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2019年4月28日日曜日

奈良県内の「改元を祝う催し」

万葉集の梅花の歌の序文を典拠とした新元号「令和」。
5月1日の改元や皇太子さまのご即位に合わせ
奈良県内でも「改元を祝う催し」が予定されています。
県立万葉文化館や県立図書情報館では、新元号「令和」にちなんだ企画展が開かれ、県庁では記念パネル展や記帳所の設置があり、神社仏閣でも法要や神事が営まれますので、ブログでもまとめてみました。

◆万葉文化館では・・・
・5/1は館内の展示が無料
・5/1  11:00 / 14:00 (各回先着100名・無料)
「万葉集の当該の序文やそれに続く和歌数首を説明する講座」開催
解説:井上さやか指導研究員
・5/1~5/6(期間中5/3休み)「令和ゆかりの万葉日本画」展示
・5/11~6/30(月曜休館)「改元記念特別展示」
※万葉文化館は展示替えのため5/7~5/10は休館となります。
※詳細はこちら★

◆奈良県立図書情報館では・・・
・5/1~6/30(5/6を除く月曜休館)
「万葉集や天皇、元号の歴史に関する約250点の本を紹介」
貴重書や公文書もケースで展示。観覧無料
※詳細はこちら★

◆5/1に無料開放される施設は・・・
県立美術館、県立民俗博物館、奈良公園内の庭園「吉城園」など。

◆奈良県庁では・・・
・5/1~5/6
「天皇皇后両陛下や皇太子さまが来県された記録のパネル展示」
・5/4・5/5「皇太子さまのご即位を祝う記帳所を用意」

◆薬師寺では・・・
・5/1 11:00~「御即位祝禱しゅくとう法要」を営む。
◆帯解寺では・・・
・5/1に安産や子授けの祈禱をした人の先着300名に改元記念絵馬配布
◆春日大社では・・・
・5/1 10:00~「践祚改元奉告祭せんそかいげんほうこくさい」を営む。
◆大神神社では・・・
・5/1 10:00~「践祚改元奉告祭せんそかいげんほうこくさい」を営む。
◆橿原神宮では・・・
・5/1 11:00~「践祚改元奉告祭せんそかいげんほうこくさい」を営む。

◆平城宮跡資料館では・・・
・4/27~6/2(5/7・13・20・27は閉館)9:00~16:30
「高御座たかみくらー奈良朝の玉座ー」の10分の1模型の展示
高御座とは、朝廷で重要な儀式が行われる際に天皇が着座する玉座のこと。奈良文化財研究所では、2010年の平城宮第一次大極殿の復原・公開に先立ち、大極殿の内部空間に関する検討を行い、その中で、大極殿内部の中央に置かれる高御座についても、10分の1模型での検討・製作が行われました。
10分の1模型の設計は、大正4年の大正天皇の即位に際して新調された高御座をベースに、文献資料から復元できる点は復元し、後世の意匠については正倉院宝物や法隆寺献納宝物を参考に修正を行いました。
今回の展示では、資料的制限の多いなかで製作された奈良時代の高御座の検討過程が紹介されます。(以上サイトより抜粋)
(10月の即位礼正殿の儀では、現在の高御座が使用されます。)

2019年4月22日月曜日

奈良博「国宝の殿堂 藤田美術館」展

奈良国立博物館で開催中の「国宝の殿堂 藤田美術館」展
会場には、ある平日の午前中とプレミアム会員貸切鑑賞会の2回伺い、曜変天目茶碗の美しさをたっぷりと堪能してまいりました。
まず、曜変天目茶碗を見るのにどれくらいの待ち時間が必要か?ということですが・・・。
最初の鑑賞では、まだ展覧会も始まったばかりで平日だからそれほど混雑していないだろうと高を括ってました。館内はそれほどの混雑ではないのですが、曜変天目茶碗のところは30分程の行列。(11:30頃)
2回目は限られた人数での閉館後の貸切鑑賞会でしたので、ゆっくりと拝見でき有難いことでした。
また金曜日の午後に鑑賞されたお客様情報によりますと。午後3時頃の入館で30分待ち、最後にもう一度戻って、午後5時過ぎで待ち時間なしで鑑賞できたということです。(金曜日は19:00まで開館)
これからGWも控えて、もっと混み合うと思います。
館内は曜変天目だけでなく、その他にもっと素晴らしいものが数多く出陳していて、2~3時間でも時間が足りないくらいですので、十分な時間を取って鑑賞されることをお奨めします。
曜変天目茶碗に関してはNHKが8Kで撮影した美しい映像を館内で上映されていて、ブルーの色がとても神秘的で惹きこまれそうですが、やはり実際のお茶碗の中の蒼い色目が本当に深遠で、ずーっと見ていても見飽きないのです。奈良博だからこその考えられた照明の元で、その美しさを引き出しているところもありますが、行列嫌いな人も、これだけは是非実物をご覧ください。一周回って最後の正面のところからの見込の美しさは、まさに小宇宙!
ところで、今回のチラシやポスター、図録の表紙などで、曜変天目茶碗がビジュアルで使われていますが、その上の方にデザイン化された図柄はどこから取り入れたものなのか?
気になって探してみて、ようやく見つけました。
国宝「仏功徳蒔絵経箱」↑
蓋と身の四面全てに金銀蒔絵で装飾が施されていて、肉眼では少し見にくいのですが、見つけられたことがちょっと嬉しい展示品でした。
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それにしても茶道具のコレクションの素晴らしさ。
茶道具について知らないことの方が多くても、美しく素晴らしいものは素晴らしいと伝わってくるのが嬉しいなぁと、目の保養をさせていただきました。

以前に奈良博の展覧会で拝見したものも幾つかありました。
快慶作の「地蔵菩薩立像」は何度見ても美しい。
国宝「玄奘三蔵絵巻」も再会ですね。ちなみに2011年の「天竺へ~三蔵法師3万キロの旅」展(ブログ過去記事★)で、藤田美術館所蔵の絵巻や「大般若経」が出展されたことから、奈良博と藤田美術館との間に仏教美術の研究を通じて互いに協力関係が築かれたということです。
今回も仏像だけでなく仏具・仏画・仏典などの仏教美術を中心に、重文・国宝など名品の数々が紹介されていて、、藤田美術館の仏教美術コレクションの層の厚さに驚嘆するばかりです。
「仏像彩画円柱」↑館外初公開の全長3mの柱は全部で8本。鎌倉時代制作当初の彩色が綺麗に残っていて圧巻。こちらは西大寺伝来だそうで、仏教美術に関しては、奈良のお寺に所縁のものが多かったです。

また、新たな発見があった出陳品もあり。
「空也上人立像」は隔夜寺かくやじに安置されていた可能性が高いことが、英国王室が所蔵する明治期に撮影された古写真をきっかけに、出自をたどる過程で判明したこと★や
地蔵菩薩像とされていた絹絵が、マニ教の始祖マニを描いたもので、独りだけを描く独尊像としてのマニ像が確認されたのは世界で初めてというレアな発見★もあり。
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「家庭画報」5月号には藤田美術館の様子が載っていますが、本の中で見た国宝「両部大経感得図」↓を、博物館で実際に見ると、また違った印象を持ったりしました。
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曜変天目だけでない、仏教美術の数々が素晴らしい展覧会と申しましたが、最後の展示エリア「第9章 多彩な美の殿堂」に展示されている名品の数々もまた凄い!のひとこと。
手向山八幡宮伝来の「唐鞍」、銅鐸、埴製枕、勾玉、古裂・・・コレクションの守備範囲の広さもさることながら、確かな審美眼、高い美意識に驚くばかりで、たくさんの眼福をいただいた展覧会でした。
プレミアム会員貸切鑑賞会が終わって、会場を出たら綺麗な夕景。
時間的な拘束もあって、公開されている庭園は見ることができませんでしたが、展覧会会期中に開放されている庭園にはナラノヤエザクラがあり、まもなく咲く頃だと思いますので、これから行かれる方は庭園の方にも是非。
4/17、奈良博からの帰り道。遠くに夕景を見ながらおかっぱ桜と。
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「国宝の殿堂 藤田美術館」展
会場:奈良国立博物館
会期:2019年4/13~6/9
休館日:毎週月曜日と5/7(但し4/29・5/6は開館)
開館時間:9:30~17:00(毎週金曜日は19時まで)

2019年4月18日木曜日

県美「ヨルク・シュマイサー 終わりなき旅」展

奈良県立美術館で開催中の「ヨルク・シュマイサー 終わりなき旅」展
館内の展示作品は撮影OK(但しフラッシュ撮影は不可)でしたので、ブログでもその写真を使って個人的な感想を綴りたいと思います。
ヨルク・シュマイサーさんの作品は、20年近く前に車木工房のギャラリーで拝見していたことがあり(その10年後の2010年に車木工房へ立ち寄って拝見させていただいたギャラリーのことはブログ過去記事★を参照ください)、「奈良拾遣」の美術散華を持っていたり、2007年に奈良町のギャラリーたちばなさんで開催された版画展(過去記事★)にもお邪魔したりと、そのお名前を懐かしく思い出す作家さんでした。
奥様が奈良県出身の方で奈良に深い縁のあったシュマイサーさん。
今回の作品展は2012年の逝去後の初の本格的な回顧展となり、初期から晩年までの代表作約180点を網羅し、作家の生涯とその軌跡をうかがい知ることができる大変見応えのある展覧会となっています。
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キーワードは「変化」
作家の底流をなすテーマ「変化」を軸に展覧会は構成されています。例えば、変容する人物を描く連作シリーズは、同じ版の上から重ねて新しい版を創り上げていくという銅版画の技法の特性を巧みに使ったもの。
初期の代表作「彼女は老いていく」シリーズ5連作の中の2作品↑↓
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その他に興味深く感じたのは木版画作品です。
木版画の技法を学びに日本の大学に留学したものの、大学には木版画科がなく職人たちから独学で学び、古事記など日本古来の物語を作品にしていきます。
銅版画とは全く違って、かなり土着的なイメージの作品群。
手法が違うだけで同じ作家の作品とは思えない印象を受けました。
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奥様が奈良県ご出身ということもあり、奈良とのご縁も深く東大寺シリーズだけでなく奈良の風景や法隆寺作品も素晴らしかったです。

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また、車木工房との繋がりについても写真展示がありました。
1977年、工房に銅版画部門を設立するにあたって、その技術指導者として招かれ、家族と共に奈良に移住し、その中で奈良をモチーフにした作品の数々を制作していかれるのですね。
東大寺の「釘隠し」↑や「賓頭盧尊者」↓など、独特の視点から観察した作品が面白いです。
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1階の展示室の作品群は圧巻でした。
その一つ、南極シリーズは、作家本人も南極を訪れて大きな衝撃を受けたそうで、その大きさを知る尺度がない氷山を表現したシリーズ作品が、今までとまた変わった表現で素晴らしいと思いました。

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「黒川能」を題材にした作品(以下の写真4点)も、洗練されて無駄がなく美しいと思いました。



真冬の山形で行われる「黒川能」を取材した作品は、大小さまざまに切り抜いた複数の銅版を組み合わせて刷られているそうで、この手法は旅の印象を多面的に描くために考えられたものだということです。
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そして、ドローイングや手彩色を加えることで刻々と変化する風景をとらえた「イルパラ海岸のかけら」。







「イルパラ海岸のかけら」連作シリーズはシュマイサーさんが最後の情熱を注いだ大作で、大変見応えのある作品でした。
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「ヨルク・シュマイサー 終わりなき旅」展
会場:奈良県立美術館(奈良市登大路町10-6 TEL0742-23-3968)
会期:2019年4月13日(土曜日)~6月2日(日曜日)
開館時間:9時00分~17時00分(入館は16時30分まで)
休館日:月曜日 ※4/29(月・祝)・5/6(月)は開館

イベント:会場は全て館内のレクチャールームにて
◇4/29 13:00~/15:00~(各回60分程度) 
ワークショップ「メディウムを使った凹版画体験」
講師:松井亜希子氏(版画家)・野嶋革氏(版画家)
定員:各回15人(当日受付) 

◇5/4 14:00~15:30
特別ギャラリートーク「シュマイサーの作品から見た南極」
講師:橋田元氏(国立極地研究所准教授) 
定員:80人

◇5/5 14:00~15:30
講演会 「シュマイサーと日本」 
講師:黒崎彰氏(版画家)
定員:80人

◇5/26 14:00~15:30
美術講座 「シュマイサーと奈良」 
講師:深谷聡氏(県立美術館主任学芸員)  
定員:80人

◇ギャラリートークは4/27(土)・5/18(土)・6/1(土)
各日14:00~15:00
会場:展示室 担当:県立美術館学芸員

◇ミュージアムコンサートはこちら★で日時と出演者を参照ください。

2019年4月5日金曜日

4/7まで「阪本修うるし展」@五風舎

ご近所にお住いの漆職人・阪本 修さんの個展が、水門町の五風舎さんで開催されています。お花見散歩がてら、お伺いしました。





3年前の五風舎での個展★で、その若き才能に驚き、小さな作品でも少しずつコレクションしていきたいなぁと思った作家さん。今回も素晴らしい作品をつくられていて、これからのご活躍が本当に楽しみです。
ちなみに、奈良倶楽部の前の道の、最寄りのバス停「今在家」近く、阪本さんのご自宅の一室に、漆作品の展示ギャラリーがオープンしています。(ブログ過去記事★)
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五風舎での 「阪本修うるし展」は4/7(日)まで。
会期中無休/11:00~18:00
東大寺境内の桜も見頃を迎えています。
桜散策とともに是非お出かけくださいませ。
五風舎から徒歩1分、東大寺西塔跡の桜です。

2019年4月2日火曜日

4/23~5/4 銀座で「守田 蔵」展

新元号が発表され、お御代替わりも間もなくというか、現実味を帯びてきましたね。
さて今日のブログは、"天皇のものさし"とも称される「撥鏤」を復元されている守田 蔵さんの個展のご案内です。
かつては天皇しか持つことの許されない、国家の基準をはかる「ものさし」であった撥鏤尺。正倉院宝物として残された天平時代の撥鏤を復元され、また独自の美意識で新たな創作もされている守田さん。
奈良倶楽部通信でも何度かご紹介させていただきましたが、今回は東京銀座の藤屋画廊での個展です。
関東方面の方、是非この機会にどうぞご覧になってみてください。

守田 蔵「天皇のものさし。正倉院 撥鏤 復元と創作」展
会場:藤屋画廊(銀座2-6-5 藤屋ビル2F)
日時:4/23(火)~5/4(土)12:00~19:00(最終日は17時まで)
作家在廊:12:00~18:00

写真は、奈良倶楽部通信内過去記事★より