2010年に立柱式を終え、2018年落慶予定の興福寺「中金堂」。
中金堂は興福寺の中心となるお堂で、江戸時代に焼失して以来およそ300年ぶりに再建が進められています。
3月に、屋根に鴟尾が載せられ建物がほぼ完成したことから、工事現場の公開が始まりましたので、早速 見学に行ってきました。
南円堂 三重塔
中金堂 五重塔
・・・と、境内のちょうど見頃の枝垂桜を見ながら会場へ。
建物を覆う3階建ての工事用覆屋は、間近に見るとびっくりするくらい大きいです。(中金堂は高さ21mの寄せ棟造りで南北23m、東西37m)
工事現場の一画の別棟では、創建時の中金堂や伽藍が再現される様子をVRゴーグルで体験できるコーナーや、再建経緯のパネル展示や、古代の大工道具「槍鉋」の仕上げ作業の実演などが行われていて、まずそちらを見学して・・・いよいよ覆屋の中へ入って行きます。
覆屋の中、上層階へは階段ではなく、このような板にストッパーをつけたスロープを登り下りしますので、ハイヒールやサンダル履きの方用にレンタルシューズが用意されいます。
まず最初は3階まで。
3階では、規則正しく整然と並んだ屋根瓦が目の前に!
瓦は、発掘調査により出土した創建当初の瓦を基に製作され、 軒丸瓦は線鋸歯文縁複弁蓮花文、軒平瓦は下方に鋸歯文を入れた均整唐草文。
鬼瓦や鴟尾の文様には、境内から出土した興福寺独特の意匠が用いられているそうです。
建設現場の様子もさることながら、この高さから見える風景にも感激!
北円堂と南円堂。
大好きな御蓋山も真正面に見えます!
御蓋山と東金堂。
若草山と御蓋山と東金堂。
東金堂と五重塔。
スマホのパノラマ撮影もして、もうこの視点からこの風景を見ることはできないだろうと、しっかり目に焼き付けておきました。
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金色に輝く鴟尾が覆いに被われて見えなかったのは残念でしたが
2階部分では、軒を支える鮮やかな朱色の「三手先組物」を見学。
職人さんが仕事をされているところも間近に見学できました。
最後に1階部分へ下ります。
1階部分では、中金堂の内陣を見学。正面には 実物大の御本尊の絵がかけられていて、こちらは撮影不可になっています。(1階の格子天井も是非見上げてご覧ください。)
もう一度、再建経緯のパネル展示を見学して興福寺を後にしました。
興福寺「中金堂再建現場」特別公開
開催日程:4/6(月)~4/19(日) 会期中無休
公開時間:9:00~17:00(券売開始9:00、券売終了は16:00)
会場:中金堂再建現場(国宝館と東金堂も同時に拝観できます)
拝観料:大人1500円 中高生1000円 小学生500円
※安全確保のため、定員入替制となります。
※ヒールやサンダル、かかとの無い靴等では入場できません。
※建築の特性上、バリアフリー対応となっていません。
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