近鉄奈良駅を北に、東向北商店街を抜けて突き当りを右に行ったところに、新しいスペースが誕生しました。
「おがたま」という施設の一番奥のレンタルスペース「音」で、杮落としの雅楽奉納会が、つい先日に開催されました。
当日は、管弦曲「越殿楽えてんらく」と大仏開眼会でも披露されたという「陪臚ばいろ」、舞楽「蘭陵王」が、京都の市比賣神社「いちひめ雅楽会」によって演奏されました。
演奏の合間には、管弦曲で使われる「鳳笙」「篳篥ひちりき」「龍笛」 が表す音の意味などを解説して下さったり(笙は天上から差す光・篳篥は地上の音・龍笛は天と地を繫ぐ龍のいななき・・・というように雅楽は宇宙を表すものだそうです。)
演奏後には実際に楽器に触れる機会もあり(これは観客の中から代表してお一人でしたが、それを拝見させていただく機会も貴重でした。)
演奏を単に拝聴するだけでなく、西洋音楽に比べて特別なものと思い込みがちな雅楽が少し身近になったようなひとときでした。
「おがたま」の奥には「然」と名付けられたお庭があり
そこに鎮座まします井戸が「おがたま」を創る始まりであったと、オーナーさんよりご挨拶がありました。井戸をお護りする神様へ音を届けたいということから、杮落しに雅楽奉納をされたそうです。
さて、その「おがたま」の入口右手にはギャラリー「常なら」があり、左手には懐石料理「而今にこん」があります。
「而今」さんでのお食事の様子はまた後日にご紹介したいと思います。