ページ

2011年6月5日日曜日

「大和地蔵十福霊場会」巡り〜その①「伝香寺」

6月から始まった「大和地蔵十福霊場会」。
これは、県内の地蔵菩薩を祀る10ヶ寺を巡拝して
専用の朱印台帳にご朱印をいただき、10ヶ寺全部まわると「満願」となって、お地蔵様にまつわる安産や健康、長命、厄除など10種類の福を授かれるというもの。

この10ヶ寺の中に伝香寺が入っていて、6月以降いつでもあの「はだか地蔵尊」(重文)を拝観させていただけると知って、先日、早々にお参りに行ってまいりました。
こちらのお地蔵様「春日地蔵」は通称「はだか地蔵」として親しまれています。とても凛々しいお顔立ちをされていて、手を合わせますと、何とも清々しい気持ちになる不思議なお地蔵様であります。
普段は収蔵庫に安置されていて、一年に2回だけ(3月と7/23)特別公開されるお地蔵様なので(昨年の1300年祭「祈りの回廊」では長期間特別公開されていましたが)、このようにいつでもお参りできるのは有り難いことです。
ただ、特別公開の時のように本堂でではなく、収蔵庫に安置されたままのお地蔵様をお参りする状態になりますので、ゆっくりとお参りされたい方は、7/23の地蔵会の日に、本堂での衣の着せ替えをされる時に参拝されるといいかもしれません。

勿論、ご朱印台帳もいただきました。
あまりマメではないので、10ヶ寺全部回れる自信はないのですが
ブログタイトルにあえて「大和地蔵十福霊場会」巡り〜その①なんて
書きましたので、これを機会に他のお寺も回ってみようと思います。

「大和地蔵十福霊場会」に参加の10ヶ寺のお地蔵様と電話番号です。
①伝香寺:春日地蔵(重文)0742-22-1120
②元興寺:印相地蔵 0742-23-1377
③十輪院:石龜地蔵(重文)0742-26-6635
④福智院:地蔵大佛(重文)0742-22-1358
⑤帯解寺:帯解子安地蔵(重文)0742-61-3861
⑥霊山寺:地蔵菩薩(重文)0742-45-0081
⑦金剛山寺(矢田寺):延命地蔵(重文)0743-53-1531
⑧聖林寺:子安延命地蔵 0744-43-0005
⑨大野寺:身代わり焼け地蔵(重文)0745-92-2220
⑩室生寺:地蔵菩薩(重文)0745-93-2003

10体のお地蔵様のうち8体が重要文化財に指定されているのですね。
普段は公開されていないお地蔵様が多いので、こうして巡拝を受け入れて下さる機会にできるだけ回ってみましょう、やっぱり。
ところで、この巡拝はいつまでされているのでしょうか?
伝香寺の方にお尋ねしましたら「9月?いや11月まで?」と
はっきりしませんでした。また伝香寺と十輪院は月曜日の巡拝をお休みにされているようです。拝観時間や拝観料などもお寺によって違いますので、お電話で確かめてからお出かけされる方がいいと思います。
また、朱印台帳は最初に参拝したお寺で授与されますが
ご朱印は1ヵ寺300円です。(拝観料は別途)

::

では少し境内の様子などを・・・。
写真の奥に見えるのが収蔵庫↑手前の石のお地蔵さんは油留木地蔵。
1515年の刻銘があり、お地蔵さんの多い「きたまち」の
油留木町にあったお地蔵さんなのだそうです。

伝香寺といえば、奈良三名椿の一つ「伝香寺散り椿(別名:武士もののふ椿)」が有名ですね。上の写真の椿が三代目の武士椿。奥に見えるのが本堂(重文)で、ご本尊は京都 方広寺の大佛のモデルになったと言われる釈迦如来坐像です。

戦国時代の大名 筒井順慶法印の菩提所として建立された伝香寺。
筒井順慶法印像が安置されている順慶堂↑と筒井家の五輪塔↓
奈良時代に鑑真和上の高弟によって、ここに実円寺という寺が建てられていた当時を偲ぶ「龍の足が刻まれている石」(奈良時代のもの)など、他にも見どころがあり、いつか武士椿の咲き誇る頃にもう一度訪れてみたいと思いました。