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2011年3月13日日曜日

吉野檜のほのかな灯り*


「ギャラリー&カフェ岡村」で先日まで開催されていた
あかり作家 坂本尚世さんの『吉野檜あかり展』で
奈良倶楽部に似合うのでは?と思っていただいた照明の
ほのかな優しい灯りに癒されています。

私が買い求めたのは吉野檜ではなく、吉野杉で作られているもの。
気に入ったデザインのが、たまたま吉野「杉」のシートで作られたものだったのですが、作品展名にも「吉野檜」と入れるくらい、どちらかというと檜にこだわりを持ってらっしゃる坂本さん。

吉野の木材と言えば、すぐに「吉野杉」と頭に浮かびますが
ご実家が吉野で製材所を営んでらっしゃる坂本さんのお話では
吉野檜には適度な油分があってしなやかで、シルクのような質感があり、檜を透過した光の色や質が、人の心を癒し安らぎをもたらす「ライトテラピー」に適しているのだとか。

ご実家が製材所と伺って、失礼ながら、端材などを利用して作ってらっしゃるのかと思ったのですが、全くそうではなく、柾目の美しい部分をご自分で薄く削って、吉野の手すき和紙に張り合わせて作り上げているのだそうです。

吉野の手すき和紙と吉野檜という、地元の素材を生かした灯りの作品。
奈良倶楽部の踊り場スペースが、暖かで優しい空間になりました。

「ギャラリー&カフェ岡村」での作品展はもう終了しましたが
坂本さんの『あかり工房 吉野』ではあかり作りのワークショップや
あかりの展示・販売もされていますので、詳しくはHPをご覧下さい。


展覧会場でちょこっと撮影させてもらった「あかり」です。

檜や杉を100分の1㍉単位に非常に薄くしたシート。
色々な重ね合わせ方によって奥行きや陰影が違って面白いですね。
壁掛けタイプも、こぼれくる光の陰影が美しいです。

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この展覧会には3/9に伺いました。
そろそろブログにアップしようと思っていた矢先に未曾有の大地震が起こり、しばらく「どこ行った、何食べた」などの呑気な記事をアップしている場合ではないと思ったのでしたが、この3日間の予約キャンセルを通して、私自身は普通に日常生活を淡々と送ろうと思いましたので、こらからも通常どおりの「奈良の素敵」を発信していくブログを続けていきます。

普通に日常の暮らしを送れることに感謝し、謙虚に、
そして、被災地にいつも心を寄せて
今の自分に出来ることを精一杯していこうと思っています。



昨年3度もご宿泊いただいたお客さまに宮城県名取市の方がいらっしゃいます。名取市も津波の被害が酷いところ・・・。
どうかご無事で!と心の中で強く念じてます。祈ってます。