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2018年7月23日月曜日

東大寺本坊での催し*ご案内

◆7/27~8/7 9:30~17:30 入場料200円
「東京藝術大学が育む文化財保護の若き担い手達」展


サイトに記載されていた《模刻・模造について》が興味深いです。
以下、コピペですが・・・
明治23年、岡倉天心らによって古像の模造事業が開始されました。
これは古美術研究・美術教育を目的としたもので、のちに新納忠之介を中心とした文化財としての仏像修復へとつながっていきました。
現在東京藝術大学で行われている模刻・模造研究も、この流れを汲むものと言えます。
模刻・模造の歴史は古く、ヨーロッパでは、ギリシャ彫刻を模したローマン・コピーが有名です。
日本でも、古くは平安時代の仏師が奈良時代の古像を模造したとの文献が残っているほか、現代においても文化庁と公益財団法人美術院国宝修理所によって、国宝の模造事業が継続的に行われています。

では模刻・模造とは、どのようなことを指すのでしょうか。
一般には、「本物によく似せてつくること」を指します。
しかし本展に出品されている作品の多くは、研究を目的に造られたもので、imitation(複製品、偽物)ではなく、reproduction(再生、再現)と英訳されます。
つまり、オリジナルの構造や技法、素材までを可能な限り再現し、当時の技を体得することに大きな目的を持つ、いわば再現制作です。
美術院国宝修理所による模造事業がその最たる例です。
しかし造形面で本物に迫るものでなければ、それは模刻・模造と呼ぶには十分なものとなりません。
また現在では文化財へかかる負担を考慮すると、常に本物を横に並べて制作することはできません。
そこで当研究室では、2004 年より非接触・非破壊の彫刻文化財の三次元計測調査に取り組んでいます。この調査で得られた精密な3D データから、再びアナログな紙媒体の「図面」におこして木材などに描き、手作業で制作します。
また実物を間近で観察するように、高精細な写真や、3D データをモニター上で観察して量感を把握し、実際に自らの手で彫り刻んで当時の技を体得していきます。
もちろん所有者の方からお許し頂いた際には、特別に拝観させて頂く場合もあり、それに越したことはありません。
時には、透過X 線撮影も行い、その内部構造の再現も試みます。
※8/4(土)13:00~16:00  春日大社「感謝共生の館」にて
東京藝術大学研究室スタッフによる講演会もあります。
聴講無料/申し込み不要です。
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また、8/28~9/2には
「東京藝術大学学生による東大寺本坊企画展」が開催されます。
会期中無休 / 入場無料 / 10:00~17:00(入場は16:30まで)