8/30 旅の6日目。
ガイランゲルフィヨルドの山小屋を出発して、マイブレットとヤン夫妻の所有する山小屋へと長距離ドライブをしました。
海抜0mのガイランゲルの船着き場から海抜1500mの山頂まで
途中の見晴し台から船着き場を見下ろすと、こんな感じ↓
よくこんな道を登ってきたものです。
この坂はトロール坂といい、ヘアピンカーブの登り坂は世界で最も面白いドライブ体験の一つに数えられているそうです。
ほぼ山頂の見晴し台からは、同じ標高の向こうの山に氷河が見えます。
氷河をバックに記念撮影。それにしても・・・
ここまで自転車で登って来たツワモノもいて!
そして、こんな所にもお土産屋さんがあって、孫へのプレゼントを買っちゃったり。
もう、何だか自然のスケール感が日本と違いすぎて「凄い凄い!」を連発していましたが・・・。
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お昼頃には山の景色から高原の景色へ。
ところで道路の両側に延々と棒が立っているのですが、これは雪で埋まった冬にここが道路だとわかるために立てられているのだそうです。
途中、スターヴ教会といわれる木造様式の教会にも寄りました。
北ヨーロッパ独特の建築様式で11〜12世紀の最盛期には1000棟以上もあったのですが、現在は28棟しか残されていないそうです。
教会内部も素晴らしいものでした。(写真撮影はOKでした)
天井画↑
この教会のあるところは、ちょっとした観光地になるので、周りにはお土産屋さんやミニマーケットなどもあって、久しぶりに賑やかな風景に接した感じでした。
この一画に超有名なパン屋さんがあり、そこでランチを。
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ここまでの写真をご覧いただいてもわかるように、道路にも観光地にも余分な看板や標識がなく、ものすごくシンプルです。
反対に、注意喚起の看板もないので、気をつけないと大事故を起こすこともあります。特に外国人には、禁止事項や危険とかの看板がないので、毎年不慮の事故が起こるそうです。
ヤンに聞いた話では、「ノルウェイは信頼の国」(←この言葉はベルゲンでマイブリットの甥っ子からも聞いた)だから、国民は自然の驚異に対して自己責任で注意を負うべきと信頼されているそうなのです。
そして、もっとびっくりしたのは・・・
ノルウェイではハイキングや山歩きが盛んですが、特にハイキングコースや山道が定まっていないということ。
山歩きの人は、他人に迷惑をかけない限り、国立公園でも他人の土地でも自由に入ってキャンプもしてよい。だから、特定の山歩きのコースはなく、各人が、地図とコンパスを持ってきちんと計画を立てていれば、自由に山を歩くことが出来るというのです。
外国人などが、山歩きをしていて、道がわからず困っているそうですが、元々道などないのだそうです。
また、山岳協会設置の山小屋が国内には500程あり、山小屋から山小屋へと歩くコースも人気で、山岳協会員ならだれでも自由に予約無しでも山小屋を利用でき、置いてある食料も自由に使って、その分の代金を置いていくそうです。山歩きをする人の信頼と連帯で運営されているというのもすごいですね。
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そんな話を車の中で聞きながら(あ、私は英語の聞き取り能力も話す力もなくて、ヤンやマイブレットとの会話はすべて夫の通訳で。)道中、夫をまるで自動翻訳機のように酷使していましたが、おかげさまで普通では聞けないようなことも聞くことができました。でも、これらの話は全てヤンから聞いた話で、夫も完璧に訳せているかどうかはわかりませんが・・・。
そして、夕方にようやく彼らの別荘に到着したのでした。(続く)