10月から「吉祥天女像」が特別公開されている浄瑠璃寺へ、久しぶりの訪問です。里の田んぼは稲穂がたわわに実って刈取り間近のこがね色。
浄瑠璃寺の参道沿い。秋明菊が愛らしく目を楽しませてくれます。
春には真っ白い花を咲かせる馬酔木も、今はこんな様子。
”賑やかな秋”が訪れるのは、まだもう少し先。
やや紅葉し初めの境内の静けさにちょっとほっとします。
浄瑠璃寺までは車で20分くらい。大きなお腹の娘と二人、少しだけ車で遠出をしました。秋らしい風情を愛でながら、美しい吉祥天女さま、そして腹帯を巻いた子安地蔵像にもお参りできて、娘にもいい気分転換になったことでしょう。
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今日は、もう一つの目的もあってここに来たのです。
実は、浄瑠璃寺のすぐ南に奈良市の新ゴミ焼却場(クリーンセンター)を建設する計画が進められていて、南都の別所と言うべき地にゴミ焼却場を建てないよう署名活動をされている「浄瑠璃寺と当尾の里をまもる会」のチラシと署名用紙をいただきにきたのでした。
このクリーンセンターは奈良市の東部エリアに建設予定で、私達の校区はまさにその隣接地。そして、建設予定地には、実範上人開基の中川寺跡が含まれているのです。
*実範上人や中川寺とは?(以下、サイトより抜粋)
実範上人は平安期奈良の高僧で、自ら開いた中川寺を拠点として南都仏教の戒律復興に努め、唐招提寺を再興し、東大寺戒壇院受戒式を定めました。また中川寺は南山進流声明発祥の地としても知られます。この地にごみ焼却場が建設されれば、その造成工事によって、谷の両側に何段にもわたって残るかつての堂宇の跡が、中川寺から浄瑠璃寺を結んでいた古道ともに、完全に失われます。
浄瑠璃寺や中川寺、岩船寺などが次々に開かれた、中ノ川から当尾にかけての地域は、奈良にとっていわば奥之院のような聖地です。
・・・ということで、署名用紙を浄瑠璃寺の前にうかがった「吉祥庵」さんでいただいてきました。お客さまで賛同して下さる方がいらっしゃいましたら、お声かけてくださいませ。