7/30に開催予定の奈良倶楽部での授業
『愛する奈良で、おもてなし~ようこそ、小さなホテルへ~』に
たくさんの方からご応募をいただき、どうもありがとうございました。
あと2週間、さすがに少々焦ってきて、ここ2~3日はお話する内容をまとめた文章を書き始めたり、今までの出来事を振り返ったりしています。
その中で、清川妙先生との思い出話にも(私の失敗談として)少し触れようと、久しぶりに「兼好さんの遺言」を取り出してみました。
どの章を読んでも、瑞々しい文章に、今更ながら心打たれています。
ぱらぱらとめくったページに、ちょうど今の私にぴったりの文章が飛び込んできました。(87ページです)
「よき人の物語するは、人あまたあれど、一人に向きていふを、おのづから人も聞くにこそあれ。」・・・たとえ、人がたくさんいる中で話す場合でも、そのなかの一人に向いて静かに話しかける。するとほかの人たちも自然に傾聴するものなのである。・・・
このくだりを清川先生はいつも「ご卓説」と感心し、講演する時にはまず、目を輝かせてこちらを見ている人を発見し、その人に向かって話しかけるようにしている。そうすると集中力のある、好感度の高い話ができるのである。
ということが書かれていて、私も兼好さんの「ご卓説」をちょっとだけ頭の隅に留めて、奈良で宿泊する愉しみを皆さんにお伝えできればと思っています。
授業にお越しの皆さま、どうぞよろしくお願いします。