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2012年2月6日月曜日

田原本町へ*「唐古・鍵考古学ミュージアム」



古事記記念日の1/28の翌日、田原本町を訪れた時に、古事記とは関連がありませんが、是非寄ってみたかった「唐古・鍵考古学ミュージアム」へも行きました。

弥生時代の環濠集落として名高い「唐古・鍵遺跡」からの出土品を中心に展示されたミュージアム。
実は遺跡の傍に建っているのではなく、少し離れた「田原本青垣生涯学習センター」という施設の中にありました。

入館した際に「ボランティアガイドの方が説明されますがいかがなさいますか?」と尋ねられました。弥生時代についてはほとんど知識がないので「是非お願いします」ということで、Tさんという女性に丁寧でわかりやすいガイドをしていただくことになりました。


こちらの模型は、出土した土器に描かれていた絵画から再現したもの。
特徴的な楼閣が描かれた土器片↓






わかりやすく整然と展示されている出土品があまりに保存状態がいいので、最初はレプリカかな?と思ったくらいでしたが、ほとんどが弥生時代の遺物、本物ということで、もうそれだけですごいことと、ガイドさんの解説とともに展示品にぐいぐいと惹き付けられていきます。

「唐古・鍵遺跡」の概要などから教えていただき(詳細はこちら
紀元前の木製品でも何故これほど保存状態がいいのか・・・
それはこの遺跡が唐古池や鍵池の下にあって、水で密閉された状態だったからだそうです。本当に奇跡のようなことですね。

館内の展示品は一部を除き写真撮影OKでしたので
印象的だったものをここで紹介致します。

弥生時代前期のケヤキの柱。かなり太くて大きいです。
建物もきっと大きかったことでしょうね。

この大型臼の形が変わっています。↓竪杵とともに。

農耕道具も保存状態がいい!
鋤の形やデザインは現在とほとんど変わらない!

こちらは高床式建物についている梯子↓


土器もたくさん出土しています。
弥生時代前期・中期・後期でそれぞれ特徴がある。

犬の歯形がついた土器片やネズミの爪痕がついた土器も!
ネズミが土器から滑り落ちたような跡まで付いているのです。



植物の種↑や動物の骨↓といった細かい出土品もたくさん。

人骨だって出土してそこから当時の弥生人を復元しています。



針↑と糸↓と

布片も!


石器も揃っています。


糸魚川でしか採掘できない翡翠まで出土して
当時の交易や交流の広がりなど興味深いですね。

↑これは本物の翡翠。
こちらは↓只今県立美術館に貸出中のためレプリカです。
この翡翠は褐鉄鉱容器の中に入っていたものです。

褐鉄鉱器を触ることができるコーナーもあります。↓


ガイドの方にじっくり丁寧に説明していただき
今まであまり興味を持たなかった弥生時代が
とても身近に感じられるようになりました。
Tさん、どうもありがとうございました。

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この後、「多神社」にだけ立ち寄って
「唐古・鍵遺跡」には立ち寄らずに帰途につきました。
また遺跡をしっかり見学しにもう一度来なければと思います。
トップの画像は車中から撮った「唐古・鍵遺跡」の楼閣です。

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「唐古・鍵考古学ミュージアム」

住所:奈良県磯城郡田原本町阪手233-1
 田原本青垣生涯学習センター2階
電話:0744-34-7100
開館時間:9:00~17:00(入館は16:30まで)
休館日:毎週月曜日(月曜日が祝日の場合は開館し次の平日が休館)
 年末年始(12月28日~1月4日)