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2010年10月19日火曜日

〜祈りの回廊〜不空院「不空羂索観音坐像」

「祈りの回廊〜秘宝秘仏特別開帳」のパンフレット↑
奈良観光のトップシーズンと重なる、秋期版の特別開帳カレンダーを
見ると、いつ・どこへ行くか優先順位をつけて回らないと回りきれない
くらい、見てみたいものが目白押しに同時期に特別開帳されます。

でも、こんなに重なりすぎると全部回れないよーと
「祈りの回廊メグラー」(←勝手に命名 笑)の私。
ちょっとでも時間が出来ればピンポイントで回ってやるぞ!と鼻息荒く
元興寺の後、「たべものやちきん」さんで部活後のランチを楽しみ
(ランチの様子は、初ちきんのたーさんの日記でお楽しみ下さい。)
帰宅までの僅かな時間を不空院へ回ることにしました。

高畑の新薬師寺の東隣に建つ「春日山 不空院」のご本尊が
興福寺南円堂の不空羂索観音とよく似ていて大きさがちょうど1/8だと
以前にしをんさんからお聞きして、普段は予約をしないと拝観できない
お寺ですが、「祈りの回廊」としてこの秋に特別拝観できるのを
楽しみに待っていたのでした。

そのご本尊・不空羂索観音坐像(重要文化財)は
東大寺法華堂の不空羂索観音立像、興福寺南円堂の不空羂索観音坐像と
あわせて「三不空羂索観音」といわれていています。

平安時代に藤原冬継が興福寺南円堂を建立する前に
弘法大師空海が、この不空院で南円堂の雛型として八角堂を建立し
本尊不空羂索観音坐像も造顕されたとあります。

また奈良時代には鑑真和上がここに住まわれたこともあるという
由緒のあるお寺でしたが、江戸時代の大地震で堂宇のほとんどが
崩壊して、その後は仮堂だけの荒廃した状態となったそうです。

先に訪れた元興寺も同様に明治時代以降は「荒れ寺」と
言われていたそうですが、どちらのお寺も先代ご住職の尽力で
寺域を整えて現在の状態に復興されました。奈良の古刹として
大寺院にはない落ち着きと安らぎと身近さを感じるお寺です。

そして、こちらは境内にある「えんきりさん」と「えんむすび」さん。

嵯峨祇王寺の高岡智照尼が名妓照葉女であった昭和の初め、
難を逃れて不空院に駆け込み、先代住職によってかくまわれて後に
出家されたように、このお寺が縁切り寺、駆込み寺の役割を果たした
時代もあったのでした。

「不空院」の特別開帳は11月14日まで。9:00〜16:30(受付16:00まで)
(期間中無休/期間外は要事前予約が必要です)
詳細はこちらで→

トップの画像のパンフレットの表紙を飾る仏像の写真
右側の下から2番目の写真が 不空院の「不空羂索観音坐像」です。

どれほど時間のやりくりして「祈りの回廊メグラー」しているかというと・・・

「たべものやちきん」の後、夜はCu-Cal シェフズダイニングでした。
その間の空き時間は僅か1時間半。車で行かなきゃ間に合わないけれど
駐車場がない・・・っと、その時、ちりんちゃんが「うちに駐車して
自転車貸したげるよ」と。勿論お言葉に甘えさせていただきましたよ。
小学生男子のチャリンコ飛ばして駆けつけたのは私です^^