奈良国立博物館で開催中の特別陳列「名匠三代~木内喜八・半古・省古の木工芸」展を見てきました。
奈良博では、昨年 木内省古のお孫さんより、木内家三代にわたる作品及び資料の寄贈を受けられ 今回の展覧会が開催されたそうで、何気ない気持ちで(あまり思い入れなく)観に行ったのですが・・・。
名匠の技というか、妥協のない美への追求というか、作品に凄まじいもの(素晴らしいもの)を感じて、「眼福」を味わわせていただいたというのが正直な気持ちです。
正倉院宝物の修補や模造を行なう正倉院御物整理掛に出仕した体験を持つ半古・省古親子。直に正倉院宝物に接し、これに学んだ名匠の技と美の、溜息がでるような素晴らしさは必見の価値ありです。
私は、硯箱の網代彫り↑や火鉢の浮き彫り↓に心奪われています。
菊の花は象嵌で、火鉢の木目を活かした造りにも感嘆して、いいものを観た時って心が温まるのですが正しくそんな感じ。
その他に、習作で作られたのかもしれないような、定期サイズくらいの木画手板が何点かあり、その中に嵌め込まれた、1cm四方くらいの小さなデザインの木画にも、溜息しかでてきませんでした。
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同じ館内では「珠玉の仏教美術」展が開催中。
土偶も一体出陳していました。
梅雨の晴れ間の御蓋山、山全体に少し霞がかかったような感じで。
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「名匠三代~木内喜八・半古・省古の木工芸」の会期は6/28まで。
一室だけの小さな展示でしたが、木工芸好き・正倉院宝物好きの方にはお奨めの展覧会です。是非どうぞ!
展覧会の詳細などは、奈良博のサイト★でご確認下さい。