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2010年12月17日金曜日

田楽座初宮詣*

おん祭のお渡り式に先だって、17日の朝に
奈良女子大近くの初宮神社で田楽座による初宮詣でが行われます。
普段は大変ひっそりとした初宮神社ですが
今朝は多くの見物の方で賑わっていました。



朝の10時といえばチェックアウトタイムで、私自身は中々仕事場を離れることができない時間帯ですが、今年は早い時間のご出発や連泊のお客さまなどで、うまくこちらに間に合うことができました。
10時10分前に着きましたら、もう奉納は始まっていて
人垣の間からかろうじて写真を撮ったあとは
田楽の演目に耳を傾けユーモアのある動きを楽しんで見ていました。

演目が終了した時間を見ますと10時ちょうど!
10時からだと思って駆けつけた方もいらっしゃって残念でした。
(メモ:今晩の還幸の儀も23:00からになっていますが
昨年も一昨年も22:30過ぎにはお旅所をご出発されていましたので
各神事の案内時間は少し早い目に考えておいた方がいいようです。)
綾藺笠(あやいがさ)を被って編木(ささらぎ)・笛・太鼓を持つ
田楽座の人達。

初宮神社は春日若宮社の末社になり
若宮神のおばさまに当たる方をお祀りしていることから
田楽座の方がご挨拶に廻られている・・・この初宮詣には
そのような意味合いがあるようにお聞きしました。

若宮社の末社といっても、初宮神社は春日大社の境内からかなり離れています。現在の感覚で言うと、ポツンと離れて不思議に思いますが
多分この辺りは、かつては興福寺の寺域であったことや
春日大社参詣の為の宿院が在ったと言われている宿院町がすぐ西隣であることなどから、創建当時は今のような感覚ではなかったことでしょう。

この田楽座の奉納田楽は、おん祭の中では4回行われます。
最初が16日夕方の「宵宮詣」、そして17日の朝に、この「初宮詣」。午後の「松の下式」や「お旅所祭」と4度、田楽を奉納されます。

今年はお渡り式もお旅所祭も見に行けませんでした。
全部を一度に見るのは余裕がないとできないことですが
来年は田楽座の田楽だけを見る・・・とか少しずつでも
テーマを決めて足を運ぶとまた有意義なのではと思いました。