奈良倶楽部西隣の鍵田家で
おくどさん(竃)の火入れ式が行なわれました。
昨年の本家の改装の折に、竃の周りも漆喰できれいにされたのですが、竃の中は手つかずだったそう。
今回、宇陀の宮奥左官工業さんが竃の中を補修し↓使用できるようになって、初めて使ってみましょうとなったのです。
こちらの竃は、瓦を入れた造りになっています。
大和郡山「としや農園」の野菜とヒノヒカリ米が本日のご馳走です。
煮物は昆布と干椎茸のお出汁に、調味料は醤油と味醂だけで野菜の旨味を味わいます。お料理は「ピースフードジャパン」の宮谷さん。
「水加減はこんなもん」と、本日のコーディネーターで竈研究家の羽原さん。
竈の一番奥には古新聞などの紙モノを入れ、次に藁など。
マコモダケの藁も用意されていました。
そして手前に薪をくべます。
おくどさんの上の神棚に火を灯し
神様ごとの時にだけ使う竈「荒神かまど」の下に荒神飾りを。
竹で編んだ荒神飾りは、奈良市京終町の中西さんが作られたもの。
普段の生活では使われない荒神竈があるというのは、大変裕福なお家だということなのですね。
火入れ式の前に、竈の神様、土管の神様、家の神様にお参りし
鍵田家ご当主の手によって火入れをします。
煙突から煙が見えて、火が回りました。
火加減は、むつかしそうに思うのですが、薪をくべたり
時々、竹筒で吹いたり。(私もさせていただきましたよ)
上の小さな窓は、火加減を見る小窓だそう。
美味しそうな匂いが漂って、出来上がりが待ち遠しいひととき。
さーて、出来上がってきました!
煮炊きが終わると、火の残っている薪を取り出してこの中へ。
ご飯の炊き具合はどうかな~?
ふわ~っと美味しそうな匂い。お櫃に移してお茶碗によそいます。
もっちりつやつや、甘くてとっても美味しい竈ごはん。
二杯目おかわりもいただきました。
鍵田さん、お世話になった皆さま
本日はどうもありがとうございました。ご馳走様でした。