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2012年12月17日月曜日

春日若宮おん祭2012*「遷幸の儀」と「暁祭」

今年もお客様方とご一緒におん祭の遷幸の儀に参列しました。
日中はポカポカと暖かかったのですが、深夜になるとやっぱり底冷えの厳しい奈良の冬。くどいくらいの防寒対策をしっかりして、22時半頃にロビーに集合しました。(23時に集合した昨年は、お旅所内での暁祭の様子をほとんど見ることができなかったので、今年はもう少し早い目に出発しました。)

一の鳥居から春日大社参道に入るとほどなく「お旅所」が見えてきます。大きな鼉太鼓だだいこの真ん中には若宮様の旅の宿「御假殿」が。
さて、23時過ぎには参道に到着したのですが、日曜日ということもあって、やはり凄い人出でした。待つこと1時間程、日付が変わった17日の午前0時。すべての明かりが消された漆黒の浄闇の中に、遠く若宮社の方から、楽人たちが奏でる道楽みちがくの音色が聴こえてきます。そして神官達が発する「ヲーヲー」という警蹕みさぎの低い声も・・・。
時を同じくして、パチパチと火の粉の爆ぜる音、杉の葉の香り。
そして沈香の甘い香りも感じられます。

真っ暗な参道の両側を、松明を引き摺りながら火の粉を落として(火の粉の軌跡が結界を示すそうです)、その小さな光の帯だけを頼りに、大勢の神官たちに守られ若宮の神様がお旅所まで進まれて行かれます。

神官達は、榊の枝を用いてご神霊を十重二十重に囲んで、全員が「ヲーヲー」という警蹕みさぎの声を発しながら神様をお遷しする様子は本当に神秘的で、今年もまたその厳かで神々しい神事に接することができ、大変有り難い思いでいっぱいでした。(神様が自分の目の前を通られる時はニ礼ニ拍手一礼でお見送りするのですが、参道の人たち皆で次々と柏手を打ちながら神様の旅路を見守る感覚が何ともいいものでした。)

さて、ゆっくりゆっくり進んで小1時間程でお旅所に到着ですが
神様が御假殿に鎮座されて、灯りが一斉に灯されるところは、残念ながら、列の随分と後ろの方でしたので、お旅所内で一緒に見ることができませんでした。
少し待ってお旅所内に入ると、ちょうど神様への朝の御饌をお供えされているところでした。神饌を運ばれる様子は、以前に旬祭参列の際に見せて頂いた様子と同じで、大勢の神官たちの手送りで運ばれます。この間は奏楽されて、とても厳かではあるのですが、神様の朝食は大変な量で、何だかちょっと可笑しい気分で拝見しておりました。

その後、大きな御幣を奉幣し、祝詞を奏されている様子も人垣から垣間みることができました。 巫女による神楽が舞われて、旅の宿に入られた神様をお慰めされます。

神楽の後に神饌を下げられたところで、私達は一足早くお旅所を出ました。帰宅すると午前2時半という厳しい時間でしたが、今年も身が引き締まる思いを体感させていただくことができました。