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2011年3月17日木曜日

月ヶ瀬梅渓へ*

月ヶ瀬は梅の景勝地。




渓谷や川辺の景色が素晴らしく
山々が連なる風景が遠くに望めて
広大な敷地に梅林が広がる・・・このような風景は
多くの梅林の中でも他にはないのではないでしょうか。

昨年に訪れて以来、今年も梅の見頃に月ヶ瀬を訪ねるのを
とても楽しみにしていました。
春うららかな暖かな一日。
お水取りが終わった15日に月ヶ瀬梅林へ行ってきました。
梅林全体としては一番見頃なのではと思うくらい
どの梅の花も綺麗に咲き誇っています。
こんな長閑な一日を過ごしてもいいのだろうかと
出かけるまで見入っていたテレビ画面の映像に心を痛めながら
感情的になってバランスを見失いがちだった気持ちが
綺麗な梅の花を見ているだけで、すーっとほぐされ癒されていきます。

すれ違う人、前を歩く人。多くの人達の口から
「ああ綺麗や〜」「綺麗やね〜」の言葉が漏れるのが聞こえてきて。
私達も同じように独り言めいて「綺麗・・・」と呟いている。
みんな同じ想いなんだ・・・。

梅林の中にある真福寺の境内にも梅、梅、梅。
小さなお寺にもお詣りして・・・。こちらは「姫若の梅」↓
境内の梅に添えられていた看板を読んで
月ヶ瀬梅林のいわれと真福寺の歴史を知りました。



月ヶ瀬梅林へは、奈良倶楽部から車で50分くらい。
往復、夫の運転で来ることができました。
私事ですが、一昨年(2009年)に大病をして
3度の手術、2ヶ月に及ぶ入院生活をした夫にまた一年後に襲った病気。
昨年末からは車の運転もできず日常生活にも困難が多くなって
夫婦で先行きの見えない不安に押しつぶされそうになっていました。
完治はできないけれど症状は緩和されるというので
思い切って手術をするという選択をして、2月の終わりに入院。
ようやく先週頃から普通に日常生活を送れるようになり
嬉しいことに長時間の車の運転もできるようになったのでした。

お水取りが終わったら月ヶ瀬梅林へ行こうと約束していた私達。
まさか今日、彼の運転でここまで来れるとは思っていなかったので
プライベートのそれもちょっとデリケートな話題ですが
ご心配いただいた友人達にご報告も兼ねてここに記します。

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夕方帰宅したら、奈良倶楽部の花壇の木蓮の蕾が少し開いていました。
毎年同じように季節が巡って、今年も春がやってきたのです。
希望が持てずに辛い日々もありましたが
そして今、多くの被災者の方が辛い日々を過ごされていると思いますが
いつかきっと、必ず春が巡ってくると信じています。

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私自身の個人的な見解ですが・・・。

看病疲れで気持ちも身体もへとへとの時に慰められたのが
季節の花便りだったり美しい自然や風景だったりでした。
実際に見られなくても、誰かのブログの中の写真ででも随分と慰めになりました。

またわんこやにゃんこを見るのが好きなので
そういうブログを見て、気持ちが晴れたりしてました。

何も被害がなかった関西に住む私達が、被災された方々に遠慮して、楽しいブログを書いてもいいのかと自粛してしまいがちになるのですが、私が辛かった時には、他の人の楽しい記事を読むのがとても楽しくて元気をもらったりしていたことを、家族の病気のことをここで書いたことで思い出しました。