ページ

2013年6月1日土曜日

韓国の手仕事「ヌビ」*

いつの間にか6月に入った展覧会5日目。
今日は、針匠・崔福姫先生の「ヌビ」をご紹介します。
今回の展覧会では、2階の客室も使って展示をしているのですが、韓国の刺し子である「ヌビ」で作られたベッドカバーにもご注目下さい。
ひたすらまっすぐまっすぐ、布の上に直線がいっせいに走るヌビ。
絹布の表面に規則的に並ぶ 幾本もの針目の列が作り出す陰影。
布と同色の糸で刺し子されているので
針目が主張しすぎずに上品な美しさを醸し出しています。
(この写真はY氏よりいただきました。ベッドカバーの裏面の様子。)

ヌビは間隔が狭くなるほど、細かく縫うほど上等といわれています。
それは、縫う時に入っていく糸の数が、そのまま寿命と結びつくと言い伝えられているからです。

韓国では、子供が産まれて百日目を迎えるとヌビの百日服を作って着せる風習がありますが、それには、刺し子を施された長い糸のように子供が長生きしてほしいという願いが込められているのです。

ヌビには、織物の補強と防寒・保温という目的の他に、このように寿命長寿を祈る象徴として、またヌビの刺し子の窪みが畝と畝との間に似ていることから豊鐃さを象徴するものとしてとらえられています。

::

実はこの客室には、中野啓子先生のファーストポジャギも飾られているのです。
そして一番の最新作も!
 展覧会初日の朝までかかって仕上げられた「午前の4時」という作品↑
 2階の客室を覗かれたら、是非そのようなところも見て下さいね。

::

さて、いよいよ展覧会も明日6/2が最終日です。
6/2は奈良倶楽部の斜め向かいの「細田家住宅」
10:00~15:00の間、見学自由になっています。
普段は公開していない建物なので、この機会に是非どうぞ!

また、奈良倶楽部の日替わりカフェでは「六珈」さんの
美味しいコーヒーが いただけますよ!
※カフェの営業は13:00〜16:30です。
最終日の展覧会では搬出のため開催時間が13:00〜17:00になります。