1/22に開催された「第3回 観光力創造塾」(南都銀行主催)で伺った、春日大社 岡本彰夫権宮司のお話の内容が、非常に示唆に富み、充実した中身が濃すぎて、脳内オーバーフローしている状態でいます。
(ということで、うまくブログにまとめられるかわかりませんので、当日の資料を添付しています。)
※また、当日のレポが、tetsudaさんのブログに詳細にアップされていますので、ご参照下さい。
この「第3回 観光力創造塾」は、第一部が、奈良県観光局 中西康博次長による「奈良県のインバウンド戦略」についてのお話。
第二部が岡本権宮司による「奈良の観光についての所感と提言」というもので、観光業に携わる者にとって大変興味深い内容の講座でした。
特に岡本権宮司のお話は、奈良の観光を集客人数や経済効果といった視点で捉えるものではなく、深く深く精神性の奥深くに豊かに広がる奈良を感じていただくことが大事という観点で、「奈良は日本人が誇りを取り戻す所」「心の文化の重視」「俗化させてはだめ」「博物館美術館の活用〜よい物を見る・よい物を学ぶ必要」「奈良にこそ本物指向を」といったキーワードに思わず「そうそう!」と相槌を打っておりました。
読みにくい字で恥ずかしいですが、当日の資料です。
古書や資料を元に奈良の観光素材となるものの提言も。
最後の4頁までは、時間切れでお話が進まず
これらは是非、続編としてまた伺う機会をいただきたいです。
この時にお話下さったことですが
大和の神話には、古事記や日本書紀に載っていない神話があって、そのようなあまり知られていない大和の伝承を一冊に記録した「かみのみあとー大和の聖地ー」という冊子を紹介して下さいました。
早速、一冊わけていただきました。
それにしても、大和という所は、何とたくさんの神話が伝承されてきたところなのでしょう! そして、権宮司もおっしゃっている「観光地奈良の中でも中南和が弱い、ここが栄えないと北和も栄えない」という”大和の国中”の、神様の御跡の多いこと!大変興味深く拝読致しました。
※「かみのみあと」は、奈良県神社庁(橿原市久米町934 tel:0744-22-4731 平日8:30~16:30のみ開館)で販売していただけます。(一冊1000円)興味のある方は是非どうぞ!
さて、インバウンドで外国人客をどんどん取り込もうという演題と、奈良の観光は「数ではなく質」という権宮司のお話は真逆の考え方でしたが、一つヒントになることが、権宮司のご著書「神様にほめられる生き方」に書いてありました。
喜怒哀楽を秘める日本人の感性は外国人には「表現に乏しく、何を考えているのかわからない」と評されています。この日本特有の美徳を失うのではなく、外国人に理解してもらう努力をすることが必要で、まずは自分の美意識や感性を磨いて、それがやがて世界の人に日本のよさを知ってもらうきっかけになる。日本を奈良を訪れた外国人観光客に、日本の美しい心と伝統を理解していただいてこそ、将来の国益に繋がる観光になるのだと思います。(94~95頁参照)
まずは奈良のよさを私達自身が理解することですね。
貴重なお話をありがとうございました。