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2017年3月7日火曜日

二月堂修二会2017*夜の聴聞と「称揚」

「開白法要」を明け方まで聴聞していたのが相当堪えておりまして、本行初日はどうしても出かけることができず、2日めに今年初めての聴聞をしました。
荘厳された内陣のようすや、堂内の灯りの煌めきに夢を見ているような気分。一年ぶりの空間の匂いに鼻をひくひくさせて、耳を澄まして時々眠りそうになりながらも、時々は背筋伸ばして居ずまい正して、初夜の大導師作法から 法華懺法まで聴聞しました。
局を出て、舞台から見える大仏殿のシルエットと街の明かり。
「今年も始まったなぁ、今年も来れたなぁ」と 少し感傷的になりながら眺めておりました。
3月3日「称揚しょうよう
今年初めて練行衆に選ばれた「新入しんにゅう」の清水公仁師が、時導師を勤める初夜の悔過法要。初参籠の練行衆は3日夜の法会で、「称揚」という、唱句を省略しない特別な節回しで声明を唱えるのがしきたりで2時間を超す作法となります。
実は、初夜の悔過作法を最初から最後まで聴くのは初めてなので、称揚の時と常の時がどれほど違うのかよくわかりませんが、本当に丁寧でゆっくりと唱えられるお声明なのですね。
途中の大導師さんの大呪願をうっとりと聴いたり、宝号の節回しが普段と全然違う節回しでびっくりしたり、時導師の新入さんと先輩練行衆との調和の取れた唱誦に感動したりの2時間超。
帰り道の細く美しいお月さまにも感動した夜でした。