大和郡山市にある箱本館「紺屋」で藍染め体験をしてきました。
来年春先に箱本館「紺屋」で開催予定のイベントは「麻生地を藍染めしてポジャギを作ろう」というもので、講師の先生は中野啓子さん!
その打ち合わせに便乗して、私も藍染め体験をさせてもらいました。
布ものが大好きなのですが「染める」体験はまったく初めてです。
何を染めようかなぁ・・せっかくなら、身につけて使えるものがいいなぁ・・ということで「カディ」というインドの手紡ぎ手織りの布を藍染めしてストールにしてみることに。
(カディの布は、梅田阪急での催事「モンスーンアジアの布展」に出展されていた『CALICOキャリコ』さんより入手。)
薄く透ける生地。とても軽くて柔らかな風合いのカディには・・・
植民地支配のイギリスの機械織り綿布に対する抵抗の手段として、ガンディーが、手織り布によるインド人の自立を促そうと、インド各地を歩き「カディ」を普及させたといういわれがあります。ガンディーがハンガーストライキの際、静かに回していたのがチャルカという「カディ」の糸を紡ぐ糸車でした。インドには「一度カディを着ると、機械織りの木綿の服には戻れない」という人が多いそうですが、この手触りで実感しました。
箱本館の藍染めは「天然灰汁発酵建ててんねんあくはっこうだて」という昔からの方法で染料を仕込んで、色の美しさを追求されています。
「藍を建てる」ということも初めて聞いた言葉。帰宅してからぐぐってみて・・・こちらのサイトでちょっとお勉強。
箱本館の藍甕は6甕。それぞれ建ててからの時間が違って、時間が経っているほど色の濃度が薄くなるそうです。
醗酵した藍の花。↑このような状態が調子のいい時だそうです。
藍甕によって、色々な形状の藍の花が咲いていますね。
私は少し蒼い色の藍、中野さんは紺色に近い藍色に染めることにして、では始めましょう。
薄く染めたい時は、藍建てしてから時間の経った藍甕に「1分くらい漬ける→水洗いしてよく絞る」を3~4度繰り返します。
濃く染めたい時は、藍建ての新鮮な甕に漬ける時間を2分以上を4度繰り返して
自然光の下で、好みの色になったか確認して
3%のお酢を入れた水の中で色留めします。
左が濃い藍色、右が蒼い藍色。綺麗に染め上がりました。
私達が藍染め体験した布カディは綿100%ですが、イベントで使うのは麻の生地モシ。こちらの試し染めが今日の一番の目的でしたね。
モシを3種類の藍色に染め上げて、これに生成り色などをプラスしたポジャギを作ることになったようです。自分自身で天然染めしたモシを使ってのポジャギワークショップ。今から楽しみですね!
イベントの詳細などはまだ未定ですので、また箱本館サイトのイベント欄をチェックしてみて下さいね。 よろしくお願いします。
裏庭に植えてあるタデアイはまだこんな感じ。
8月にはタデアイの葉を搾ってシルクストールを染めるという生葉染めのイベントも行なわれます。
箱本館は、江戸時代から続いた藍染め商の町家を再生した空間です。
藍染め体験の他に、金魚の町・郡山ならではの、金魚に因んだ展示も常設されています。
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最後に、金魚の町ならではの、こんな場所に中野さんをご案内して
「とほん」さんと
ジェラテリア・バンビーナさんで一休み。
大和郡山を初めて訪れる中野さんに、他にもいっぱいご案内したいところがあったのですが、限られた時間の中ではあちこち行けずにまたの機会を楽しみにしたのでした。