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2010年7月20日火曜日

Tokyo*あちらこちら「観るを楽しむ」

毎夏のお楽しみ。
趣味の絵画を出品している公募展を鑑賞がてらの東京ステイ。
今年も、幾つかの美術館巡りや、気になるお店巡りに
美味しいものをいただいたり旧交を温めたりと大忙しの2日間でした。

個人的な記録ですが、出かけた先の幾つかをピックアップいたします。
よろしければどうぞお付き合い下さいませ。

まずは「埼玉県立近代美術館」での『近代美術協会展』の様子から。
今年は上野の都美術館が使えないので埼玉で開催されることに。
北浦和駅までは初めてということもあるのですが正直遠かった・・。
でも駅からすぐにこんな緑の多い素敵な公園が広がっていて
その奥に黒川記章氏設計、モダンな建築の美術館が見えてきます。
あ、何だか楽しそうな美術館。
直感的な印象ですが、建物を見てほっとしたり。
中へ入って自分の展示を見て、またほっとしたり。
F120号は大きいと思っていても美術館の空間ではこんな感じです。
今年は遠いからと来場して下さらない友人も多いので
ここでちょっと公開させて下さい。「散華舞う」という作品です。
誰も気がついてくれませんので、自分で言っちゃいますが
唐招提寺の千手観音さんと薬師如来さん、そして昨年秋に行われた
金堂落慶法要の散華が舞ったあの感激をイメージして描いたものです。
(あの時の感動は今も忘れられない素晴らしい体験だったのです。)
『近代美術協会展』は7/25(日)まで。
地階一般展示室にて観覧無料です。

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その他には「パナソニック電工 汐留ミュージアム」で開催中の
『ハンス・コパー展 20世紀陶芸の革新』 も楽しみにしていました。
(上の写真は旧新橋停車場とパナソニック電工ビル。)


『ハンス・コパー展』はかなりお奨めの展覧会です☆
作品や展覧会の詳細はリンク先を参照いていただくとして・・・

コパーのつくる作品の魅力、天性の才能もあるのでしょうが
あの複雑な表面の質感は、水で溶いた粘土を何度もかけて乾かし研磨し
掻き取るという工程を繰り返して行う事によって生み出されたもの。
同じ形態や構成を何年にも渡って追求し続け、偶然性に依存しない
極めて理知的な姿勢の芸術家であるというのが展覧会でよくわかり
大変刺激を受けた次第です。こちらは9/5まで。

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また「三井記念美術館」で開催中の
『奈良の古寺と仏像〜會津八一のうたにのせて』にも行ってきました。


奈良のお寺でお参りしてみる仏像とはまったく違った印象。
そもそも県外で(それも東京で)観るという事自体初めての体験で
お堂と美術館という違いって本質的にはどう違うのだろうと
疑問に思うと考え込んでしまいますが
でも一級の芸術品たる仏像彫刻にはそれだけのパワーやオーラが
発せられているのだなと、すごく腑に落ちた展覧会でした。
この展覧会は9/20までですが、その後奈良県立美術館へ巡回します。
(奈良展は11/20〜12/19開催)

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その他に観たものとしては・・・
東京ミッドタウン「DESIGN HUB」『日本のグラフィック2010』

こちらでは、以前ブログで書いた 足立詩織さん制作の
奈良倶楽部のポスターが展示されているのです。
たまたまこのポスターを見て、奈良倶楽部を知って下さった方から
ご予約のお電話までいただいたので、本当に有り難いことと
いろんな繋がりに感謝しながら、日本のグラフィックデザインの
最前線も見られて楽しませていただきました。7/25まで。

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友人とランチの待ち合わせで銀座に出た折に立ち寄ったところは
「ギャラリー小柳」の『須田悦弘展』(7/31まで)
須田さんの作品、すごく好きだったんだけれど
大山崎で見た「睡蓮」以上の出会いが中々ないのがちょっと残念。
作品にされている「花」に対する認識が違うからだと思うけれど。

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限られた時間の中で楽しんだ美術鑑賞の旅。私にとって
美術鑑賞は、旅の一つの目的やきっかけに十分なるのです。
秘仏公開などのスケジュールを考えながら
奈良の古社寺巡りを楽しまれているお客さまと
美術館巡りの旅を楽しむ私とは、きっと共通するものがあるのでは?

Tokyoあちらこちら「お店」編は次回に続きます・・・