5/26(土)県立図書情報館で館で開催された、映像作家保山耕一さんの作品上映会と、岡本彰夫先生とのトークイベントに行ってきました。
冒頭でご挨拶された図書情報館・千田稔館長がおっしゃった~保山さんの映像から受ける印象は、「美しい」を超えた世界、「浄らかな」世界だ~という言葉に深く納得しながら、映像の世界へ。
最初の15分間にあっと驚くような映像を用意されているらしいので、ドキドキしながら開始を待ちました。
「1・2・3・・・・」数字と一緒に、奈良の風景の一瞬一瞬が、軽快な音楽とともにテンポよく次々に映し出されて、「あ、これは奈良にある365の季節が映されているのだ」と理解しながら、一緒にわくわく心躍らせて365のシーンを追いかけました。
とても楽しい仕掛けです。そして最後の365シーン目はどこ?と期待していると、何と大仏様が!こんなに嬉しいことはありませんでした。そうよね、やっぱり大仏様よね!
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上映された作品は、まずは「佐保川の桜」。満開になったと同時に散っていく、桜の一番美しい一日を写した映像です。
次に、夜明け前から撮影に出かけて撮った中から、奈良の朝を一編の作品にされた「神々の夜明け」。この映像の冒頭が大仏池の朝の風景でしたので、私は感動ひとしおでした。
また、御蓋山からお日さまが上る夜明けのシーンも神々しいばかり。
御蓋山に五色の雲がかかっている映像。保山さんの説明によると、それはそうめずらしいことではないのですが、五色の雲がかかるのは御蓋山にだけなのだそうです。
御蓋山のお話が出たところで、岡本先生のご登場。
岡本先生と保山さんの出会いのお話も感動的でした。
上映作品の説明を挟みながら、お二人+司会進行役の大垣知哉さんとのトークと共に上映会は進んでいきます。
この後は「映像詩・春日大社」とされた5作品の春日大社の映像を。
一作品ずつの説明を聞いて、保山さんの撮影に対する真摯な姿は、岡本先生からいただいた言葉「神様は真心のこもったものしか受け取って下さらない」を心に刻んで撮影に臨まれているのだと、それだからこそ奇跡のような一瞬に出会うことが許されているのだと深く納得しました。
「映像詩・春日大社」の内容は・春日大社南門の満開のしだれ桜・春日大社の藤・祓戸神社の銀杏が散る日・飛火野の霜・飛火野の雪の朝の5作品から構成されていて、それぞれの撮影についてのお話も興味深かったです。
休憩前の最後の上映作品は、岡本先生のご著書「道歌入門」から
『この秋は 雨か嵐か 知らねども けふのつとめに 田草とるなり』
『見む人の ためにはあらで 奥山に おのが誠を 咲く桜かな』
この二首に合わせた映像作品と、道歌の意味など。
トークが盛り上がって長時間になり、この後の休憩で後ろ髪引かれながら私は仕事に戻りました。最後まで参加できずに残念でしたが、充分に楽しませていただき有難いことでした。
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2枚目の写真は、図書情報館2F東側正面入り口に設置の200インチスクリーンにて、常設上映されている保山さんの映像です。
図書情報館にお出かけの節は是非ご覧くださいませ。