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2011年1月6日木曜日

今年も奈良国立博物館*

今年初めてのお出かけは奈良国立博物館本館の「なら仏像館」でした。

これは昨年からのお約束で。写真美術館に展示してあった
小川晴暘さん撮影の法華堂金剛力士像の写真を
夫がいたく気に入り、実物を観たいというリクエストに
後日、金剛力士像が展示中の「なら仏像館」に行ったのでしたが
年末休館中だったため、お正月休みに再訪する約束だったのです。

とにかく、真っ先に一番みたいものから見ようと展示室へ入る。
やっぱり何度見てもすごい。鳥肌が立つ。
あまり仏像に興味がない夫もさすがに素直に鑑賞している。
実はお正月休みに初詣に出かけそこなって、この金剛力士像が
今年初の仏像お参りになるのです。畏敬の念とともに
もちろん「お守り下さい」とお願いも忘れずに。
最強の守護神だもの、きっと私達も守って下さることでしょう。

夫は「なら仏像館」初めてなのかな? 一緒に来たのが初めてだから
多分初めて入るのでしょうね。「仏像、全然わからないから説明して」
と言われて、知ってる知識を総動員して何とかかんとか。

でも「なら仏像館」の展示内容は仏像初心者にも大変わかりやすく
興味が沸くように展示されているのです。

こうして説明しながら ゆっくりと一体一体の仏像と素直な気持ちで
向き合うからでしょうか。博物館の中で、たくさんの仏像の中にいて
自然に心が浄められたような気持ちになりました。

本館の「なら仏像館」を出たあとは、西新館での展示の方へ。
西新館の最初の展示室は「国宝を味わう」という特集展示。
お正月に見るのに相応しい名品の数々。

仏教美術の中では特に工芸や絵画を見るのが好きなのですが
今回は「書」の美しさも充分に堪能しました。

「紫紙金字金光明最勝王経」。紫地に金の文字がとても美しくて
天平時代の写経の芸術性の高さにただ見惚れるばかり。
塔の形の中にお経を写した「金光明最勝王経金字宝塔曼荼羅」も素晴らしかった。最澄や空海の自筆の書もありましたね。

その他、工芸では透し彫りの華鬘(けまん)や華籠(けこ)に表された
迦稜頻伽や宝相華文などに。
絵画では「一遍聖絵」の鮮明な色合いに感嘆していました。

次の展示室は「珠玉の仏教美術」名品展。この中で特筆すべきは
子嶋寺の「両界曼荼羅」(国宝)。
ただただ声もなく、繊細な線描、美しい文様、そのスケールの大きさに圧倒されていました。

こうして2011年も幕を明け
初お出かけはお気に入りの博物館でした。
なんだかんだ言いながらも一緒に観ることができて幸せなことですね。

トップの画像は博物館から見た 御蓋山(みかさやま)
おまけの画像は
博物館横の歩道の真ん中に立つ松の木。幹が途中でぐにゅっと。