2012年11月27日火曜日
映画「内部被ばくを生き抜く」*
鎌仲ひとみ監督のドキュメンタリー映画
「 内部被ばくを生き抜く」の自主上映会が奈良町でありました。
「内部被ばく」という言葉は知っていても
実際はほとんどよくわからないのに等しいので
勉強をするつもりで 上映会に参加しました。
映画は・・・
被ばくに関する医療活動を継続してきた4人の医師へのインタビューと、福島県二本松市で幼稚園を運営する僧侶一家の子供達を守るための取り組みを通して「内部被ばく」について掘り下げていきます。
トップの画像↑映画のチラシに登場するのが4人の医師たち。
左より・・・広島の被爆者を診察し続けてきた今年94歳のご自身も原爆で被爆されている肥田舜太郎医師、チェルノブイリやイラクで医療支援を続ける鎌田實医師(奈良倶楽部のコツコツ募金の支援先「日本チェルノブイリ連帯基金」の理事長でもあります)、福島で除染に取り組む児玉龍彦・東京大アイソトープ総合センター長、チェルノブイリの小児科医師スモルニコワ・バレンチナさん。
監督が信頼するに値する人たちとして登場する4人の医師たちの言葉には、それぞれハッと胸を打つ希望の言葉がありました。
肥田舜太郎医師が最後に伝えてらっしゃったのは
「食事に気をつけ、毎日の生活を健康に過ごすという意識を持って暮らしてほしい。どんな病気と闘うときも、結局はその人の生きるという力であり想いです。」と。
福島、チェルノブイリ、劣化ウラン弾の影響が残るイラクへの支援活動をされている鎌田實医師は
「1年に24日でも保養で線量の低い土地に行って汚染されていないものを食べて過ごすと身体は回復します。チェルノブイリ事故後の子ども達はそうやって生きています」と。
除染の専門家でもある児玉龍彦医師は
「日本や世界を変えていく舵取りはお母さん。"子どもを守る"というお母さんの強い気持ち、『お母ちゃん革命』こそが、やがては社会を変える力になるのだ」と。
チェルノブイリ原発から100キロほど離れたゴメリ州で小児科の臨床医師として、原発事故の影響を受けた子供達の治療をしてきたスモルニコワ・バレンチナ医師は、
「放射能に関して、日本人はあまりにも無知だ。楽観的に対処してはならない」と警鐘を鳴らされています。
これからも避けられない内部被ばくや放射能汚染の問題に
今後どう対処していけばよいのかという、4人の医師たちの声には
決して悲観しないで前向きに生きるというメッセージを感じました。
映画では、なぜ内部被ばくが癌や老化現象などを引き起こすのかについての分かりやすい解説もあり、大変勉強になりました。
(このような機会を設けて下さった方々に感謝です。)