ページ

2018年9月7日金曜日

東大寺本坊で「茶の美展」

先日、散策のついでにぶらっと立ち寄ってみました。
花入れ・香炉・香合・釜・炉縁・蓋置・水指・茶入・茶碗・建水・菓子器・・・障子が少し開けられて、庭の緑や自然光が柔らかに射しこむ大広間に、整然と並べられた茶道具の数々。
全体の印象として、静謐な美しさが大広間に満ちていて、とても気持ちのいい展覧会でした。台風や地震のニュースばかりを目にしていたので、美しいものに触れることに飢えていたのかもしれません。
観終わった後は、とても心が満たされて満足でした。
また、茶道具とは別に、参考出品の「昭和大納経(大方広仏華厳経60巻)経篋」がまた素晴らしくて、美しい佇まいに見惚れておりました。
今回は、特別出品として「経篋」のみが展示されていましたが、多くの書家が分担して書写した華厳経や、当時の日本画の巨匠たちによって描かれた巻頭・巻末につけられる「見返し絵」などの展覧会も、いつか是非開催してほしいと思いました。
※「昭和大納経(大方広仏華厳経60巻)経篋」でググって見つけた10年前の情報(こちら)。かつてこのような展覧会が東京であったのですね。東大寺本坊でも是非!
::
以下、チラシより抜粋
7年の歳月を費やした東大寺大仏殿昭和大修理(昭和48~55年)。
落慶法要、並びに関連して開催された様々な慶讃行事には、40万人を超える僧侶や結縁の招待者・参拝者が集い、天平の大仏開眼供養会の盛儀を偲ばせるような盛大なものが執り行われました。
書道界や美術界からは昭和大納経(大方広仏華厳経60巻)が奉納され、工芸の世界からは文化勲章受章者や人間国宝など当代一流の作家から茶碗や茶釜・香合・香炉などの茶道具の奉納がありました。
この展覧会では、その茶道具の名品約80点が、37年ぶりに東大寺本坊大広間にて公開されます。

奉納茶道具による「茶の美展」
日時:9/5(水)-9/11(火)9:30~17:30(17:00最終受付)
場所:東大寺本坊大広間
料金:500円(小学生以下無料)