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2018年7月30日月曜日

二月堂夕景*

燃えるような真っ赤な夕焼けをSNSなどで見ると「私も今すぐ二月堂まで飛んでいきたい!」と思うのですが、そんな時に限って出かけられずにもどかしく。時間の都合がついた日はそれほど焼けずと、中々タイミングが合わない二月堂夕景。
7月30日。焼けてくれると嬉しいなと少しの期待を胸に二月堂まで。
生駒山の稜線が北に伸びる、そのなだらかな美しい線。
その稜線の内側には低層の山々が幾重にも重なって、山々のこちら側には奈良の町が夕陽に照らされてオレンジ色に輝いています。
日没までまだ1時間弱。少し座って待っていましょう。
二月堂舞台の欄干から見える大仏殿。
切り取って見える景色が額装されているようでもあり
角度を変えれば、光芒が見えたり。
刷毛でさっと引いたような雲の美しいこと。
今日は空一面が真っ赤にもえることはないだろうけれど、儚げで柔らかな雲の形と穏やかな空の色に気持ちも和んできます。
長い時間、空を見ているだけでしたが見飽きないのが不思議です。
19時少し前に山の端に沈んでいく太陽。
この頃には大勢の人が同じ夕陽を眺めておりました。

落陽と共に、堂内の灯籠に明かりが灯り
人の気配も引いていきます。
静かな二月堂を後にして
裏参道で名残の夕焼雲を捕まえておりました。
どんな空の色でも、この場所から望む奈良の空が好きです。