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2011年5月31日火曜日

奈良倶楽部は明日より通常営業です*

長い間お休みをいただいていましたが
明日6/1より奈良倶楽部は営業再開しています。

お休みの間もご予約やお問い合わせを多くいただきまして
どうもありがとうございました。
尚、6月7月は「梅雨の割引きプラン」で少しお得にご宿泊いただけます。休前日でも平日料金で、平日は10%割引き料金でご利用いただけますので、この機会に是非ご宿泊下さいますよう、どうぞ宜しくお願い申し上げます。

2011年5月28日土曜日

お知らせ*

本日より5月30日までの間、奈良倶楽部はお休みをいただいています。
この期間中、メールでのご予約やお問い合わせへの
お返事は5月31日以降になります。
急ぎのご用の方はお電話又はFAXへメッセージを残して下さい。
tel:0742-22-3450  fax:0742-22-3490

ご迷惑をおかけしますが、どうぞよろしくお願い申し上げます。

2011年5月27日金曜日

雨の日の薔薇の香り*

 しとしと雨の日が続きます。
まだ5月なのに、例年よりも随分早く梅雨入りしました。
少し湿気がある雨の日の方が、薔薇の香りが高いのだと
そんなことを聞いたので、夕方ぎりぎりでしたが思い立って松尾寺へ。
来週末にご予約のお客さまは
薔薇の花が大好きだとおっしゃるリピーターさん。
薔薇の寺として名高い霊山寺やおふさ観音は行ったことがあるけれど
松尾寺のバラ園は行ったことがなく、お客さまへもご案内できるよう
半分仕事モードでバラ園の様子を見に出かけてきました。
個人的な感想としては(交通の便などを考えても)霊山寺のバラ園の方が圧倒的に見応えありの印象でしたが、でも雨の日の薔薇の濃厚な香りをたっぷり吸い込んで、特別公開中の役行者像にもお参りできたこと。何よりも、昨年の秘仏公開で初めて拝観した役行者像に魂を鷲掴みにされた、あの時の感動を再び感じることができるのか少し心配でしたが、温かな慈愛に満ちたお顔を拝顔して素直に祈りを捧げることができたことが何よりでした。

2011年5月26日木曜日

小野小町に詠まれた きたまちの「威徳井」

奈良時代から平安、鎌倉、戦国、江戸、明治・・・と1300年の歴史の流れの中で、幾つもの時代の痕跡が「きたまち」には見られます。
「奈良きたまち」のイメージが『歴史のモザイク』と表現されるのも
それぞれの時代が折り重なって「きたまち」の歴史を作っているからでしょうか。

その きたまちの『歴史のモザイク』の中に
平安時代の王朝歌人として名高い小野小町も登場します。
奈良を訪れた際に、きたまちにある「威徳井」のことを
歌に詠んでいるのです。
 写真では読みにくいですが、「威徳井」の項に書いてあるのは

押上町東側人家の傍にあり。又従弟井とも書く。
むかし小野小町 奈良を見めぐりける時、此の水をむすびてよめる。
「したしきが同じながれや汲みつらん おとどひの子やいとこゐの水」
此の歌 小町が詠みしと云い伝えり。
然れども撰集になし。後人考えあるべし。

この「威徳井」の水、かつては名水として有名だったのですが
昭和のはじめの道路拡張工事で、吉城川の橋の南側から北側に
井戸枠だけが移されたのだそうです。

「かつては川の南にあった」のが地図からもわかりますね。↑
(江戸時代に作られたこの地図『和州奈良之絵図』は東が上になっています。)

トップの画像が、川の北側にある押上町自治会館の片隅に移された
「威徳井」の井戸枠です。
こちらが押上町自治会館の南を流れる吉城川。↑

さて、小野小町の歌の意味ですが ・・・
吉城川と威徳井の水が、同じ流れでおとどひ(兄弟)やいとこゐ(従弟井)のようであるという意味で、従弟井が威徳井となったといわれています。

ふ〜ん。
ここに小野小町さんが立ち寄ってらっしゃったのですね・・・。
このあたり、平安時代はどのような町並みだったのでしょうか。
雅びな王朝歌人が少し休憩を取ってらっしゃった処・・・と
色々想像してみると楽しいですね。

「威徳井」については、増尾正子さんの「奈良の昔話 」にも
書かれた箇所があります。 (といっても井戸の威徳井ではないのですが)

江戸時代後期に発行された奈良の観光絵図『和州奈良之絵図』について
この絵図は北が上でなく、東を上にして描かれていることを取り上げ
次の文章が続きます。そこに出てくるのが「威徳井」さんのこと。

・・・それにしても、私達は地図は特別な但し書きが無いかぎり、上が北だと信じていたのに、昔は東を上に描いたのだろうかと思って、以前、威徳井さんという方から頂いた奈良を中心とした道路絵図を出してみた。威徳井さんは江戸時代から転害門の南東の角で「いとく井や孫三郎」という旅籠屋(はたごや)を経営しておられたお家だ。
 三月号に「いとくゐ餅」さんのことを書いた時「井戸の側で大威徳明王を感得されたお坊さんが『いとくゐ餅』と命名してくださった。この家は名字も『威徳井』と云う。」と書いたら「いとくゐ餅さんは屋号で、苗字は永本さん。私の家が威徳井です。」とお電話を頂いた。お詫びに伺ったら逆に歓待してくださっ て、この古地図や木版刷りの千社札など、貴重なものを頂戴した。千社札には、京大阪 はせ(長谷)かうや山(高野山)追分辻と書かれている。
 転害門南東角のこの場所は、東大寺詣でに最も便利なだけでなく、京や大阪見物、長谷詣でや高野詣での追分の辻という、宿屋にとって最高の立地条件の地にあることをアピールしている。
 いとく井屋さんがサービスに渡していたという地図を見ると、驚いたことに南が上になっている ・・・

さて、ここに登場する「いとくゐ餅」の威徳井屋さんについては後日に続きます。

2011年5月25日水曜日

6月のお出かけ情報②〜特別公開のご案内


寺社の秘宝秘仏特別公開ではありませんが、鹿の赤ちゃんの
ちょっとかわいい特別公開もありますよ!
◇6/1〜7/10 13:00~14:00 鹿苑にて
「2011年誕生の子鹿たちとお母さん鹿」特別公開
問合せ:0742-22-2388

こちらも秘宝秘仏ではありませんが、紫陽花の季節だけの・・・
◇6/1〜7上旬 矢田寺「あじさい園」開園 8:30~17:00
矢田寺「 あじさい園」過去日記はこちらです。
(トップの画像は昨年撮影の矢田寺の紫陽花です。)
問合せ:0743-53-1522

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では6月に催される秘宝秘仏公開をご案内致しましょう。

◇6/1〜6/12 薬師寺「国宝慈恩大師像」特別公開 8:30~16:30
問合せ:0742-33-6001

◇6/1〜6/30 松尾寺「役行者像」特別公開 9:00~16:00
日本最古の厄除霊場の松尾寺で
木造では日本最大の役行者像を特別開帳。
期間中6/5まで薔薇のお花畑が一般公開されています。
問合せ: 0743-53-5023

◇6/5~6/7 唐招提寺「鑑真和上坐像・御影堂障壁画特別開扉」
鑑真和上の命日にあわせた特別開扉。9:00~16:00
問合せ:0742-33-7900

◇6/5~6/9 法華寺「国宝十一面観音像特別開扉」
◇ 〜6/9   法華寺「名勝庭園」9:00~17:00 
問合せ:0742-33-2261

◇6/6 秋篠寺「大元帥明王像特別開扉」9:30~16:30 
奈良時代最後の天皇である光仁天皇の勅願により開かれ
言密教の場として隆盛を極めたお寺。 
大元帥明王が出現されたという伝説があり、
一年に1日だけ秘仏大元帥明王像が特別開扉されます。
過去日記はこちら→

◇6/18 南明寺「ろうそく夜間拝観と蛍鑑賞」
※6/5までに往復ハガキで要申込み。詳細はこちら

◇~6/30 法隆寺「法隆寺秘宝展(春) 」
国宝・重文指定される宝物が2300点余りある法隆寺で
通常拝観できない寺宝が春と秋の年2回特別公開されます。
問合せ:0745-75-2555

◇~2012年1/5 薬師寺「玄奘三蔵院伽藍 大唐西域壁画特別公開 」
平山郁夫画伯の大唐西域壁画が東京国立博物館から戻っての公開です。
問合せ:0742-33-6001

6月のお出かけ情報①〜寺社の行事や年中行事

紫陽花、入梅、蛍・・・。
6月は、緑滴る奈良の美しさを
一番感じていただける季節かもしれません。
では6月に行われる寺社の伝統行事や年中行事をご案内致します。
奈良への旅の参考にどうぞ・・・**

◇6/1〜7/31 談山神社「観音講まつり」

◇6/1 大和神社「高龗神社例祭」
水の神様である高龗たかおおかみ神社の御例祭。
水は商いにも通じ商売繁盛と辰年生まれの出世開運も祈願する。
問合せ:0743-66-0044

◇6/4 弘願寺「歯がため地蔵祭」13:00~
問合せ: 0746-32-3855

◇6/4 丹生川上神社中社「水神祭」10:30~
全国より水を生業とする多数の崇敬者が参集し
水の神様に感謝、事業の発展、繁栄を祈願する祭
昨年4月に訪れた様子はこちら→
問合せ:0746-42-0032

◇6/4・6/5 浄瑠璃寺「行者まつり」
問合せ:0774-76-2390

◇6/5 富本憲吉記念館「あざみ忌」13:00~16:00
問合せ:0743-57-3300
富本憲吉記念館を訪れた過去記事はこちら→☆ 

◇6/5 「シャカシャカ祭り」16:00~17:00
麦わらで作った8寸位の蛇を子供達が担いで町内を練り歩き  
ヨノミの木に巻きつけ蛇の供養が行われます。
橿原市上品寺町本村
問合せ:0744-22-4001(橿原市観光課)

◇6/5 「今里の蛇巻き・鍵の蛇巻き」
今里は新麦わらで、鍵は新稲わらで蛇を作り
13~17歳の少年が担いで歩く豊穣祈願のお祭りです。
問合せ:0744-34-2080(田原本町産業観光課)

◇6/5〜6/6 唐招提寺「開山忌舎利会」
      6/59:00~ 御影堂宸殿にて一山の僧侶による読経のなか
                     茶道藪内流家元紹智宗匠による献香、献茶。
                 16:00~ 講堂で御宿忌法要
      6/6 13:00~講堂で舎利会御諱法要
             15:00~東室で記念講演
問合せ:0742-33-7900
※開山御影堂での鑑真大和上坐像・障壁画の特別公開は
6/5〜6/7  9:00~16:00の期間です。

◇6/6 矢田寺「開山忌」6:00~7:00
問合せ: 0743-53-1522

◇6/6 金峯山寺「高祖会大法要 前夜祭」15:00~16:00
◇6/7 金峯山寺「高祖会大法要」 11:00~正午
修験道の開祖である役行者報恩のため
古法に添った法衣を着けた「千衣法要」が行われる。
問合せ:0746-32-8371

◇6/7 法華寺開祖光明皇后御忌
問合せ:0742-33-2261

◇6/9 安倍文殊院「ウォーナー博士報恩供養会」
アメリカの日本文学者で、太平洋戦争の際、奈良・京都を空襲から守るようにアメリカ政府に働きかけたと言われるウォーナー博士の供養会。
問合せ:0744-43-0002

◇6/11 法華寺「浴室施浴体験会」
信徒会員のみ体験できます。昨年の過去記事はこちら。 
問合せ:0742-33-2261

◇6/13 弘仁寺「黄金(こがね)ちまき会式」9:00~
黄金色の紐で結んだ厄除けのちまきを
ご本尊虚空蔵菩薩に供え五穀豊穣を祈願する。
ちまきには家内安全無病息災の功徳があるといわれています。
当日は拝観無料
問合せ:0742-62-9303

◇6/15 大安寺「青葉祭り弘法大師誕生会」14:00~
弘法大師空海の誕生を祝う法要です。
大師の稚児像に甘茶をかけ、大師の高徳を偲びます。
甘茶のふるまいあり。
問合せ: 0742-61-6312

◇6/16 「虫おくり」18:30頃
問合せ:0743-63-1001(天理市観光課)

◇6/16 當麻寺中之坊「中将姫髪供養会・諸願祈祷祭」14:00~
髪供養は、天平宝字7年6月15日に剃髪した中将法如が 
翌日16日その髪をもって阿弥陀三尊の梵字を刺繍して
阿弥陀如来への感謝を表現したという故事に基づき、
髪に感謝を込めて供養し、諸願成就を願う祈願祭です。
参拝者は自身の頭髪を少し切り半紙に包んで持参すれば、
2時より行われる法会にて供養され髪塚に収められます。
(当日お寺で切ることも可能)
問合せ:0745-48-2001

◇6/16・6/17 率川神社「三枝祭-ゆり祭-」
率川神社は大神神社の摂社で平城遷都以前からある
奈良市最古の神社です。
三枝祭は飛鳥時代から伝わる日本最古の祭の一つ。
文武天皇の時代の「大宝令」にも国家の祭として定められている。
問合せ:0742-22-0832

6/16 11:09に大神神社で祈願を受けた「ささゆり」が
                 JR奈良駅到着。神職たちが列を整え
                 三条通りを率川神社へ向かい
                 12:00~ささゆり奉献祭が行われる。
 6/17 10:30~神事 13:30~七媛女・稚児行列
                清楚な百合が、神楽を舞う巫女や奉仕の乙女達を飾る
                という百合づくしの古式ゆかしい神事です。
                お供えの百合の花は、疫病除けとして
                参拝者に授けられます。

◇6/18 福智院「玄昉忌」13:00〜15:00
問合せ: 0742-22-1358

◇6/19 元興寺「扇供養」
問合せ:0742-23-1377

◇6/20 吉野町東南院「多宝塔夏季大祭」
問合せ:0746-32-3005

◇6/23 大安寺「竹供養」と「ガン封じの祈祷法要」
古来中国ではこの日に竹を植えるとよく育つと云われる
故事に倣って青竹の供養奉納が行われる。
当日はガン封じに薬効があるといわれる笹酒が振舞われる。
8:00~16:00 法要は13:00~
拝観料:500円(笹酒含)
問合せ:0742-61-6312

◇6/25 菅原天満宮「誕生祭と鷽替神事」13:00〜
「鷽替神事」に参加したときの過去記事はこちら
問合せ:0742-45-3576

◇6/28 入鹿神社 「すももの荒神さん」18:00~22:00 
問合せ:0744-21-1115(橿原市観光課)

◇6/30「夏の大祓い」
春日大社「夏越大祓式」
大神神社「大祓みわの茅の輪神事」
橿原神宮「大祓」
石上神宮「でんでん祭り」
大和神社「夏越の大祓式・茅の輪くぐり」
談山神社 「中臣大祓式」           他、各地で。

2011年5月24日火曜日

小出先生講演会@奈良女子大学

先週の土曜日に、近くの奈良女子大で
『〜今だから考えたい〜原発のこと 未来のこと』と題して
小出裕章さん(京都大学原子炉実験所)の講演がありました。

福島原発事故。
それまでの私ときたら、原子力発電所に関してほとんど何も考えたこともなく、自分の身の周りにはない、どこか遠い世界の出来事のように思っていました。(恥ずかしくて、申し訳ないです・・・。)
恐ろしい放射能汚染によって豊かな海の幸も山の幸も何もかも失い、住んでいる土地を失い、家族同然の牛や馬や鶏や犬や猫を餓死させてしまわなければいけないという目に遭い・・・こんな理不尽なことが起っていいものなのか。おかしい、絶対におかしい。

そんな釈然としない諸々を、わかりやすい言葉で、事実を丁寧に説明して下さったのが、京都大学原子炉実験所助教である小出裕章先生です。(小出先生に関する情報発信を一覧できるようにまとめられたブログ「小出裕章(京大助教)非公式まとめ」を視聴するのが、私達夫婦の日課になっています。)

その小出先生が奈良で講演会をされるという機会があり、何はともあれ聴きに行こうと、前日の夜から何だかわくわくそわそわしていました。よく考えたら、危機的状況が広がっている中で、このようなレベルの自分が情けないのですが、小出先生を篤く信奉する夫は「小出先生のような考え方を日本中の人達が支持して実践していければ原発に頼らない世の中になるのだから、ミーハー的でも小出先生の話を聴くことに意義があるのだよ」と。


前述のブログでも奈良女子大での講演会語録をまとめられています
(女子大講演会での様子をtwitterでツイートされたものが転載されています。その中に寮美千子さんのツイートも)

先生が一番おっしゃりたいことは
「子供を被爆のリスクから守らなければいけない」ということ。
全ての原発を停止しても電力供給には困らないことをデーターから説明し、「原子力のことなんか考えたこともなかった、そういう大人が原子力を許してきた。この現状は私たち大人の責任。子どもの将来のために今すぐ全ての原発を止めるべきだ」と訴えられました。
「日本を含めた先進国の一人一人が、自分自身のエネルギー消費を抑えることが大切」という小出先生からのメッセージを真剣に受け止めていかなければと思います。

また23日の参議院 行政監視委員会に参考人として出席された時の発言はこちらで視聴できます。奈良女子大での講演会でおっしゃっていたことがより簡潔明瞭にわかりやすい言葉で語られています。ほとんどの方はもうご存知だと思いますが、まだ小出先生をご存じない方がいらっしゃいましたら、是非是非ご覧下さい。

2011年5月22日日曜日

雑誌掲載のお知らせ*

発売中の『パッチワーク倶楽部』7月号では
「今こそ奈良〜奈良のキルトショップ」が特集されています。
奈良県下の幾つかの「キルトショップ」が紹介されていて
その中で、”ポジャギが見られる静かなホテル”として
奈良倶楽部も取り上げていただきました。(P.110)
どうもありがとうございました。

::

また先日ご宿泊のお客さまのブログでは
いよいよ奈良のあちこち探訪編に突入
奥飛火野や志賀直哉旧居などのレポと奈良のおいしいものレポ。
ご同行の台湾からのお客さまのブログも併せてどうぞ。
(中国語の本文はわからないけれど写真から想像して
「NATIVE WORKS.」「工場跡事務室」「きたまち ce magasin」へ
立ち寄られた様子ですね。思わず美味しそうと呟いてしまいました。)

2011年5月21日土曜日

季節の花*一般公開のお知らせ

「5月のお出かけ情報」の追加情報です。

◇5/28 大和文華館内の自然園「文華苑」を一日無料公開。
苑内ではササユリが見頃を迎えているそうです。
この日は公開中の企画展「信仰と絵画」も無料観覧できます。
開館時間は10:00〜17:00(入館は16:00まで)
大和文華館の過去記事はこちら(梅)こちら(桜)です。
ササユリの画像は大和文華館のサイトよりお借りしました。

◇〜6/5 松尾寺「薔薇のお花畑」一般公開中 9:00〜16:00
併せて期間中「役行者像」も特別公開されています。
お花畑は無料、「役行者像」は拝観料金300円が必要です。
昨年松尾寺を訪問した時のブログ内記事はこちらです。

地震以降・・・少し自分の興味の対象が変わってきました。
心が落ち着いて和めるのは、秘仏公開の仏像よりは花々に
美術館へ行くよりは自然の中へ・・・と。
昨年までの祈りの回廊メグラー、どうしちゃったんでしょうね。
(あ、勿論絶対揺るがない大好きな仏様は心の中にいらっしゃいますよ。)

2011年5月20日金曜日

初夏の宵の食べ歩きは楽しい♪

楽しみにしていた「まちなかバル」、初日は18:00スタートです。
20:00からはこちらも楽しみにしていた「ハーブ&ドロシー」の上映会もあり、2時間弱の時間枠の中で一冊5枚綴りのチケットを一人で消化できる自信もないので、取りあえず二人で一冊のバルチケットを購入しておきました。

バルマップ片手に一番最初に飛び込んだのが
奈良の食材を使ったタイ料理の「RAHOTSU」さん。
タイビールシンハーと前菜3種盛り合わせ。美味しい〜♪
店内はあっという間にバルチケットを持った人達で満席になって
私達も2軒目のお店へと場所を替えます。

あ、その前にお隣のパン屋「ノモケマナ」さんであれこれパンも買う。
(この記事を書いている翌朝にはすっかり食べ終わって写真はありません。噛むほどに素朴で味わい深い美味しいパンでした!)

2軒目は 「美酒楽菜しゃらく」さん。
大和肉鶏手羽煮と大和牛のすじコン煮+グラスビール。美味しい〜♪
できるだけ多くの方に利用してほしいので食器を洗う手間を省くためにこういう容器を使用されたのだそうです。ビールが進むお料理。
宵の内からほろ酔い気分というのもいいものですね〜♪

3軒目は映画上映会場の近くのおでんや「よばれや」さんへ。
5枚綴りのチケット最後の一枚をバルメニュー(大和牛のホルモンおでんと日本酒のセット)に使って、私はバル用のサイドメニューおでん4種を串にしたものをオーダー。(300円)
「よばれや」さんは以前にもお邪魔したことがあったので
何となく居心地よく上映時間ぎりぎりまでこちらでまったり。

大将に「明日は”酒食楽さくら横丁” というイベントやるからまたお越し」と誘われたので、ここでお知らせだけでも・・・*

21日土曜日14:00から餅飯殿センター街駐車場にて
「よばれや」「RAHOTSU」「pepita d'oro」の3軒のお店と
奈良の蔵元8軒(大倉本家、美吉野醸造、梅乃宿酒造、千代酒造、油長酒造、今西清兵衛商店、西條合資会社、中島醸造)による、奈良の旨い酒、旨い飯を中心に立呑屋台形式のイベント”酒食楽さくら横丁” が催されます。19:00からは舞妓さんによるショウもあるのですって。イベントは21:00まで、よかったらどうぞ。

さて、時間になりましたので映画上映会場へと参ります。
30席が用意された小さな会場は満席に。上映仕掛人やまもとさんの緊張の挨拶の後、待ちに待った「ハーブ&ドロシー」が、個人の熱い情熱によって映画館の無い奈良で上映されます。観客の私まで熱いものがこみ上げてきて、嬉しい〜という気持ちとありがとーという気持ちで2度目の映画鑑賞、食い入るように観させていただきました。

4ヶ月前に観た時にはストリーを追うのに必死で、ハーブとドロシーのコレクションの全体像が見えてなかったのですが、彼らの好み、コレクションしたアートの数々がどれも素晴らしい(というか、私の好みです!)ことがよくわかって、これは2度目の鑑賞の収穫かな。絶対いつかアメリカの美術館に寄贈された二人のコレクションを見て回りたいです。
現代アートって難解と思っている方にも是非ご覧いただきたい映画。
21日にも上映会ありますよ!

2011年5月19日木曜日

高畑→奈良町→きたまち

今日はのんびりな午後。
入っている予定は「きたまちを繋ぐ会」のミーティングだけ。
それまでの時間、どこかへ出かける気力もなく・・・
(あ、この日は唐招提寺のうちわまき!でも時間が重なるのだった。)

急に思いついたのが、ずっと食べたかった南果さんのランチ。
昨年の秋に[有機野菜・自然農のお野菜・減農薬のお野菜、お米をおいしく食べていただけるようなランチ南果さんのブログより)]になったのですが、上手くタイミングが合わずに、新しくなったランチをまだ一度もいただいていないのです。ダメ元で当日に予約の電話を入れてみると何とか二人分いけるとか。やった!もうこれで今日一日の目的を達成したような気になります。

トップの画像がいただいたランチです。
ゴボウの煮物・チヂミ・出し巻き玉子・キーマカレー・スパイシーポテトサラダ・野菜の天ぷら・豆ご飯・玉子スープといったメニュー。
野菜が生き生きとしてすごい!特に天ぷらのスナックエンドウや豆ご飯のエンドウ豆。ジャガイモも芋自体の旨味を感じるし、想像通りの身体が元気になるおかず達。野菜の持つ力ってすごいなぁと感心しました。ご馳走様でした。

南果さんを出てミーティング時間までの2時間弱。
所用のある夫と別れて、私はぶらぶら歩きを楽しみましょう。
高畑のこの通りは私の好きな道なのです。


 通りに面したお屋敷の塀とかも見ていて飽きないし。

その通りから抜ける路地も何だか味わい深い雰囲気。

 あ、こんなお店もあるのだ。


満開のヤマボウシが綺麗。

そして散策道中に寄り道して、ちょっとお喋りを楽しんだり♪
満月アンティークさん。いつもお洒落なお店。素敵な店主さん。

こちらは敷居が高くていつもお店の外から眺めているだけでしたが
この日はたまたまお店の方に声かけていただき
初めて店内にお邪魔しました。「道具屋 河瀬」さん。
超一級の骨董品の数々を見せていただき眼福のひとときでした。

奈良町界隈まで辿り着いて
ならまち工房Ⅱの中のカフェ「Reposer」さんで ほっと一休み。

さて時間も迫ってきたので「きたまち」まで戻りましょう。
商店街のランチタイムとディナータイムの空き時間を利用して
お店のオーナーさん達が集まってのミーティング。
「きたまちを繋ぐ会」のフリーペーパー『BURARIきたまち』2号の編集会議も兼ねて色んな意見が飛び交う。
『BURARIきたまち』のホームページも作って、フリーペーパーもより充実した内容にしようと燃える編集部の面々。若い人達の足を引っ張らないように私も頑張ろうっと、いい刺激をいただきました。次号も乞うご期待!

ミーティング会場のジェントリーさんを出てから帰りの途中。
今や「奈良きたまち」の顔となりつつある鍋屋交番。
 青々した蔦が美しいですね。

2011年5月18日水曜日

小さなお知らせ*

少し前からブログ機能が時々おかしくなって
文章が打てなくなることがありました。
その後も時々そういう状態になるのですが、色々やっているうちに
まずは画像を挿入すると字が書ける(反映する)ようになるので
不都合ながらもそのような状態でいます。
この文字が反映されないという状態。
実は、検索をする時にも同じ事が起って少々困っています。
また他の方のブログにコメントもできず・・・。
でもまた色々考えて、メールでコメント文章を書いて自分宛に送って
それをコピーしてコメント欄にペーストしたり・・・
と無い智恵を絞ったりしています。
(検索も同じ手法で・・・ちょっとアナログ的ですが。)

先日、奈良倶楽部にご宿泊いただいた方のこちらのブログにも
コメントが出来ずに直接お礼のメールになってしまいましたが
この後どのような旅を楽しまれたのか気になるところです。

そんな訳でブログの更新も時々遅れ気味になることもありますが
これからも長い目でどうぞよろしくお願い申し上げます。

2011年5月17日火曜日

「ハーブ&ドロシー」上映会と「まちなかバル」

どちらも今週末 5/20(金)5/21(土)に開催です☆
以前にブログで紹介した映画「ハーブ&ドロシー」が
奈良でも上映されることになりました!

「まちじゅう上映会 in 奈良」
映画館のないまちでも、いい映画とそれを観たい人がいればそこが映画館になる!!

日   時:5月20日(金)・21日(土)20:00~
場   所:コムズ・ギャレ(奈良市もちいどの町41 OKビル2F)
*sankakuの斜め向かいのビルです。
主   催:アートアラウンド奈良
前売り券 :1200円(当日券1500円)
*前売り券はsankakuにて販売中。(まだ残席あるそうです!)

映画が上映される20日と21日の奈良では「まちなかバル」も開催されていますので、両方合わせてたっぷりと奈良を楽しんでいただけますよ!
前売り券を買いに寄った「藝育カフェsankaku」さん↑で
バル参加店のお得メニューをチラシで情報収集して
当日の作戦を練ったりするのも楽しいのです♪

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その後は天王寺の大阪市立美術館、観たかった「歌川国芳展」へ。
「奇想天外 大胆不敵!!」のキャッチコピーの通り
とっても痛快愉快な浮世絵の数々。
ユーモアとかウィットとか「あ〜いいなぁ」と夢中で楽しめました。

 猫好きさんにはたまらない展覧会かも・・・。

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大阪からの帰りは西大寺で友人夫妻と待ち合わせ。
エキナカの立ち呑み処「蔵元 豊祝」で軽く一杯。
その後は友人お奨めの蕎麦処「ゆるり」でゆっくりと。
楽しい一日でした。

2011年5月15日日曜日

奈良県立美術館「中村勝治郎」展

奈良県立美術館で開催中(〜5/22)の特別展『中村勝治郎〜明治美術の光彩の中で〜展』の鑑賞記です。
画家については予備知識も無く、作品も見たことがなかったので
一応HPなどで予習をして行くことにしました。

慶応2年、奈良市手貝町(奈良倶楽部のご近所だ!)で生まれ
美術学校には行かずに、京都で洋画家・山内愚僊に絵の手ほどきを受け、後に黒田清輝と知り合って、東京美術学校の助教授になった明治時代の洋画家。

この展覧会は、画家の初の回顧展になり、油彩画約80点に水彩画や鉛筆画、美術資料の他、交流のあった黒田清輝や久米桂一郎の作品も展示されるという。

でも、裏を返せば・・・
これまでに一度も回顧展が開かれておらず、その画業はほとんど知られていない・・・ということは、それほど光彩を放つ画家ではないのかもしれない・・・などと意地悪く思いめぐらしながら美術館に入りました。

う〜ん、そうですね。
油彩画は年月を経て随分傷んでいるものが多かったし
「これは!」と思える作品には出会えませんでした。

絵の手ほどきを受けていた時代の作品と、その時の師匠・山内愚僊の作品が第一展示室に並べて展示してあるのですが、絵の力量がもう歴然とわかって、その印象がずっと尾を引いてしまいます。最後の展示室でも、黒田清輝や久米桂一郎の作品と並ぶと「やっぱり違うよね」と思うのでした。(ごめんなさい、中村勝治郎さん)
持って生まれた才能の違いは存在するのか・・・と趣味で絵を描いている私は、何だか身につまされながら観てしまいました。

花の絵では黒田よりも認められているところもあったようです。
こちらが黒田清輝の描いた花の絵↑
下2枚が中村の描いた花の絵↓
アマチュア画家のレベルも高い現代の鑑賞者から見ると、それほど素晴らしい作品とも思えませんが、明治洋画の一つの断面を示していると思うと、今回のまとまった作品は貴重な史料でもあって、この展覧会の意義も深いものだと言えます。

そんな中で、数は少ないのですが肖像画がかなりのインパクト!
佃島の親分「金子政吉像」は、通称「佃政」という関東有数のヤクザの親分(モデル)を前に描く画家の、オールマイティで受容度が広く融通性の高い性格を感じました。画家はきっと全てを受け入れることができる優しい性格の方なのではと思いました。
また、幕末志士の「清河八郎像」もすごい。この世にいない人の肖像を描くにあたっての苦労。人を描くことに真摯に向き合って悪戦苦闘している画家の姿を感じる作品。木炭で描かれた下絵も強烈な印象でした。
人物画を観ると、今まで観てきた風景画や静物画のぼーっとした印象が払拭された気がします。
こちらは画家の自画像。↓ 人物画は上手いと思います。
 またもう一つ、いいなと思ったのはポスターのデザインや
花を描いたポストカードなど。(風景画のポストカードはイマイチだけど)
この花の絵葉書は商品化されれば買いたいくらい素敵でした。

何だかんだと書いてしまいましたが
作品にはその人なりが表れるということが今回もよくわかり
明治という時代の今まで全然知らなかった画家に対して
親近感のわく、ある意味、興味深い展覧会でした。

(画像は全てチラシから撮っています。)

特別展「中村勝治郎ー明治美術の光彩の中で」 
会期:5/22(日)まで
時間:9:00〜17:00(金・土は19:00まで)入館は30分前まで
場所:奈良県立美術館(奈良市登大路町10-6)
電話:0742-23-3968
(↑HPから割引鑑賞券をプリントアウトできます)