東大寺本坊から、雨の緑の中、手向山八幡宮、不動堂、二月堂といつものコースでお参り散歩。
雨がきつく降ってきて、雨宿りがてらゆっくりしていると
何だか今日はいつもと違う様子で、南の出仕口が開いています。中を見ると足場が組んであって「あ、御正躰が帰ってこられるのだ!」
そして下を見ると日通のトラックが停まっていて
御正躰が梱包されていると思われるものを持って、大勢の男性たちが、一歩一歩気を付けながら石段を登って行かれます。
相当重いようで、出仕口に運び込むのも中々の大変さ
その後、梱包を解いて足場の下から上へ運び上げるのも少しずつ少しずつ。本当に丁寧に気をつけて持ち上げていかれます。
途中で何度も確認しながらの作業は、見学している者も手に汗握るという様子で、「せーの!せーの!」と心の中で一緒に掛け声を送っておりました。
トラックを出てから小1時間近く経って、ようやく掛けられたようです。持ち上げていくベルトが外されました。
このベルトで300kgほどの物を持ち上げられるそうです。
御正躰は一体どれくらいの重さがあるのでしょうか。
この後、足場も取って、いつもの二月堂にもどるのにはまだまだ時間もかかりそうです。宝物が展覧会に出陳されて、また戻ってこられるまでの諸々の大変さ。そのほんの一部分ですが垣間見ることができ、そこから想像するだけで、有難い気持ちになるのでした。
「東大寺と東北」展の図録。
帰宅したら、招待券をお送りした宮城の方からお礼状と共に、図録が届いていました。ありがとうございます。
早速、御正躰のページを開けてみました。
江戸時代に桂昌院奉納の御正躰、重さは書いていませんでしたが、直径は152,8cm。間近で拝見すると相当な大きさでした。
二月堂では、いつも御正躰が観音様のお身替わりのようにお参りしていたので、お戻りになられてようやくほっとしました。
今日の寄り道の目的は・・・実は
定家葛に実がなっていないか見に行ったのでしたが、見つけられず。
でも偶然にも御正躰お戻りの現場に立ち会えて有難いことでした。