1月23日は日本数学検定協会が、東大寺大仏殿に「算額」を奉納される日。今年でまだ3年目だそうで、友人のご主人が昨年の算額の最優秀解答者として除幕式に参列されるというので、見学に行ってきました。
ところで、「算額」とは一体何でしょう?
日本数学検定協会サイトより引用しますと・・・
算額とは、神社や寺院に奉納された和算の絵馬のことで、日本独自に広まった文化だと言われています。難問が多いですが、問題が解けた喜びを神仏に感謝したり、学業成就を祈願する風習として親しまれてきました。
大仏様のこちらと反対側のところに二つの算額が掛けられているのを目にした方も多いと思います。その算額が日本数学検定協会によって毎年1・2・3の1月23日に奉納されているということを今回初めて友人を通して知った次第です。
ただ、古来の算額は、解けた喜びに感謝するために、問題だけでなくその解法も記して奉納されていたのですが、こちらの算額は、問題のみを記した「出題形式」の算額が奉納されています。これは、考える喜びや問題を解く楽しさを広めたり、算額文化に興味を持ってもらうためだそうで、答えも一つではなく、どのように考えたかが評価されるそうです。
さて、9時半より奉納式が始まりました。
その後、除幕式があり、友人夫妻仲良く幕を下ろす一コマも。
奉納式では、「いにしえの時代では、和算で計算しないと、大仏殿のような巨大建築物はできなかったのではないか」という狭川管長のお話もありました。
今年の問題は
問題一:「大仏様が両手で水をすくいあげるとき、何リットルの水をすくうことができるでしょうか?」。大仏様の手のひらの長さは2・56メートル。厳しい修行を乗り越えた証しで、ひとりも漏らすことなく人々を救うという意味の水かきがあり、それをどう考えるかもポイントになるようです。
問題二:「天下第一の名香とも言われる蘭奢待の平均密度を求める問題」。長さ1・56メートル、重さ11・6キロの蘭奢待、形が複雑で空洞の部分があるので、大変むつかしそうです。
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協会HPで問題と解答用紙(問題一・問題二)が公開されていますので、興味のあるかたは是非!