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2011年11月27日日曜日

春日若宮おん祭「装束賜式」

12月を前に、そろそろ「おん祭」についての記事を書こうと思って
紅葉巡りの後に、春日大社、若宮神社に向かった昨日。

若宮神社の方から春日大社へ向かう稚児たちの列に出会いました。

これが「装束賜式しょうぞくたばりしき」でしょうか。

「装束賜式しょうぞくたばりしき」とはおん祭の「お渡り式」で
稚児や神子などを務める子供達に衣装などを手渡す儀式のことで

春日大社のサイトによると12月初めに行なわれるとありましたが、今日がそうだったのですね。「装束賜式」で衣装を受け取った後、この衣装に着替えて、若宮神社へ社参しての帰りの道中に、運良く遭遇したようです。

偶然、目にした儀式に、おん祭当日だけでない諸行事がたくさんあることに思いが至りました。


先頭は「頭屋児とうやのちご」の2人。
興福寺の名代として行列を検分する重要な役を担うそうで
不浄とされる地面に触れないように神職が肩車をして参拝します。


「頭屋児とうやのちご」の後に続くのは「馬長児ばちょうのちご」。
山鳥の羽の付いた「ひで笠」を被ります。

※余談ですが「ならら」12月号はおん祭のかぶりもの特集。
「馬長児」が被る山鳥の羽の付いた「ひで笠」を作られた
京都の職人さんのお話が興味深かったです!


「馬長児ばちょうのちご」の後ろには「流鏑馬稚児やぶさめのちご」と
「渡り神子」3人が続きます。


そして「十列児とおつらのちご」4人。


わずかな一瞬の遭遇でしたが、「おん祭」の奥深さをもっと知って、「お渡り式」で、立派なお役目を担いでいる子供さん達の姿をまた拝見してみたいと思いました。

ところで「12月のお出かけ情報②〜寺社伝統行事」でもお知らせしていますが、今年は若宮神社拝舎および神楽殿の造替工事に伴い、12/16午後の「大和士宵宮詣」「田楽座宵宮詣」「宵宮祭」の諸神事の拝観ができません。


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お稚児さんたちが参列される「お渡り式」や
「お旅所祭」などのおん祭のクライマックスの神事が行なわれる
12月17日のタイムスケジュールを記しておきます。

12/17
0:00  遷幸の儀
1:00  暁祭(お旅所)
9:00  本殿祭(春日大社)
10:00  田楽奉納(初宮神社)
12:00  お渡り式出発 
12:50~13:50 南大門交名の儀
13:00~14:30 松の下式
14:00~ 競馬
14:30~ 稚児流鏑馬
13:30~ お旅所祭
~22:30 神楽・東遊・田楽・細男・猿楽・舞楽・和舞など神遊
23:00  還幸の儀(昨年も早い目の22:30頃からでした) 
※今年のお旅所祭は、東日本大震災・奥吉野熊野大水害の早期復興を祈念して、祭典における復興祈願詞の奏上、また古例による別願舞楽の奉納の為、例年より開始時間が約1時間繰り上がり13:30からになります。(時間が変更になるのは「お旅所祭」のみです。)
印はブログ内過去記事です。)