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2014年4月22日火曜日

「奈良の旅人」になって〜その②奈良公園散策

遠来のお客様の奈良滞在2日目。
「お宮参り」の前後にも、ちょこっと観光の時間を取って、午前中には東大寺大仏殿と二月堂界隈をご案内しました。
ゆっくり歩いているうちに、あっという間にお宮参りの手向山八幡宮へ集合の時間となり、三月堂も戒壇堂も東塔跡にも立ち寄ることができず、大好きな東大寺境内を隈無くご案内できなかったのが個人的にはちょっと残念でしたが・・・。
でも初めての大仏様の大きさに驚かれたり、二月堂界隈と二月堂からの風景に感激して下さったりと、そして何より、子供達の結婚によって知り合った二組の夫婦が、奈良の景色の静かな佇まいの中でお喋りを楽しみながら自然体で散策していることに、私自身も感激しておりました。

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「お宮参り」「お食事会」の後、午後遅くからは奈良公園の南の方へ。
春日大社→ささやきの小径→志賀直哉旧居→新薬師寺と廻りました。
 水谷茶屋あたりの青楓の美しいこと!
春日大社の「砂ずりの藤」 はまだ花咲き始めです。
 若宮さんの椿の花はまだ綺麗!
春日大社を後にしてから、ささやきの小径も
志賀直哉旧居も新薬師寺もほとんど貸し切り状態という静けさでした。
志賀直哉の「兎に角、奈良は美しい所だ。自然が美しく、残つてゐる建築も美しい。そして二つが互いに溶けあつてゐる点は他に比を見ないと云つて差し支へない。今の奈良は昔の都の一部に過ぎないが、名画の残欠が美しいやうに美しい。」という言葉が、時々思い出されるのですが
奈良公園の中を歩きながら、しみじみと同じ思いに浸ったのでした。
高畑界隈ももう少し歩きたかったし、飛火野や新緑の春日山原生林、若草山山頂などにもご案内したかったのですが、新薬師寺でちょうど夕刻になり
その後は家に戻って、昨日 吉野で買った柿の葉寿司と関西風すき焼きで、みんなで夕食をゆっくりと楽しんだのでした。

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普段から仕事で奈良公園界隈はお客様に(地図上で)ご案内しているところ。でも実際にこうして、北の端から南の端まで一日をかけて歩いたのは久しぶりです。(ピンポイントでは、しょっちゅうですが)
あらためて、志賀直哉の「自然が美しく、残つてゐる建築も美しい。そして二つが互いに溶けあつてゐる点は他に比を見ないと云つて差し支へない。」という言葉を借りて、奈良公園の素晴らしさを心に留めた一日でした。

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「奈良の旅人」エッセイでも何人もの方が、奈良公園界隈から広がる奈良について書いて下さっていますのでご紹介します。受付番号:
13 14 17 23 24 26 29 38 40 42

遠来のお客様をご案内しながら、ひょっとして自分が一番「奈良」を楽しんでいるのではないかしら・・・という3日間。最後の日は2時間ほどの時間しかなかったのですが、とっておきのお寺へとご案内しました。(続く)