃「良弁杉由来」から一躍有名になったようです。
良弁さんの伝記史料では「続日本紀」には卒伝なし。「東大寺要録」(1134年)には、『昔嬰児の時、坂東に鷲鳥の為に取られ行方を知らず。これによって父母大いに歎き諸国を流浪す。しかるに件の児は山城国多賀辺に落とされ、彼の郷の人これを取って養育す。漸うに以て成長す。即ち根本僧正(良弁)これなり。』という記述があり、これが拠り所となっている。
「良弁伝説」の源流は、平安時代初期に書かれた『日本霊異記』上巻と中巻に載っている二つの物語(鷲にさらわれた女児の話と、金鷲こんす行者の話)から出自を取ったのではということで、『日本霊異記』のその部分を読んでくださいました。
特に、金鷲こんす行者の話が興味深かったので、以下に記します。

奈良の都の東の山に一つの寺があった。名を金鷲こんすといった。金鷲優婆塞こんすうばそくがこの寺に住んでいた。だから寺の名をとって金鷲を通り名として用いた。それが今の東大寺となったのである。さて、まだ東大寺を造らなかった時の聖武天皇の御代に、金鷲が行者としていつもこの寺に住んで、仏道を修行していた。その山寺に一つの執金剛神の土像が安置してあった。行者はその神像のはぎに縄をかけて引き結び、神像に祈願をこめて、昼も夜も礼拝を休まなかった。時に神像のはぎから光を放って、光は皇居に達した。天皇は驚き怪しまれ、使いを遣わして様子を見に行かせた。勅使は光の出所を尋ねて寺に着いた。見ると一人の優婆塞がいた。神像のふくらはぎにかけた縄を引いて礼拝し、罪の懺悔をしていた。勅使はこれを見て、急いでもどり、事情を申し上げた。そこで天皇は行者を召して・・・・・中略・・・・・当時の人びとも彼の行いをほめたたえて、金鷲菩薩とあがめた。あの光を放った執金剛神の像は、今も東大寺の羂索堂の北の入り口に立っている。

ということで、執金剛神と良弁僧正の関係などをお聞きしましたが、千年以上も前の書物にある神像が今もそこにあるという事柄に少し感動いたしました。
ちなみに、今年の7月に東大寺本坊で開催された三好和義先生の写真展には御御簾から出られた執金剛神立像の姿が発表されていました。天平時代の彩色が色鮮やかに残って素晴らしかったです。(過去ブログにその写真も載せています→

最後は不空羂索観音と執金剛神についての考察でした。
良弁僧正は古密教にも関心が強かったと伝えられています。
古密教とは、弘法大師以前の密教で、特定の仏さまを称えず、変化観音を称える。呪術性を持つ・・・という特徴があるそうです。
不空羂索観音像は一面八臂の変化観音像で、執金剛神とおそらく同じ時期に造られたのではないか?両面をなすものなのでは?と考察されていました。(「不空羂索神変真言経」や「妙法蓮華経」などから「不空羂索観音=執金剛神」という意識なのでは?ということです。)

また法華堂の八角須弥壇の配置から、創建当時は、執金剛神が、戒壇院四天王像、日光月光菩薩像とともに、本尊不空羂索観音の八角基壇上に祀られていたということです。

・・・・などなど、当日12/7の講座を思い出しながら書き記しました。
ここに書いている事が全てではなく抜け落ちている部分もあり、ひょっとして勘違いして理解している所もあるかもしれませんが、どうぞご了解ください。
そして、一年に一度12月16日は東大寺法華堂・開山堂へ是非!

余談ですが、良弁杉は二月堂をセットにして写真に撮られますが、良弁さんという関係で言えば、良弁杉と法華堂をセットにして撮らなければいけないそうです。16日にはそのショットを撮ってみたいと思います。


2018年12月13日木曜日

県立図書情報館のイベントあれこれ*

まずはこちら!
タラブックス展~インドのちいさな出版社とゆかいな本づくり
11月中は忙しくて伺えず、それでも無理してでも、展示されている本の販売日に伺えばよかったと後悔しきりの素晴らしい展示でした。

タラブックスはインドの南東部の都市チェンナイにある、ちいさな出版社です。タラブックスが出版するインド土着の芸術や各地の民俗芸術をモチーフにした出版物は、他に類を見ないものとして注目されています。出版・編集手法も独特で、企画から印刷、製本にいたるまで、一貫して職人さながらの本づくりに徹して仕事をしています。特に手漉きの紙にシルクスクリーンで印刷し、一冊ずつ手製本で仕上げられたハンドメイド本は、世界中で高い評価を受けています。(サイトより引用)
自然や動物と人間の共生、経済成長と開発などをテーマにしたタラブックスの本や、インド文化からインスピレーションを得て、司書が選書した関連図書などが展示されていたり。
こちら↑は、タラブックスの名を世界に知らしめた代表作「夜の木」
漆黒の手漉き紙に鮮やかに手刷りされた木々が芸術作品のよう!
こちら↑は、グジャラート州のブロックプリント職人のコミュニティ・ヴァガリに伝わる技法でつくられた女神の布のミニチュア版を観音開きの本としたもの。精緻な工芸品のような素晴らしさ!
タラブックスの絵本の多くは、インドの少数民族のアーティストの手によって描かれているそうで、民族によって絵のタッチや文様の描き方はさまざま。こちら↑は色んな民族の画家に描いてもらった猫をあつめて一冊の絵本にしました。
タラブックスの仕事場や印刷工程の解説などのパネル展示

刷り損じの紙も無駄にせず、ランダムなコラージュになった紙を表紙に手づくりノートブック「フルークブック」が出来上がったり。
巻物紙芝居ポトゥアでつくられた「つなみ」は日本語版も。
それにしても手漉きの紙にシルクスクリーン印刷の感触が素晴らしすぎて、離れがたいものがありました。
::
図書情報館のイベントあれこれ、その他には・・・
15日16日にはこんな素敵なイベントも!(10:00~16:00)
トショカン ノ クリスマス
奈良を中心に活躍する、手作り作家、お店、パフォーマーなど約30組が集まる、本と雑貨のクリスマスマルシェです。
マルシェの参加店舗さんや詳細はこちらをご覧ください。
2Fエントランスホールには「宇宙椅子」「日+月+星」さん達が作られた『クリスマスノ星』クッションオーナメントが展示されています。
::
正面玄関では、映像作家 保山耕一さんの 2018年12月の映像『古墳の美』が上映されています。保山耕一さんが綴る映像詩『奈良、時の雫』からセレクトした作品を月替わりで常設上映されているのですが
12月は「古墳の美」(上映時間約24分、リピート再生)です。
保山さんの心の目を通して撮影された古墳のある風景。
悠久の時の流れや儚げな自然の美しさが素晴らしいです。
(願わくば玄関スペースではなく、もう少しゆっくり見られるところだったらと思わずにはいられませんでしたが。)
外に出たら、すっかり落葉して枝ぶりの美しさが際立つ木々。白い実が点々としてイルミネーションが灯ったようでした。