只今、奈良国立博物館で開催中の「頼朝と重源」展。
この展覧会には鎌倉の鶴岡八幡宮からたくさんの宝物が出陳されています。また東大寺と鶴岡八幡宮との結びつきを知るにつけ、機会があれば鎌倉を訪ねてみたいと思っていました。
で、今回初めて鶴岡八幡宮へ・・・。
月曜日の夕方5時頃というのに、まだまだ暑くて。
そして、まだまだ大勢の参拝客が来られて。
下の写真は、2010年3月10日に雪混じりの強風によって倒伏した樹齢1000年の大銀杏。高さは推定30m、幹の太さは約7mあったそうです。
倒れてから一ヶ月半後に、若芽が出て今は2mほどの若木に成長し、倒れた親木も、樹幹部分を再生可能な高さ4mに切断して元の場所より少し脇に植え直し、親銀杏と子銀杏の両方を御神木としてお祀りしていこうとされています。
倒れてもなお、元気に再生していこうとする銀杏の姿にパワーをもらえると、ちょっとしたスポットになっているそうです。
この日は月曜日だったので境内にある神奈川県立近代美術館もお休み。
17時を回っていたので併設の宝物殿も閉まっていて・・と残念な日だったのですが、一通り境内を参拝して鎌倉の雰囲気を見て帰りました。
鶴岡八幡宮は鎌倉駅からこのような賑やかな通り↑を抜けて
すぐの所にあるので、お店を見ながらという楽しみもあります。
若い人達で本当に賑わっていて、同じ古都でも奈良とは雰囲気がちょっと違います。・・・でも 先日、神奈川在住の大学の先輩を大神神社や石上神宮へご案内した時に、参道に入るところから大感激してもらったのが何となくわかるような気もしました。
::
鶴岡八幡宮に行く前には圓覚寺えんがくじに寄ってます。
鎌倉時代後半に北条時宗により創建された禅宗のお寺です。
夏目漱石が小説「門」で描写したことでも知られるりっぱな山門↓
下の写真 右の建物が在家修行者の為の坐禅道場「居士林」↓
東京牛込にあった柳生流の剣道場を移築したもので、この居士林における坐禅会は古い歴史を持ち多くの人に親しまれているのだそうです。
国宝の洪鐘おおかねもりっぱ↓
緑が多くて静かな、禅寺の風格漂う境内を散策していると
しばし真夏の暑さを忘れるような・・・そんな印象に残るお寺でした。
::
この後、建長寺も訪ねて鶴岡八幡宮まで鎌倉街道を歩いて回りたかったのですが、さすがに真夏の炎天下にそれは無謀な試み。時間もなかったので、今回は建長寺をパスして鶴岡八幡宮に向かったのでした。
建長寺・・・といえば、東大寺本坊襖絵を奉納された小泉淳作画伯の雲龍図があるところ。東大寺本坊襖絵もこちらで制作されていたと記憶しているので、いつか建長寺も訪ねてみたいと思います。
::
ここからはプライベートなお話ですが・・・
作庭家 重森三玲氏長男 重森完途氏による、鎌倉市内Y邸庭園。
今回の鎌倉行きの一番の目的は、私達の仲人をして下さったYさんご夫妻をお訪ねすることでした。
奥様の趣味が油絵ということもあって、私の最初の展覧会からかかさず上野に足を運んで下さっていたYさん。米寿を迎える今年初めに大病をされたこともあって、もう上野の美術館までは行けないからとご連絡を頂きましたので、今回久しぶりに二人でご自宅までお訪ねしたのでした。
展覧会場で作品の前で撮った記念写真と、作品に対する感想と頑張って続けなさいという励ましのお便りを毎年送って下さって、そのようにずっと見守って頂いていたことが、私自身の継続に繋がっているのだと思います。
鎌倉ゆかりの文士達が贔屓の「つるや」さんからお昼を取って頂きました。さすがに美味しかったです。
お洒落でダンディなご主人様と明るく楽天的でチャーミングな奥様。
生き方上手なお二人にいっぱい刺激をもらった鎌倉訪問でした。