あべのハルカス美術館で開催中の「創建1250年記念 奈良西大寺展〜叡尊と一門の名宝〜」を観に行ってきました。
会期早々の浄瑠璃寺の秘仏「吉祥天立像」がお出ましの時に行きたかったのですが、中々時間を作れずにようやくの鑑賞でした。
タイトルの通り、今年創建1250周年を迎える西大寺と真言律宗の一門の名宝を集めた展覧会。西大寺の寺宝の数々が惜しげもなくここ「あべのハルカス」に集結して一堂に拝することができる、それだけでも大変有り難いと思う展覧会でした。
あべのハルカス美術館での展示構成や見どころについては、サイトのこちらにわかりやすくまとめてあります。
後期展示では、秘仏「愛染明王坐像」↑がお目見え。
小さいながらも、さすがに迫力のあるお姿。
この後に拝見した、歌舞伎十八番「矢の根」を描いた『矢の根五郎 絵馬』の解説を読むと・・・
宝暦4年(1754年) 、江戸で西大寺の愛染明王坐像の出開帳があった際に、2代目市川海老蔵が愛染明王を模した隈取で「矢の根」の曾我五郎を演じ、大当たりとなり、そのお礼として『矢の根五郎 絵馬』を西大寺に奉納した・・・とあります。
そうなんだ、すでに江戸時代半ばに、お江戸までご開帳にお出かけされていたのですね〜。約260年前の仏像運搬技術ってどんな風だったのだろう?そんなことに想いを馳せるのは楽しいですね。
何度も観に行っては手を合わせて拝見したのは、本堂のご本尊「釈迦如来立像」。清涼寺式の流れるような美しさの衣紋、そして見事な光背。
ご本尊ご出陳とは思い切ったことと思いながら、その清楚な美しさに惚れ惚れと見蕩れてしまうのでした。
その他に、般若寺「文殊菩薩騎獅像」、不空院「不空羂索観音坐像」という真言律宗一門からのご本尊ご出陳。
素晴らしい仏様方を拝観させていただけて、眼福のひとときでした。
「創建1250年記念 奈良西大寺展〜叡尊と一門の名宝〜」
会場:あべのハルカス美術館
会期:〜9/24(日)
開館時間:10:00~20:00(月土日祝は18:00まで)
※大阪展の後は「山口県立美術館」へ巡回(2017年10/20~12/10)
※nakaさんブログの展覧会鑑賞レポート★と★では会場内の様子が写真でご覧頂けます。