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2010年10月18日月曜日

元興寺 国宝禅室「屋根裏探検」

事前申し込み制で楽しみにしていた「屋根裏探検」に行ってきました。

元興寺は、日本最初の寺院として建立された法興寺ほうこうじ(飛鳥寺)を前身とし、平城遷都に際して明日香から平城京に移されたお寺です。

その元興寺で、飛鳥時代初期の586年頃に伐採されたヒノキが、禅室の
屋根裏に使われていることがわかり、昨日から見学会が始まりました。

※「屋根裏探検」は事前申し込み制で、応募の締切りは過ぎていますが
予約の空きがあるところは当日受付けで探検可能です。(11/13まで)
予約状況を確認してみて下さい。拝観料も含めて1500円が必要ですが
必見の価値あり、お奨めです。予約状況は元興寺のサイトで→

さて、では本日の屋根裏探検記。写真とともに綴ってみましょう。
左手の建物、こちらが禅室外観です。右手の極楽堂の屋根瓦と
禅室右側の屋根瓦が、ご存知 飛鳥時代の瓦で今も使用されています。

受付けにてヘルメットと懐中電灯が渡されます。
思っていたより仰々しいのですが、階段をそろっと上がると・・・
 おお!そこは本当に屋根裏だ!
頭を打ちそうになること何回か。こりゃヘルメットも必要です。
屋根裏は四室に分かれて、各室で案内人さんが解説をして下さいます。
写真撮影もOKでしたので、その中からのとっておきをご紹介します。

こちらが飛鳥時代586年に伐採されたヒノキの「頭貫かしらぬき
世界で最も古い建材で、これまで最も古いとみられていた法隆寺の
五重塔の柱より10年ほど古いということになります。
約1400年前の世界最古の建築部材が、今も朽ちることなく機能して
大屋根を支えているのですね。屋根裏にはその他に、奈良時代の古材
鎌倉修理の古材、昭和の修理の時の・・と、それぞれ時代の違う建材が
今も建物を支えていて1400年に及ぶ歴史が蓄積されています。


屋根裏には不要になったものも置かれていて。
こちらはたーさんの町内 鵲町のお地蔵さんの古くなった厨子のよう。

そして、見たかった「鶴の落書き」もありました。
屋根裏の土壁にコテの先端を使って描かれた一羽の鶴。
職人さんの手慣れたコテ捌きが見事な落書きです。

こちらは鑿で彫り込まれた戦闘機。どちらも昭和の修理の時に職人さんが彫り込んだもの。ちょっとした息抜きだったのでしょうか。

30分程の屋根裏探検も時間がきました。
下の禅室に降りてみましょう。
こちらには須田剋太画伯が奉納された衝立や
修理の際に不要になった古代の瓦や古材が展示されています。
広々とした禅室に気持ちのいい風が庭から渡ってきて
しばらくみんなでほっこりしていました。

そう、今回の屋根裏探検は乙女部メンバーとご一緒でした。
そして同じ時間帯にはマイヘルメットで見学の作家さんも♪


奈良倶楽部図書室に置いている「奈良少年刑務所詩集〜空が青いから白をえらんだのです〜」の編者でもある寮美千子さん。
この詩集を読んですっかりファンになられた奈良倶楽部ご宿泊のお客様も多いのですよ。そして、帰りに奈良少年刑務所を見学して行かれる方も。

このメット参上で面白ネタをキャッチしたときの、ちっともポーカーフェイスじゃない某T嬢の目がきらきらした様子ったら!
(カメラで激写中のT嬢の手とピースサインの尞さんにはこの写真のブログ掲載許可を得ています。)

尞さんへ:業務連絡>マイヘルメットを面白がっていたのは某T嬢ですよん。
T嬢の「このネタもらった!」というどや!顔を面白がっていたのは私ですが。