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2011年10月25日火曜日

奈良・町家の芸術祭HANARART〜その⑥郡山城下町

奈良・町家の芸術祭「HANARART」もいよいよ最終週。
今週は大和郡山市と奈良町が会場になっています。
さっそく今週もアート鑑賞に郡山城下町へ出かけてまいりました。

では訪れた順に会場と作家さんを簡単に写真で紹介していきます。

大正期に木骨組のハーフティンバー様式で建てられた杉山小児科医院。
国の登録有形文化財に指定されています。


こちらでは、中に入って2階にも上がらせていただけます。
今はもう医院としては使われていず、ここにお住まいにもなってらっしゃいませんが、建物内部はとても手入れが行き届いています。
杉山院長先生自ら制作されたステンドグラスがインテリアのアクセントになっているのですが、こちらはそのステンドグラスをイメージされたと思われるナカタニユミコ氏の作品。建物の雰囲気によく合っています。↓


こちらは杉山先生制作のステンドグラスが嵌め込まれた室内。
左の壁には造花をアートとして昇華させてあげたいと制作された
nakAgawa氏の作品がかけられています。


2階へ上がる階段横の壁にはいしかわかずはる氏の作品。

小児科医院の待合室の母親と子供でしょうか?



次に訪れたのは浅井邸酒蔵。
ここでは郡山水中美術館と称して金魚をモチーフにした作品が。
江戸時代に建てられた麹の香り漂う広々とした元酒蔵に
金魚、金魚、金魚!まるで水中を泳いでいるような気分??

ここは複数の作家による金魚づくしの作品で構成されていますが
どの絵の中の金魚も色気があっていい感じでした。



3カ所目は奈良県で一番古い和菓子屋さん。
創業400年を誇る「本家菊屋」の店先に村上絢子氏のオブジェ。

営業中のお店の邪魔にならないような展示の仕方がいいですね。
外から、道を歩きながらでも鑑賞できます。

天井や戸棚を埋め尽くした干菓子の型にも注目↓



4番目の会場はガラス店を改造した町家「柳楽屋」
商店街の中にある無料休憩所になっているところです。

こちらで展示されているのは

我が家のすぐご近所に住むYoki氏↑と
三田村龍伸氏の映像パフォーマンス↓

Yoki氏というよりはYokiちゃんといった方がいいですね。
きたまち在住のアーティスト、すごいご近所だったのでびっくり。


5番目の会場は郡山八幡神社境内。
町中にこんなりっぱな神社があってちょっと驚きでした。
(帰宅後にサイトを見たら749年建立の由緒ある神社でした)

山本麻世氏の作品↓

プータナランド氏の案山子↓

小林理絵氏の手づくりキャンドル↓



最後は木造3階建ての元遊郭・旧川本邸です。
大正13年の建築で、現在その活用方法が検討中のところです。


玄関から入ったところ。


中庭を見ながら奥の座敷へと進みます。





旧川本邸 古巻和芳氏の映像作品↑

旧川本邸1階奥のお座敷では池田愛氏の作品↓
この会場で何故花札をモチーフにした作品を制作したかとか

作者の池田さんがいらっしゃって
現代アートについても色々教えていただき
作品に対して、より深く新鮮な見方ができました。感謝。


旧川本邸の浴場跡には関智生氏の作品。↑
こちらお手洗いの扉には松竹梅模様↓



旧川本邸の階段には↑↓



2階には原田要氏↑と 
加藤マンヤ氏↓の作品。


元遊郭だったからでしょうか?
旧川本邸の意匠にハート形が見られます。

建物内部から見たら↓

ここにも↓


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郡山のイメージといえば、お城と金魚がまず思い浮かび
それ以外の町の魅力をほとんど想像できなかったのですが
大正時代の洋風建築もあれば、また同じ大正時代の遊郭建築もあり
これもゆっくり町歩きをしてこそ知りえた町の表情の一面です。
もし今回このような催しがなければ、表面的な町のイメージしか知らなかったことと思いますし、仮に建物だけの公開があったとしても、アートに彩られて生き生きとした町の表情を知ることがなかったかもしれません。
今まで見て回ったエリアは普段馴染みのない町だから新鮮に思うのかどうか、いよいよ明日は最後のエリア、奈良町会場を見に行こうと思っていますので、馴染みの場所でも新鮮な驚きを感じたいと楽しみにしているところです。(・・・続く)