「南円堂創建1200年記念 興福寺国宝特別公開2013」
創建1200年を記念して、例年は10/17の一年に一度だけ一般公開される南円堂が、6/2まで特別公開されています。
813年、藤原冬嗣が、父・内麻呂の冥福を祈って建立した八角形のお堂
南円堂(重文)。現在の南円堂は、創建から4度目の再建になる江戸時代の建物で、唐破風がついているなど、江戸時代の細部様式を表しているのが特徴です。
堂内には、鎌倉時代の仏師康慶(運慶の父)とその一門によって造られた不空羂索観音菩薩坐像と四天王像(いずれも国宝)が安置されています。
一年に一度しか拝観する機会がないので、中々タイミングが合わず
南円堂へ入堂するのは2008年以来になります。
随分久しぶりなのですが、 ご本尊・不空羂索観音像に感じた
神々しくも慈愛溢れる印象は今回も同じで、何とも言い難く有り難い。
堂内を何周も廻っては、また手を静かに合わせて・・と、そんなお詣りをしていました。
また、同時公開されている北円堂は721年の創建で、鎌倉時代の再建。
堂内には晩年の運慶が制作を指揮した弥勒如来坐像や無著・世親菩薩立像など国宝の仏像が安置されています。
今回の、父・康慶と、子・運慶の制作による仏像が安置されている
南円堂と北円堂の同時公開。(同時公開は大変珍しいということです)
「羂索」<羂(獣を捕らえる網)や索(魚を釣る糸)>によって、一切の衆生を救い、全ての願いを叶えて下さるという不空羂索観音さま。
東大寺の大仏様にも通じる大らかな慈愛に満ちた様子に感動したのですが、個人的には、感動を最後に取っておくためにも、北円堂を先にお詣りした方がよかったなぁと。
(または、もう一度南円堂に再入場できればいいのになぁとも思ったのでした。)
「南円堂創建1200年記念 興福寺国宝特別公開2013」
会期:2013年4月12日(金)~6月2日(日)会期中無休
拝観時間:9:00~17:00 (金・土・祝日は18:00まで)
券売は終了30分前まで
拝観料:南円堂・北円堂の2か所共通券 (記念品付き)
大人1200円/中・高校生800円/小学生400円
お昼すぎに伺ったので、こちらは売り切れでした。残念。