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2015年3月2日月曜日

「入江泰吉旧居」一般公開始まる*

東大寺戒壇院にほど近い水門町に残る、写真家・入江泰吉さんの生前のお住まいが「入江泰吉旧居」として、3/1より開館しました。
入江さんが水門町に住居を構えられたのは戦後間もなくで、86歳で亡くなるまでの40年以上をここで過ごされました。
奈良を愛し大和路の風物を撮り続けた入江泰吉さん。
私事ですが、私達が奈良倶楽部を始める前に、奈良に引っ越す前に、入江さんの写真集から奈良について学んだことが大変多かったのです。
そしてしばらくして開館した「入江泰吉写真美術館」で、展示された大きな迫力ある仏像の写真に触れて、仏さまの素晴らしさを知ることになったことも懐かしく思い出されます。 
一般公開初日には伺えなかったのですが、奈良倶楽部のお客樣方に早くご案内したい気持ちもあって、旧居内部の写真を「旧居案内コーディネーター」を務める倉橋みどりさんから送っていただきました。
上の画像↑は、玄関を入ってすぐの場所にある飾り棚。短冊には
「うつりゆく はじめもはても しらゆきの あやしきものは こころなりけり 太田垣蓮月尼の歌を誌す 華厳海雲」と書いてあるのだそうです。
愛用のロッキングチェアがある書斎。ここで、原稿執筆や読書の他、趣味の木っ端仏やガラス絵も作られていたそうです。
応接間のソファ、テーブル、ファブリック、本棚は生前のままのもの。

奈良を愛した写真家 入江泰吉さんが創作に打ち込んだ暗室や、作品の構成を練った書斎、万葉の植物を愛したお庭など、入江さんの仕事ぶりや毎日の暮らし、交友関係、また歴史文化の深い理解に裏打ちされた美意識やまなざしに思いを馳せていただけます。今後、入江氏の美学の原点を探る写真に関する講座等も開催します。(奈良市HPより)

今後のイベントや講座の予定は・・・

◆シリーズ講座「入江泰吉を語り継ぐ」
入江泰吉ゆかりの人々によるトークイベント
第一回は、3/8(日)14:00~15:00 ゲストは写真家・矢野健彦氏
◆シリーズ講座「入江泰吉の『ことば』を学ぶ」
数々の自身の言葉から、大和路を写真で表現した入江泰吉のこころを学びます。
◆暗室見学・体験講座
数多くのモノクロ作品を生み出した暗室を使ってのプリント制作体験イベント
◆旧居案内
毎週日曜に1日3回(11時~/13時~/15時~)
旧居をコーディネーターが案内します。1回約30分/無料

入江さんが暮らした空間に佇み、入江さんの奈良へのまなざしや美意識に触れてみたいですね。東大寺戒壇院からもすぐのところにありますので、是非「入江泰吉旧居」へお立ち寄りくださいませ。

 「入江泰吉旧居」
開館時間:9:30〜17:00(入館は16:30まで)
休館日:毎週月曜日(祝日の場合は最も近い平日)
入館料:200円/20名以上の団体は100円
    (70歳以上と高校生以下は無料)
住所:奈良市水門町49-2
電話:0742-27-1689