3/15の午前3時過ぎ頃。
結界の注連縄が外された裏参道を二月堂へと急ぎます。
3月1日から14日間に及ぶ修二会本行の法会をすべて終了して参籠宿所に下堂された後、日付が変わって15日の午前1時過ぎに、結願のために練行衆はもう一度二月堂に上堂されます。
そして須弥壇の設えを片付けて通常に戻したり(破壇 1:30頃)、涅槃講の法要を勤めたり(2:30頃)、牛玉宝印授与があったり(3:00過ぎ)、その後も法会の終了のための諸作法を勤められて、午前4時を回った頃に無事満行下堂される・・・という様子も一度拝見したいなぁと思いつつ、翌朝の朝食のことを考えて毎年出かけるのを躊躇していました。
深夜1:00から明け方4:30までの時間を拝見するのは無理でも
3:30頃の「惣神所」から4:00過ぎの「満行下堂」までなら
体力的に無理がなさそうと、今年はピンポイントな拝見に絞ることに。
二月堂では「惣神所」(二月堂鎮守の三社を参拝する作法)が、ちょうど始まろうとしていました。南出仕口で、練行衆に随伴する童子さんたちが手松明を持って待機されているところです。
大導師を先頭に、興成社・飯道社・遠敷社の順に参拝していかれます。
この「惣神所そうのじんしょ」、修二会本行が始まった1日の夕方には行中の加護を祈るために、そして満行の15日には、無事に修二会を勤めたことを報告し感謝の祈りを捧げるために、行中に二度 巡拝されます。(3/1の「惣神所」の過去記事はこちら)
二月堂下の興成社から上にある飯道社へ登って行かれるところ。
飯道社の下で待機の童子さん達。手松明の灯りが煌めいて美しいです。
飯道社から二月堂の裏を通って遠敷社へ・・・。
その後、堂内へ戻られて30分程経った頃。いよいよ満行下堂です。
手に手に牛玉箱をはさんだ牛玉杖を持って下堂される練行衆。
この牛玉杖をしっかり撮りたいと狙ってはいたものの・・・
う〜ん、巧く撮れませんでした。
カメラでは捉えることができませんでしたが、下堂される練行衆のお顔は、皆さんとても晴れやかで和やかでした。
下におりると参籠宿所からは「満行おめでとうございます」の声。
苦楽を共にした童子さんたちと記念撮影をされている練行衆の方々。
長く厳しい行をやり終えた喜びや安堵の様子などが垣間見えて
回りを取り囲む私達もその喜びを少し分けて頂けたように思いました。
春はもう間もなく、まさしくそう思った瞬間でした。
いただいた手松明を記念撮影している方は・・・?