餅飯殿センター街の一画にある「大宿所」は、おん祭の願主役・御師役・馬場役を勤める大和士が神事奉仕に当って精進潔斎を行う参籠所で、12/15午後5時からはおん祭の無事執行を祈願して「大宿所祭」が行われます。
また午後2時半からは地元各商店街による大宿所詣行列の為に、午後4時半からは旧儀による大和士の為に、また午後6時からは一般参拝者の為に「御湯立神事」が行なわれます。
「御湯立神事」は以前に何度か拝見致しましたので、今年は「大宿所祭」を見学に出かけました。
祝詞奏上、神職の奏楽と巫女ミカンコによる社伝神楽が奉納されます。
神楽奉納の後はミカンコの鈴の音で、参列者一同をお祓いしてお浄め。
「大宿所祭」を遠巻きに見学しながら、大宿所の座敷に所狭しと並べられた、お渡り式で使われる装束類などを拝見。祭りの前の厳かな中にも華やいだ雰囲気を感じてきました。
「大宿所祭」の後は、奈良人形が乗る色鮮やかな盃台さかずきだいで、大和士など参列者一同にお神酒を一献されていました。
真ん中の紙に包まれているものは、御神酒と一緒にいただく塩辛いお菓子「意伝坊いでんぼう」だそうです。
ちなみに「意伝坊」についての過去記事はこちら★
そしてこのこの盃台は、戦国時代に信長も秀吉も大変気に入り献上させたと伝わっています。(詳しくはこちら★)
「大宿所祭」前後の「御湯立神事」も拝見しないで、相変わらずのピンポイント見学で申し訳ないのですが、この後は
お供えの献菓子「大折小折」を150年ぶりに復活された鶴屋徳満へ。
おん祭の期間のみ、こちらの「小折」饅頭↑が店頭に並びます。
酒粕に大和芋、砂糖、小麦を混ぜた皮、枸杞の実がアクセントの美味しい縁起物饅頭で、ちょっと楽しみにしているお饅頭なのでした。
大宿所には大折も小折もお供えされています。
鶴屋徳満さんの店頭にあった写真↑より、大きさの違いをご覧下さい。
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それにしても、夕刻からはぐんと冷え込んで、かなりしっかりと防寒して出かけましたが、じっと居ると身体の芯まで冷えてきます。
おん祭にお出かけの皆様は、念には念を入れての防寒対策をしてお出かけ下さいませ。