10/22秋晴れの昼下がりに唐招提寺「釈迦念仏会」に行ってきました。
金木犀の薫りもほのかに、緑瑞々しい境内もどことなく秋の風情です。
「釈迦念仏会」は、鎌倉時代(1202年)に解脱上人貞慶が始めた法要で
鑑真和上請来の仏舎利を本尊とした800年以上続く伝統ある行事です。
毎年10/21・10/22・10/23の3日間に行なわれ、特に21・22日の
昼の法要後には、国宝の金亀舎利塔を間近に拝観することができます。
「釈迦念仏会」が厳修される礼堂には幡が立てられ
いつもとはまた違った雰囲気。
お昼の法要が始まる14:00ちょうどに着くと、もう堂内は参拝の人でいっぱいです。どうにか一人分の場所を空けてもらって後ろの方で、長老様の唱えられる厳かで静かな声明に耳を傾けておりました。
法要も終わりに近づいた頃、ご本尊となっている金亀舎利塔を
僧侶の方々が厳重に包み持って、礼堂東側の縁側に運び出されます。
堂内の参拝者は一列に並んで順番に縁側へ出て
金亀舎利塔を本当に間近で拝見させて頂きます。
この金亀舎利塔は奈良国立博物館で何度も拝見しているものですが
博物館では、舎利塔の内部に安置する舎利壷(鑑真和上が将来した仏舎利を納めた白瑠璃壷)がいつも不出陳なので、今回その舎利壷を間近に拝見でき、とても有り難い気持ちになりました。(ちょっと緊張してよく見なかったところもあり、もう一度機会を作って拝見したいと願ってます。)
縁側から順にまた礼堂に戻って、今度は内陣に入って
釈迦如来立像を間近に拝顔させていただきます。
細身で衣紋の流線が美しい、きりっとしたお顔立ちのお釈迦様でした。
14:00からの法要を聴聞するには堂内に入れる人数に限りがありますが、法要終了後(15:00~)に礼堂に入って(別途入堂料100円必要)、金亀舎利塔・釈迦如来立像を拝見することは可能です。ただし、参拝の列が途切れた30分程で、金亀舎利塔はまた元に戻されたようなので、あまり遅い時間に行っては拝見できないと思います。
最後に金堂、講堂の仏様にもご挨拶して
清々しい気持ちになって唐招提寺を後にしました。