「木偶」・・・・
韓国語で「モグゥ」と読み「木人(モギン)」とも言われるこれらの
彫像は、愛玩のための人形でも、埋葬される副葬品でもありません。
朝鮮時代、身分の高い人達の葬儀の喪輿(今でいう霊柩車のようなもの)に
装飾として付けられた木の人形だそうで
葬られる人の位の高さによって、装飾される木偶の内容も様々だそうで
村落で共同使用されていたということです。
ただ今、京都の李朝喫茶「李青」で開催中の木偶は、ほとんどが
高麗美術館研究員の山本俊介さんのコレクションで展開されています。
下の写真の右の像が、山本氏の記念すべきコレクション第一号の木偶↓
8年前に東寺の弘法さんで初めて出会って、どこかときめくものを感じ
それ以来、韓国へ出かけては収集したりして ようやく100点になった
のを記念しての「李朝の『木偶』展」
夫婦、家族、童子、大道芸人や楽人などの木偶や
こちらはお乳の垂れた木偶。ハルモニでしょうか。
その他に、鳥や動物、蓮華や牡丹などの植物、
想像上の動物もあって豊かな世界が広がっています。
会場の「李青」さんでは、韓国の伝統家屋の佇まいを感じさせる空間に
朝鮮白磁や書画、骨董の家具などが配されて、そんな雰囲気溢れる所に
直置きの露出展示で木偶を展示されています。
※会場内の写真は許可を得て撮影しています。
李朝の美のセンスが至るところに感じられる素敵なお店「李青」ガラスケース無しの展示で洒脱な木偶の造形の妙を
どうぞごゆっくりお楽しみ下さい。
李朝の「木偶」展
会期:7/7(水)〜8/8(日)
開場時間:11:00~18:00
休廊日:月曜日
会場:李朝喫茶「李青」
住所:京都市上京区河原町今出川下ル二筋目東入ル
TEL:075-255-6652
観覧料:500円(中学生以下は無料)
その他:展覧会期中は食事メニューはお休み。喫茶のみ営業です。
参考までに・・・
昨年夏に韓国へ旅した際に立ち寄った「木人博物館」はこちら
昨年秋に友人達が「秋篠の森」で開催したポジャギ展で、
山本さんが貸し出された木偶の写真はこちらのブログ内記事で
ご覧いただけます**