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2018年7月16日月曜日

「きたまちディスカッション」レポ*

きたまちweek最終日は地元の小学校(ご存知の方も多いですが、明石家さんまさんの母校でもある)で「きたまちディスカッション」と「きたまちふれあいマーケット」が行われ、猛暑日の中、多くの来場者で賑わいました。
マーケット出店などで、会場の様子を聞けなかった方も多いので、簡単に「きたまちディスカッション」の内容を、「グラフィック・レコーディング」さんのイラストを借りながら、レポ致しますね。
笑顔が素敵なこの方、同時通訳のような感じで、ほぼ同時進行で会議の内容をイラスト化していって下さいます。3時間半の間、途切れない集中力は凄く、すっかりファンになってしまいました。

オープニングトークは奈良女子大学・寺岡伸悟教授による「地域をデザインする方法」です。まずは、寺岡先生にとっての「きたまち」をイメージするモノや場所を、撮影してきた写真で紹介されました。
職場がきたまちで、お住まいは紀寺の寺岡先生にとっての「きたまち」のイメージは・・・会所があって、自治会ごとに地域の祭りがあるところ。町中の通りから見える大仏殿・聖武天皇陵・転害門・鍋屋交番・初宮神社などなど。
そして、「きたまち」エリアの各町内の人口比率を男女別・年代別にグラフで示して、少子高齢化はしているが、全て逆ピラミッドではないという現状を紹介。
ここで、65歳以上の人口が半分以上という千葉県柏市布施新町の事例を紹介。町の特徴をつかみ、将来を自分たちで考える取り組みを支援しているのは「東大高齢社会研究機構」で、月に一回みんなでアイデアを出し合って実現していこうとされています。
その手法として、町の中に「あったらいいな」ということを赤い紙に書く。町の中にある「もったいない(例えば使っていないモノや場所や人)」を青い紙に書く。その二つで結びつくものがないか考える。・・・ということをされていて、休憩時間中に、私たちも考えて書きだしたりしました。
次に、きたまちについての質問があり、Yesの人は赤い紙を挙げる、Noの人は青い紙を挙げるという時間があり、中々興味深い結果が出たりしました。
質問事項は以下の通り、この会場に来ている人の中で
①きたまちに住んでいる人・・・半々くらい。
②その中で5年以内に引っ越してきた人・・少ない。
③五年後もきたまちに住んでいると思う人・・一人を除いて全員がYes
④きたまちが好きですか・・・全員がYes
⑤きたまちは賑わってるか、廃れてきているか?・・・半々くらい。
⑥ならまちを意識しているか?・・・していないが多い。
⑦きたまちという名前に違和感があるか・・・いいえが多い。
⑧きたまちはこのままでいい・・・いいえが多い。
⑨きたまちは変わる必要があるか・・・はい が多い。
⑩家の将来を親子で話したことがあるか・・・いいえが多い。
このような質問をきっかけに、まずみんなで話し合うという「集落点検」が大事というお話で寺岡先生の講演は終わり、休憩時間を挟んで
第二部は、奈良きたまちweek実行委員会・倉橋みどりさんの司会進行で、パネラー4人の方が「奈良きたまちのこれまでとこれから」というお題でディスカッションでした。
パネラーは、てんかつ会長・和束海治郎さん、なべかつ会長・八木冨造さん、南都銀行手貝支店支店長・乾岩和さん、奈良市観光経済部奈良町にぎわい課長・徳岡健治さんで、それぞれ「きたまちへの想い」をお話くださいました。
少し欲を言えば、パネラーの皆さんの年齢層が高かったので、若い人にとってや、これからの未来を考える上では、もう少し若い、きたまちで仕事をしている方のお話も聞ければよかったのではと思いました。
各人の話された内容は、上の写真↑のそれぞれの似顔絵の上に書かれています。(この似顔絵がとっても似ていて、また、お話の内容も的確に把握されて、グラフィック・レコーディングさん、本当にすごい!)
「5年後のきたまちがどんな町だったらいいか」という質問に対しての、パネラーの皆さんの答えも上の写真↑を参照してください。
会場の皆さんからも意見が活発に出ました。私は、電線地中化推進と、街灯をもう少し明るくしていただきたいと提案しました。
最後に、休憩時間中に皆さんに書いてもらった「あったらいいな」と「もったいない」を紹介されて、
今日のディスカッションで出た話題を気軽にみんなで話し合う場を持ちましょう・・・と締めくくられました。
きたまちに住んで、この町が好きで、この先もずっとここに住んでいたいと願う者にとって、あらためてこのような場に参加することで大いに刺激を受けた3時間半でした。ありがとうございました。
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会場の外では、きたまちにお店を持つ皆さんによる「きたまちふれあいマーケット」も賑やかに開催されていました。

厳しい暑さの中、足を運んでくださった皆さん、出店者の皆さん、お疲れ様でした。そしてありがとうございました。