奈良博で始まった「特別陳列 お水取り」展と同時開催の
「薬師寺の名画−板絵神像と長沢芦雪筆旧福寿院障壁画」展。
薬師寺の旧塔頭であった福寿院に伝わる障壁画の4年余りにわたる修理完成記念として、旧福寿院障壁画33面を一堂にお披露目した展覧会。
長沢芦雪が襖絵28面及び杉戸絵1面を、元禄期に奈良で多くの画事を残した明誉古磵みょうよこかんが襖絵4面を手がけていて、いずれの図も、かつては破れや汚れなどが著しかったそうですが、見事な文化財修理によって、芦雪と古磵の筆力が遺憾なく発揮された大画面が迫力をもって甦っています。
芦雪の「松虎図」、古磵の「富士図」
襖の表裏に描かれていた絵が、表面・裏面に分けて仕立て直されたので、それぞれを同時に拝見することができます。
芦雪は円山応挙のもとで学んだ絵師。古磵は僧侶ながら奈良や京都などで精力的に絵画制作を行った画僧。薬師寺に残る古磵の「雲龍図」も素晴らしく、とても見応えがありました。
また、今回の展覧会では、同じく近年本格修理と復元模写制作が行われた薬師寺鎮守八幡宮(休ヶ岡八幡宮)伝来の堯儼ぎょうごん筆の板絵神像(重文)も同時公開されています。
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もう一つの「特別陳列 お水取り」展は、毎年「お水取り」がおこなわれる期間に合わせて開催される恒例の展覧会です。
法会に用いられた法具や、儀式の様子を伝える文書、東大寺ゆかりの絵画、出土品などを通じて、奥深い「お水取り」の世界の一旦を知ることができます。
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どちらの展覧会も、会期は3/14まで。(休館日は2/19と2/26)
通常の開館時間は9:30〜17:00(金・土曜日は20:00まで)
但し「なら瑠璃絵」開催中(2/8~2/14)の開館時間は
2/8と2/11〜2/14は20:30まで。2/9・2/10は21:00まで。
また修二会期間中(3/1~3/14)は休館日なしで
日曜〜木曜日が18:00まで、金・土曜日が20:00まで。
3/12は19:00まで開館しています。
※いずれも入館は閉館の30分前までです。
イベントや修二会期間中は遅くまで開館していますので
是非あたたかな館内で展覧会をご覧下さいませ。