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2015年2月21日土曜日

熊野を巡る旅②〜神倉神社「ゴトビキ岩」

熊野の旅2日目は、速玉大社から15分ほど歩いたところにある神倉神社へ。こちらも7月に速玉大社を訪れた時にお参りしなかった処です。
源頼朝が寄進したと言われる石段は鎌倉積といわれ、とても急峻で勾配が不規則。段数が538段あるらしいですが、特に最初の200段程は登るのが恐いくらいの急勾配でした。そして、ここを降りる時のことを考えると頭がクラクラしそうでした。(杖無しでは登り降りできないですが、登り口には杖が用意されていました。)
この写真は急峻な石段を登って、ちょっと登りやすくなったところ↑
階段を登りきると、目の前に巨岩が目に飛び込んできます。これがゴトビキ岩で神倉神社の御神体です。(ゴトビキとは熊野地方の方言でヒキガエルのこと。巨岩の形からそう呼ばれるようになったそうです。)
神倉神社は熊野速玉大社の摂社となっていますが、聖地としては速玉大社よりも遥かに古い歴史をもっているそうで、ゴトビキ岩の下からは弥生時代の銅鐸の破片が発掘されていて、太古の昔、神道や神社が存在する以前から、この岩が神様の依り代として祀られ崇拝されていたところと伝えられています。

神倉山の中腹の切り立った岩壁の上にたつ神倉神社からは、新宮の町並や熊野灘が一望でき、そういう意味でもとても気持ちのいい所でした。

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神倉神社の例大祭「お灯祭」は毎年2月6日。
白装束に身を固めた2000人ともいわれる上り子が、午後8時、松明に火をつけ法螺貝を合図に門が開け放たれ538段の石段を一気に駆け下るという勇壮な火の神事がおこなわれます。
ブログでも取り上げました写真家の野本さんがこの様子をFBにアップされていましたので、ご紹介させていただきます。こちら→
 フェイスブックに登録していないとご覧いただけないかもしれませんが、こちらのコメント欄には、知人の写真家の小野典生さんが「上り子」として祭に参列された様子を書いてらっしゃいますので、そちらもご覧下さい。

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巨岩巨石を神様の依り代として自然崇拝した古代熊野の信仰。
この後は、やはり巨岩を御神体とする花の窟神社や滝を御神体とする那智の飛瀧神社へとまいります。